ウィンブルドン、全仏オープンで八百長の疑い。TIUが真偽について調査中。
ロジャー・フェデラーの記録となる8勝目で幕を閉じたウィンブルドン選手権、そしてラファエル・ナダルの10勝目とこれまた記録が作られた全仏オープン。最も権威のあるグランドスラム大会であるこの両大会で、八百長の疑いがあるということで調査が行われています。
どちらもビッグネーム二人による戴冠となりお祝いムードが漂う中、残念なニュースですね。
スポンサーリンク八百長の疑い
テニスにおける八百長の疑いについては不正監視団体であるテニス・インテグリティ・ユニット(Tennis Integurity Unit)、略してTIUが専門的に調査にあたることになっています。
そして、今回問題になったのは全仏オープンで行われた1試合とウィンブルドン選手権での3試合(2試合は予選、1試合は本選の試合が調査対象)が含まれており、4月から6月の3か月間で合計53試合について八百長の疑いがあるとしています。全31281試合中53試合が調査対象ということで、発生確率は0.169%となっています。
ウィンブルドン選手権で疑われている試合については女子、男子、シングルス、ダブルスなど詳しい内容は明らかにされていません。
ちなみに53試合のうち3試合がATPツアーレベルの大会、1試合がWTAツアーレベルの大会とされています。そして大多数がATPの下部大会であるチャレンジャー大会、そして更に下のグレードとなるITFフューチャーズトーナメントにおける試合だと発表されています。
TIUの発表によるとこれはあくまで「疑い」であり、八百長があったという確固たる証拠では決してないと強調されています。
この疑いというはスポーツベッテイングにおいて「不自然な賭けられ方や多額の賭け金が動いた」という事象が発生した際にベッティング会社や管理担当部署からTIUに報告されるようになっているようですね。
2017年頭からカウントすると83試合について疑いがかけられて調査対象になっているようですね。2016年の同じ時期では121試合となっていますので数の上では「38」減少していることになります。
選手による八百長
テニスにおける八百長となると、2017年5月16日に日本の三橋淳選手が他の選手に八百長の話を持ちかけたとして永久資格停止処分と5万ドルの罰金という制裁処置を受けたことが記憶に新しい所です。その際に調査を行ったのがテニス・インテグリティ・ユニット、TIUですね。
三橋淳選手の八百長については2015年の11月、12月頃に行われたと言われていますので、今年に発生した八百長疑いとは関係ありませんが、最悪に近い形の一発退場となったケースとして記録に残ってしまいますね。
また、オーストラリアのブリスベン出身のアイザック・フロスト選手(28歳、キャリア自己最高ランク651位)は2017年6月に八百長の疑いによって調査対象となっており、さらには薬物の所持や他の選手に勧めたという疑惑がかけられており、テニス界に蔓延る八百長不正には厳しい目が向けられています。
ウィンブルドンの途中棄権
TIUの発表によると、今年のウィンブルドン選手権男子の試合で10試合も発生してしまった途中棄権と今回の八百長は無関係であるとされていますね。
コンディション不良や怪我を訴えて試合を途中棄権する権利はどの選手も有していますので、実は八百長に利用されてしまうケースも無いわけではないのが何とも歯がゆい所ですが、とりあえず今回のウィンブルドンでちょっとした話題になった途中棄権の多さについては無関係ということですね。