止まれの標識が逆三角形なのはなぜ?チコちゃん
24年11月15日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『止まれの標識が逆三角形なのはなぜ?』の答えや標識の色や形の歴史など簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】坂口健太郎、有村架純
【VTRゲスト】なし
止まれの標識が逆三角形なのはなぜ?
2問目の出題は、
なんで道路標識の「止まれ」は逆三角形?
チコちゃんの答えは、
他のみんなが丸くなったから
解説は京都大学の高橋良和教授。
現行の道路標識は全部で96種類あって、その多くは丸形、四角、ひし形がほとんどになっていますが、歩行者の安全のために特に重要な標識として「止まれ」「徐行」の2つのみが逆三角形という現状。
この止まれが道路標識に初めて追加されたのは1950年の事で道路標識令が全面改正された際に止まれが仲間入りし、この時の形は八角形。
当時の道路標識は四角とひし形のみで八角形は目立つ存在になっていて、戦後から10年で日本において交通事故数が10倍以上も増加したという社会情勢を鑑みてアメリカの標識を参考にしたのがその理由。
スポンサーリンク当時の日本はアメリカを中心としたGHQの占領下にあったので日本にいる進駐軍のドライバーが理解できるようにとアメリカ式の標識を採用したという自然の流れ。
この時代に既にアメリカでは止まれの標識は他の標識と区別して目立つようにするというルールが作られていたようで、この考え方も日本は同時に導入して形もスペシャルなものに。
そしてそこから10年が経つと色が黄色から赤色に変更しますが、これは恐らく1954年にアメリカが止まれを黄色から赤色に改定したのに合わせたものだったのではと高橋先生。この時代の赤色の塗料は色褪せに弱かったので敬遠されていたのが塗料の進化によって信号に合わせて赤色が使えるようになったという事情もあってアメリカでは赤い色の止まれサインが導入され、これに日本は追従。
日本において赤色は止まれだけに使われたので形もスペシャル、色でもスペシャルとさらに特別な存在に。
ところが1964年の東京オリンピックに合わせて日本の道路標識の国際化という理由で1963年に道路標識の形や区分が大幅に改定される運びとなり、最も目につきやすい標識は円形という調査結果が得られることに。
スポンサーリンク絶対的な禁止を表す日本の規制標識(例:最高速度、Uターン禁止、一方通行、通行止など)は四角い標識とされていた時代において、四角いと道沿いの看板などと同化して紛らわしかったり、同じ面積で比べると四角形の方が小さく見えるといったマイナスポイントが明らかになったせいで四角い標識は円形に改められることに。
その一方で円形の標識に紛れて八角形の止まれが目立ちにくくなるという新たな問題も発生。
そこで西ドイツで最も視認性が高いと採用されていた逆三角形の形を新たに止まれに採用するという解決策。
その際、西ドイツで徐行が白抜きの逆三角形だったのに倣って日本でも徐行を同じように採用したので今では「止まれ」と「徐行」だけが逆三角形という事に。
ちなみにドイツでは国連標識に合わせて1971年から八角形の止まれ標識に改正しているという裏話も。
という事で2問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから