不思議体験ファイル2024 幽霊インタビューのネタバレは超絶モヤモヤが残る検証結果に
24年6月25日放送の「不思議体験ファイル 信じてください第5弾」に登場した幽霊インタビューの検証結果などネタバレをまとめてご紹介。
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幽霊インタビュー
1995年、96年ごろの長野県での出来事。
謎の体調不良で寝込んでいた時に突然部屋に現れたつなぎ姿のおじさんの二人組。
目が合って驚いた声を上げるおじさんと、もう一人は暗い表情のおじさんという対照的な二人。
不思議と身の危険を感じなかったという事で冷静におじさん二人の素性について尋ねてみると「あなたは幽霊なの?」の問いに「まあな。」という返答。
聞くと死者を天界に連れて行くための案内役と、つい先ほど死んだばかりでまだ自分の死を受け入れられずに落ち込んでいる男性の二人組だとか。
そこで幽霊へのインタビュー内容をまとめると、
- 死者を迎えに行く案内役がいる
- 幽霊になる人は自分の死を認められずに天界から迎えが来ても”あがらなかった人”
- あがらないと次に生まれ変われない
- お経の意味はよく分からない
- あがらないとずっとこの世をうろうろする
- 葬式は死者が自分の役目が終わった事を理解する場
- 金縛りは幽霊が話を聞いて欲しい時に動けなくする事
- 霊能者はいないが幽霊が見せたい人を選ぶので基本的に誰でも見える力はある
- おじさんは元々電気の設備屋で、暗い雰囲気の男性は森林伐採の管理者の仕事をしていた
30分に及ぶ幽霊インタビューの最後にはおじさんから「一緒に行くか?」というちょっと怖い一言。それを断ると少し残念そうな顔をして「長生きするぞ。」と優しいと言葉を残して消失。
その後、夜勤明けで帰って来た看護師の妹から新聞のおくやみ欄に載っている男性が自分が勤めている病院で亡くなった人という話。
そこで新聞に目をやるとあの死んだばかりと説明されていた男性の顔写真がそこに。
この内容を書籍にしたものがAmazonでもベストセラーになっているとか。
Amazon – 幽霊インタビュー完全版: 怪談界の歴史が変わる
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非科学的な幽霊を科学的に検証するという毎回大きな矛盾を抱えたこの番組恒例の検証スタート。
まず幽霊の特徴として挙がった「見た目は人間そのもの」「2人組」「会話が可能」の3点は幽霊としてあり得るのか?二松学舎大学で幽霊の歴史学を研究している小山聡子教授に聞いてみると、
- 幽霊は基本的に人間と姿かたちはあまり変わらない
- 2人組の幽霊の記述は古い文献にも登場する
- 自分の意思を伝えるためにこの世に現れる幽霊はいるので長時間会話できても不思議ではない
との事。
幽霊おじさんが語っていた”あがらなかった人”という表現について光琳寺(浄土宗)の井上広法住職は仏教には亡くなってから次の行き先が決まるまでの猶予期間として四十九日(=中陰)があるので浄土宗の教えと一致しているという解説。
また、生きている人間と死者が会話するという今回の幽霊インタビューに似た話が伝えられていて、浄土宗の開祖である法然が見る夢の中に亡くなった中国の僧侶・善導大師が毎晩のように現れ、法然が善導大師にあれこれ質問して答えてもらったという逸話。
幽霊インタビューに登場した暗い表情をしたおじさんとおくやみ欄に載っていたという人物が一致しているのか?という点については、当時購読してたローカル新聞の過去記事に載っていたおくやみ欄を片っ端から照合していった結果一人の人物が該当。
おくやみ欄の情報をもとに関係者をあたってみると、その人物の息子と孫にあたる人たちに辿り着くことに。
ただしその人物は妹が勤務した病院にいたという記録はなく、妹はただの記憶違いをしていた事が判明。
また、森林伐採の管理の仕事をしていたのではなく家具店の経営者だったという事も明らかに。
今回の検証はここまで。
死者へのインタビューという元ネタがあって、仏教知識に基づくいかにもそれっぽい情報をつなげて作られたモノというのが個人的な印象。
体験者で本の著者も昔から怪談や妖怪といったものへ興味が強かったと自ら語っていたのでそれらの予備知識が夢の中に現れたという事なんじゃないでしょうか?
一番検証できそうだったおじさんとおくやみ欄の男性が一致しなかった上に、妹の記憶違いも判明してしまってますます真偽が疑わしくなったという事だけは明らか。
以上、不思議体験ファイルの幽霊インタビュー検証まとめでした。
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