土俵の土はどうやって作られる?埼玉から全場所へ運ばれる?
23年4月16日「運搬千鳥」では大相撲の土俵の土の作り方について掘り起こしてから運ぶまでにカメラが密着という事でまとめてご紹介。
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埼玉の荒木田土
まずカメラが向かったのは埼玉県川越市の河川敷。
見渡した所、雑草が茂っているだけで何の変哲もない場所に見えますが、
両国、名古屋、大阪、福岡と全ての都市に同じ土を運んでいる仕事人。
元々は地方巡業に土を納品していた所、評判が良かったために本場所にも土が使われるようになったという経緯。
早速、ショベルカーを使って枯草をどけて、少し掘ると出てくるのが荒木田土。
固まりやすい粘土質と柔らかい砂質が土俵を作るのに最適なバランス。
実は荒木田土を使用していたのは両国国技館だけだったという歴史があり、
地方場所で土俵が崩れるというトラブルが続いたために2015年からは全場所で荒木田土が使われるようになったんだとか。
ただ掘り返して運んでいけばいいかといえばそうではなく、土壌には枯草や植物の根っこが混ざっているので不純物を取り除く工程が必須。
1年間乾燥
粘土の高い荒木田土は水分を含んだ状態だと不純物が絡まって除去しにくく、
土を乾かすと土に紛れた不純物たちが上手く分離してくれるのでこういった乾燥作業が必要になるんだとか。
機械で一気に行ってしまうと土壌に含まれる微生物たちが死んでしまって状態が変わってしまうので気長な作業。
ちなみに不純物の除去は基本的に手作業で行い、乾かしている最中に丁寧に作業。
そして1年経ったら一度抜いた水分を戻していく作業。
土俵作りに適した水分量になるように水を撒いて混ぜてを繰り返して調整。
手で触った時の感触を頼りに水分量をチェックして内田さんの判断で作業完了。
今の所この作業ができるのは内田さんだけという職人芸。
スポンサーリンク土俵の土を運搬
川越から大阪まで10時間600kmの道のり。
大阪で一泊した後に納品時間の朝10時を前に最後の品質チェック。
ここからは手作業で土俵を作っていくわけですね。
以上、土俵の土の作り方や運び方についてでした。