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新型コロナウイルス感染症対策でコンタクトレンズから眼鏡に切り替えるべき?医師の見解は?


世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はその感染拡大に歯止めがかかっていない状態が続いていますが、その最終的な感染経路として「口、鼻、目などの粘膜に触れる」という行為がたびたびメディアなどで指摘されており、感染防止のためにはこれらの行為は避けるべきとされています。

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コンタクトレンズの感染リスク?

となると気になるのがコンタクトレンズの存在。

コンタクトレンズの装着には直接目に触れる必要があるため、眼科医の中には感染予防の為にはコンタクトレンズではなく眼鏡を使用するべきという意見が挙がっているとアメリカのニュースサイト「インサイダー」が伝えています。

Some doctors are telling patients to switch from contact lenses to glasses to lower their risk of contracting the coronavirus – INSIDER

アメリカの米国眼科学会 (American Academy of Ophthalmology)の声明によると新型コロナウイルスの感染拡大が続いている限りはコンタクトレンズ使用者に対して代用として眼鏡の使用を推奨しており、これは目の粘膜からの感染が指摘されている現状を鑑みてとの事。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC、Centers for Disease Control and Prevention)によると目の粘膜を通した新型コロナウイルス感染は主な感染ルートではないとされているため、コンタクトレンズは即刻使用中止というレベルでは決してありませんが、感染リスクはゼロでは無いために注意喚起されているようです。

米国眼科学会の声明内では「コンタクトレンズを着けている間、気になって目を頻繁に触ってしまう人ほど眼鏡の使用を考慮すべき」とされていて、さらに眼鏡をかける事で目周辺を指で触れる行為を減らす効果もあるとの事で、医療従事者が感染予防の為に使用しているゴーグルとまではいかないものの、眼鏡にはある程度の予防効果があるのではないかと言われているとか(※日常用途の眼鏡の感染予防効果については科学的な根拠が欠けているのでご注意ください)。

正しい使い方の再確認

また、2019年4月にコンタクトレンズに関する医学誌に掲載された内容によるとコンタクトレンズの装着前に手指をしっかりと洗浄するのが重要で、アメリカ疾病予防管理センターでも手指の衛生管理を怠ると眼の感染症にかかるリスクが上がると指摘されていますので、石鹸を使った正しい手洗いを入念に行う事の重要性が強調されています。

コチラがWHO(世界保健機関)が発表している正しい手洗い方法について紹介したYouTube動画。

東京都が発表しているYouTube動画はコチラ。

加えて、繰り返し使用するコンタクトレンズについては定められた消毒手順を守る事も重要です。

アメリカのCNNの取材に対して米国眼科学会のメンバーで報道官を務める医師によると「理論的には、新型コロナウイルス感染症は目を通して感染するリスクがあるものの、その可能性は極めて低く、医学的に十分検証されていない」と回答しており、カナダの権威ある研究財団(Centre for Ocular Research & Education)の発表によれば「正しくコンタクトレンズを使っている限りは新型コロナウイルス感染のリスクはほぼ無く安全である」という見解が出ていたり。

“正しいコンタクトレンズの使用ルールに従っている限り”という注意書きがついている点は非常に重要で、

  • コンタクトレンズ装着・取り外しの前に手洗いをきっちり行っていない
  • 繰り返し使用するタイプのコンタクトレンズで正しい消毒方法(こすり洗いなど)を守っていない
  • 定められた使用時間を超えて使っている(1dayタイプを複数日使ったり)

といった具合にルーズに管理していると感染リスクが上がってしまうため今まで以上に注意して取り扱う必要がありそうです。

もしこれらの管理がルーズになりがちであれば、米国眼科学会で推奨されている眼鏡の使用に切り替えるというのも一つの手かもしれませんね。

海外でもそうですが、日本でもコンタクトレンズを使用しているのは若年層が中心となっているので、若い世代を子に持つ保護者の方で今一度コンタクトレンズの正しい使用方法について再確認しておくのも重要。

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眼鏡の洗浄について

ちなみに、先ほどのCentre for Ocular Research & Educationでは眼鏡を使用する際にも、眼鏡が感染ルートになり得るので眼鏡の洗浄もしっかり行うべきと指摘していて、特に老眼鏡ユーザーは一日に何度も着け外しする機会が多い傾向にあり、その度に感染リスクになると注意喚起しています。

老眼鏡を使用している年齢群では新型コロナウイルス感染症に罹患した際に重症化するリスクが高い年齢群でもありますので合わせて注意したいポイント。

株式会社メニコンが発表している資料によると日本国内のコンタクトレンズユーザーの総数は使用頻度の少ないライトユーザーも含めると約2000万人といわれていて、総人口を1億2千万人とすると使用率は約16%とか。

日本人の大体6人に1人はコンタクトレンズを使っているというデータがあり、コンタクトレンズユーザーの多くは眼鏡を併用しているそうなので新型コロナウイルス感染症が流行している間はコンタクトレンズの使用頻度を抑えるというやり方もアリかもしれません。

いずれにせよ、コンタクトレンズを使う際には決められたルール(着け外しの前後の手洗い、コンタクトレンズの正しい使用方法)をキッチリ守って使う事で新型コロナウイルス感染症の感染リスクは限りなくゼロに近づくハズですし、代用として眼鏡を使う場合でも正しく洗浄して使用するのが重要と言えそうですね。

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