緊急地震速報の音があの音なのはなぜ?どうやって作られた?チコちゃん
23年3月10日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『携帯電話の緊急地震速報はなぜあの音?』の答えなど番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】高山一実、滝藤賢一
【VTRゲスト】なし
携帯電話の緊急地震速報はなぜあの音?
2問目の出題は、
なぜ携帯電話の緊急地震速報はあの音なの?
チコちゃんの答えは、
人の命を救うために計算し尽くされた音だから
解説は京都大学の山田真澄准教授。
そもそも緊急地震速報システムを作るきっかけは1995年に起きた阪神・淡路大震災。
国内で史上初となる震度7を計測したこの大きな地震を受けて、揺れが来る前に地震を知らせるために2003年ごろから気象庁を中心にテレビの緊急地震速報を開発。
続いて同じ年の12月からは携帯電話での緊急地震速報もスタート。
この時に瞬時に危機意識を高める目的で作られたのがあの音。
作ったのは大きな商業施設内で流れる環境音楽やゲーム音楽などを作曲している音楽家の小久保隆さん。
大手電話会社の執行役員が小久保さんの音楽のファンだったのがきっかけで2005年ごろから携帯電話の楽曲の仕事を受けていたことから、
緊急地震速報の音も作って欲しいという依頼で作曲。
その依頼内容は「寝ている人を起こせるような音」というものだったそうで、
スポンサーリンク「数秒で危機意識を持てる」かつ「脳のスイッチを切り替えられる」音を目標に作曲。
あの音を作るにあたっては3つの条件を意識しながら作曲したそうで、
- スウィープ音
- 伝わりやすい周波数
- 3回繰り返し
低音から高音(高音から低音)へ短時間で変化する音である「スウィープ音」は日常的に耳にしないので脳の反応が早いという特徴。
例えば救急車のサイレンの音がスウィープ音の代表例。
携帯電話やスマホはカバンやポケットに入っている事が多いので、布を通して聞く機会が多く、
携帯の小さなスピーカーを通してもよく聞こえる音、布に吸収されにくい音を選択するのが必須条件。
そこで工夫されたのが低音から高音まで幅広い周波数の音を出すという事。
3回の連続音は心理的に特別な意味があるそうで、緊急性を意識させるためには効果的。
こういった諸条件をクリアして作られたのがあの緊急地震速報の音。
怖がらせる音というよりもあくまでも最も注意を引く音を意識して作られたというのが真実。
という事で2問目は以上。
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