プレバト俳句金秋戦2023 出演者&結果 秋タイトル戦優勝者は森迫永依
23年10月12日「プレバト」は秋の俳句タイトル戦・金秋戦の決勝という事で出演者や作品ランキング結果など一覧でまとめてご紹介。
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出演者
スポンサーリンク4位~10位最下位
冬の雪、春の花に並んで秋の月は三大季語。
これだけ大きなテーマなので発想の新しさ、確かな俳句の技術が無いと凡人レベルの駄作になる厄介さ。
2つの季語”細月””残り蚊”のどちらが主役なのか分かりづらいのが最大の敗因。
月を探すのに三箇所も刺されるまで時間かかる?とちょっとツッコみたくなるのも気になる点で、韻を踏んでいるのは分かるものの作為的に感じられるのがマイナス。
「月さがす 間を残り蚊に 刺されけり」とすると俳句の調べもしっかり乗って、残り蚊を主役にした句として成立。
夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したというエピソードを交えた工夫は評価できるものの、
惜しいのは”のに”の説明臭いワード。
「別れるはずだった 月が綺麗だった」と”だった”をわざと繰り返す手法の方が良かったと夏井先生の添削案。
桂木は良い香りで満月を見るとその香りを感じるという意味の句ですが、桂月は月の異名の他に陰暦の8月も表しているので、
少し涼しい季節になってキャラメルの良い香りを香っているという意味の句と捉えるとそんなに悪くないと夏井先生。
ところが肝心のお題が「月」なのでやっぱり意味としては月の異名の桂月と解釈するのが普通で、そうなると中七・下五で説明臭くなるのが最大の問題点。
「己の知っている知識だけで作った。ひけらかしてみたという句。」と夏井先生バッサリ。
踏まえて「キャラメルの香か 桂月の甘からん」とすると、どこからともなく香ってくるキャラメルの香り、あれ?ひょっとすると月の桂の甘い香り?といった意味の句になって成立。
生々しい言葉を使う事でリアリティのある句になっているものの、ポイントは下五の着地の仕方。
「月明し」「月浩々」と月を描写する事で映像化する選択肢があるものの、
今回は”睨む”という動作に作者の強い意図が含まれているので「月睨む」の方が適切と夏井先生。
また、上五・中七のインパクトが非常に強い事を鑑みると「あんな家 二度と帰るか 月に吼ゆ」ぐらいにして下五を強めるぐらいでも良かったとアドバイス。
無安打試合を達成したピッチャーの肘をよく見ると手術痕。お月様はその努力をしっかり見ていたという内容の句。
非常に細かく描写されていてイメージがしっかり湧くものの、情報を詰め込み過ぎたために季語の”良夜”が脇役に甘んじてしまったのがマイナス。
詰め込んだ影響で詩としての調べもやや窮屈な印象。
かといって語を削るわけにもいかないので添削は無いもののこの位の評価に。
父島は360度水平線なので日の入りとほぼ同時に月の出が見られるとの事。
海に広さ、月の大きさを感じられる句で観測所の固有名詞もしっかり効いているという評価。
一方で”名月”を選んだのがマイナスポイントで、名月だと月を愛でる心に軸足があるのに対して、今回の句では月の映像自体に軸足があるべきなので、
名月ではなく「満月」とした方が適切だったと夏井先生のアドバイス。
“かな””食ふ”の2点が議論の対象。
初めに詠嘆すると全体のバランスを取るのが難しくなりがちな所、今回はギリギリセーフ。
亡くなった人を想いながらも、少し落ち着いてからお茶漬けを食べている様が浮かんでくるので”食ふ”と具体的な動作を入れたのは正解と夏井先生。
死を受け入れて対極にある食べるという行為に至るのも作品のテーマなのでやはり”食ふ”は必要という判断も。
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三日月をふと見るとフルーツのような、まるでパイナップルのような酸っぱさを感じたという句。
「こんな句を読んだのは初めて。」と嬉しそうな夏井先生。
“こりり””すっぱそうな”に良い意味での違和感・意外性があり、最後に持って来た”かど”で上手く映像化させているののが高評価。
さらに作者の尖った心情を表しているような、そうなると”こりり””すっぱそうな”も何か意味ありげに感じられたり。
月の角を見てフルーツを連想?そんなバカな。という厳しい声を恐れずに自分が感じたものを素直に書いた勇気も合わせて評価。
夏井先生「1位から3位は本当に甲乙つけがたい作品が並んでおります。」
ワーディーは普段は干上がって水が流れていない川、月白は月が昇って空が明るく白んでいく様のこと。
月白、枯れた川、ぬーの群れの色合いがそれぞれ無彩色の濃淡のように感じられて印象的な陰影を生んでいると夏井先生。
アザーンとはイスラム教の礼拝時間の呼びかけの事。
海外の光景を詠む=海外詠の難しい点は季節感の薄さ&違和感ですがこの句に関しては問題なし。
アザーンの語でイスラム圏の国へ一気にワープさせる力があり、アザーンを体に留めながら帰途につくその寂しさがしっかり表現できていると夏井先生。
以上、金秋戦2023結果でした。
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