海のニオイって何?ハワイや沖縄の海のニオイがしないのはなぜ?チコちゃん
25年8月1日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『海のニオイって何?』の答えなどまとめてご紹介。ハワイや沖縄の海のニオイがあまりしない理由とは?
ゲスト出演者
【ゲスト】高橋文哉、野呂佳代
【VTRゲスト】なし
海のニオイって何?
3問目の出題は、
海のニオイって何?
チコちゃんの答えは、
プランクトンのオナラ
解説は筑波大学の大森裕子助教。
海は場所や状況によって様々なニオイをしていますが、その原因になっているのはプランクトンで、海水を顕微鏡で覗いてみると沢山の植物プランクトンがうようよ。
海にすむ植物プランクトンは海水1リットルあたり数万~数百万匹が存在しているといわれていて、水中に含まれる二酸化炭素を吸って酸素を出す光合成を行って生きていますが、そんな中で体調を整えるためにDMS(ジメチルスルフィド)と呼ばれる分泌物を出しており、これは体の中でいらなくなった排せつ物のようなものなので例えるならオナラ。
海辺でプランクトンのオナラDMSを感じる理由は主に二つあり、一つは海中を漂う大量の植物プランクトンがDMSを分泌し、これが海水に溶けてさらに空気中へ拡散するという働き。
もう一つはDMS以外に植物プランクトンが出す硫黄や炭素などの物質をバクテリアなど他の微生物が食べるとこれまたDMSを分泌する事でこれが空気中へ。
スポンサーリンク要するに植物プランクトンやバクテリアたちが大量のオナラを放出しているので、これが空気の流れによって私たちの鼻に届いて海のニオイに感じているという事に。
ちなみに海のニオイは季節によっても異なっていて、秋から冬にかけての海のニオイは薄く、春から夏にかけては海のニオイがぐっと濃く変化しますが、これは春から夏にかけて植物プランクトンの数が増えるので自然とオナラの量も増えるから。
また、ハワイや沖縄などの海が透明で綺麗と言われる場所では植物プランクトンが少なくなるので海のニオイは弱く感じるもので、対照的に東京湾などの濁った海になると植物プランクトンが大量にいるので海のニオイも強く感じる事に。
ただし、植物プランクトンが多いと海の生き物が増えるので、これを目当てに魚たちが集まって来て大漁になるという嬉しい作用もあるのでニオイがあると良くないと決めつけるものでもなく。
そんな海のニオイですが、DMSが私たちの鼻に届くまでにはかなり薄まった状態になっているというのが真実でDMS本来のニオイというのは相当な悪臭レベルだったり。
他に同じ水辺でも川や湖だと海のようなニオイがしないのは、淡水にすむプランクトンがあまりDMSを出さないからだそう。
という事で3問目は以上。
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