すごい漫画2022夏 テレビ放送版紹介作品まとめ 度胸星、愛人、チェンソーマン、レベルEなど
22年7月24日テレ朝系「人気漫画家が選ぶ本当にすごい漫画はコレだ2022夏」で紹介されたのは度胸星、ダンジョン飯、愛人、アイズ、チェンソーマン、レベルEなど全部で12作品という事でおすすめポイントと共に一覧でまとめてご紹介。
スポンサーリンク稲垣理一郎
「主人公が全然今までにないタイプの主人公。だいたい主人公のタイプって2種類しかいないですよ。憧れ型と感情移入型って僕は呼んでるんですけど、力が強い・頭が良いとか憧れちゃうタイプの主人公かもしくは『コイツは俺だ!』ってダメな所があったり、ドラえもんでいうのび太くんタイプ。度胸星はどっちでも無い。」
「こいつはひたすら我慢する事しかできない。そんな主人公います!?って思いながら。笑。ただ耐える。ふつうのヒーローだったら殴られたら殴り返すじゃないですか。感情移入型だったら努力して、あいつを越えてやろう!って。耐える事のすごさっていうのが主人公の魅力。」
「僕読んだ時感動しまして、こんなキャラクター像ある!?って。」
“ただひたすら耐える”主人公がよく現れたシーンが水槽を温めるシーンと稲垣先生。
このシーンで毎回泣いてしまうんだとか。
「ただただ耐えるって事の素晴らしさ、恐ろしさ、狂気みたいなものを僕は感動してしまって。」
「ゲームの世界が身近に感じられる面白さ。グルメ漫画なのかな?一応。不思議な事にモンスターが美味そうに見える。」
赤坂アカ&横槍メンゴ
赤坂「荒廃した世界で、命とは?生きるとは?愛し合うとは?」
好きな漫画で意気投合してしまい「この漫画が好きなら信頼できる人だ。」と『推しの子』の連載を決めたという経緯もあるとか。
キャラクターの心理描写がおすすめポイントだそう。
黒いページが延々と続いた最後は空の描写。
横槍「これだけで伝わって来る神漫画の気配が。」
語りながら思わず涙ぐむ赤坂先生という場面も。
赤坂「初恋ですね。伊織ちゃんLOVEじゃなかった男は一人もいない。」
「この作品の良い所はラブコメ特有のオタク臭さが少ない。都合の良い女っていうのが出てこない。結果的に都合は良いんだけど、キャラに中身があるっていうか。この作品の女の子ってみんな何考えてるか分からなくて怖い。」
「今時のラブコメって感情丸わかりの女の子をどう料理するか?みたいな作品が多いんだけど、何考えてるのか分かんない。これってめっちゃリアル。漫画も同じ。ラブコメは若干リアルな感情があるべき。」
好き過ぎて喋れなくなっている様子ですが、
横槍「好きだなぁ…。絵が上手すぎるのと、藤本先生は映画をすごく観る方で映画からインスパイアされてる部分がいっぱいあるんで。構図とか構成とかもカッコイイですし、絵で魅せる漫画って強いなって思って。」
見せ場の見開きアクションシーンはもちろんですが、描き手目線で特にすごいと具体的に挙げたのが、
「絵描きが一番描きたくないページです。本来。食事シーンってまずめちゃくちゃ難しいんですよ。日常で見慣れてる仕草ほど粗が目立つので。不自然だと分かっちゃうし。こんな人数の人がいっぺんに自然な仕草で食事を楽しみながら、しかも3点透視パース(立体的に見下ろすアングル)っていうのが絶対に描きたくない。」
「藤本タツキ先生は漫画業界に現れた祝福だと思ってるので。」
横槍「中学生になってから手に取って私が漫画家になる事を決意した作品です。」
「連載形式もかなり特殊でジャンプは週刊誌なのにレベルEは月に1回載ってた。アシスタント入れずに一人で描かれてて。だから結構自由というか。」
赤坂「これがジャンプに載ってたのが結構すごいなと思ってて。」
横槍「読む手間をかけさせて損をさせない面白さ。読ませる文章なので全然苦じゃない。」
「ジャンプの割りには渋い作画というか。こんな面白い漫画あるんだ!?って思って、こんな事が出来る媒体なら漫画をやってみたいなって思ったきっかけ。」
板垣巴留
椅子に立膝で作業をしているという板垣先生が選んだのは、
「結構キャラが出てくるんですけど、全員が生き生きしてて一人の人間が描いてるとは思えないぐらい。それぞれに人生があって、自らの意思があって動いてるとしか思えない。会話だけで話が展開されるぐらい自由自在なんですよね。」
特にお気に入りキャラは三鷹瞬だそうで、
「イケメンでお金持ちでテニスのコーチやっててって完全無欠な存在なんですけど犬が苦手で、犬が現れた途端にポンコツになっちゃうっていう。そのスイッチが面白くて。人間味があって愛すべきキャラの作り方。」
「江古田ちゃんって貞操観念が狂ってるタイプの。四コマ漫画の最後は大体男性と寝て自分は裸っていうオチなんですけど、そういう男性に翻弄されながらも自分の生き方はこれでいい、これが楽しいっていう。野生の女性の日常漫画というか。」
「恋愛モノのエッセイとか四コマ漫画って溢れかえってますけど、江古田ちゃんがずっと前に描いていたものが世に出てるっていうぐらい元になってる気がする。」
麻生羽呂
「何の処理をしたらこの絵になるのかイメージつかないです。漫画家の画家の部分。絵師としてもすごい。」
そして漫画では定番の擬音、オノマトペを使わない表現もポイント。
「実際にそんな文字書いてない訳じゃないですか?現実世界では。それを書かずに絵だけで世界を表現しようって挑戦を始めてて。」「自分はオノマトペ頼りまくりなんで。笑。書かないと伝わらないかも?って怖くて。」
風に煽られたテントが激しく音を立てているシーンでは人の手で叩くという表現。
「物語も佳境に来たんでどんどん作者の魂も入り込んでいってるんじゃないですかね?狂気を感じますね。この作家さん。もちろん褒め言葉ですけど。」
「麻雀漫画の専門誌での連載の中で16~18巻は麻雀しないっていう。15巻まではバチバチに麻雀してんですよ。急に。」
たらちねジョン
「あかねが髪を切られるシーン。これが幼い私には衝撃的でしたね。」
「今まで髪が長くて女の子らしくありたいって悩んでた男勝りなキャラクターが髪を切られたショック感というか、ずっとボーッとしてる。すぐ泣かない。このシーン大好きですね。キャラクターの演技が見事。」
「良い絵ですよね。『お父さんは実はゲイだった』っていう告白を受ける所から物語が始まりますね。それについて自分は愛されて生まれたわけじゃなかった?とか。自分どういう人間なのか?とかカテゴライズのその先というか。20年前以上の漫画で丁寧に描かれてたんだっていう。今思えばですけど。」
「画面の余白のキレイさとか憧れました。完成されてる絵というか。」
以上、人気漫画家が選ぶ本当にすごい漫画はコレだ2022夏のテレビ放送版まとめでした。