食パンを焼くと美味しくなるのはなぜ？エントロピーの法則とは？チコちゃん
23年4月7日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ食パンを焼くと美味しくなる？』の答えなど番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】谷中敦、村重杏奈
【VTRゲスト】テツandトモ
なぜ食パンを焼くと美味しくなる？
1問目の出題は、
なんで食パンは焼くと美味しくなるの？
チコちゃんの答えは、
エントロピーの法則
解説は工学院大学の山田昌治博士。
トーストした食パンの外側はパンの糖分とアミノ酸が化学反応を起こした香ばしい香りとカリッと食感。
それでいてパンの内側はでんぷんが水分をとり込んでもっちり食感。
このもっちり食感を生み出している秘密が「水分の移動」にあるそうで、
パンの外側では水分が蒸発しやすくなっている一方で、表面からパン中心部に向かって水分が集まるという現象も同時に発生。
なぜ焼くと水分が集まっていくのか？その謎を解くにはエントロピー増大の法則がポイントになると山田先生。
エントロピーとは簡単に説明すると「乱雑さ」の事で、
「この世の出来事の全ては放っておくと乱雑さが増していき、元に戻ることはない」という宇宙を支配するルール。
例えばコーヒーにミルクを入れると徐々に混ざり合ってミルクコーヒーの状態になりますが、どんどん混ざり合って全体が均一な状態に。
これがエントロピー増大の法則。
そしてどんどん乱雑に均一になっていた後は自然に元に戻る事はないわけですが、これはなぜ起こるのか？よく分かっていない宇宙の神秘。
話が大きくなってきたのでパンの話題に戻すと、
トースターに入れられたパンには外側から熱が加わるので外側は高温、内側は低温という温度差のある状態に。
これはいわば「高温だけの場所」「低温だけの場所」と2つに整理された状態。
するとエントロピーの法則によって高温と低温が混ざり合おうと、パンの中の温度が均一になろうと働き、
熱におけるエントロピーの法則は必ず「高温から低温へ」移動するという絶対のルールが存在するので、
熱はパンや空気を伝わるよりも水分を伴って移動する方が素早く移動できるという性質もあるため、
表面の温まった水分が急速に中心部に向かって移動。
こうしてもっちり、しっとりに焼き上がるのでトーストすると美味しくなるという原理。
という事で1問目は以上。
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