見間違いが起こるのはなぜ?「ぷ。」を外国人に見せると?チコちゃん
25年1月10日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『ひつまぶしとひまつぶしを見間違えるのはなぜ?』の答えなどまとめてご紹介。”ぷ。”を外国人に見せると返ってくる意外な答えや英語が分かる人なら読める文章などなど。
ゲスト出演者
【ゲスト】ミキ亜生、奈緒
【VTRゲスト】なし
ひつまぶしとひまつぶしを見間違えるのはなぜ?
3問目の出題は、
なんでひつまぶしとひまつぶしを見間違えちゃうの?
チコちゃんの答えは、
そのほうがお得だったから
解説は中央大学の有賀敦紀教授。
なぜ見間違いが起こるのかというと、見間違えた方がお得だと脳が本能的に判断しているからだそうで、この原因になっているのが脳のトップダウン処理という仕組み。
トップダウン処理とは既に持っている知識をもとにして見ているモノや読んでいる文字を素早く都合の良いように解釈する事。
例えば山道を歩いている時に細長くて目立つ色をしているロープや紐が地面に落ちていたら、思わず「あっヘビ!?」と感じてしまいがちなのは、過去の知識から山=ヘビと脳が素早く処理して、襲われる危険を回避しようとする防衛本能が働いているから。
危険回避のためにはヘビを危険ではないと間違えるよりかは、ロープを危険であると勘違いした方が結果的には有利。つまり見間違えた方がお得。
大昔、人類は凶暴な動物に襲われるリスクと常に隣り合わせで生きていて、一瞬の判断の遅れが致命的になる世界では、謎の影や僅かな物音を危険なものとして素早く判断するクセがついており、そこから生きるために必要な知識を蓄えるにつれて、目や耳にしたものを経験から当てはめて考えるというトップダウン処理が自然な脳の使い方に。これが見間違いを起こす元凶。
例えば「スポーツ選手が粉骨砕身」を「スポーツ選手が粉砕骨折」と見間違えるのは、選手を心配する気持ちと、スポーツ選手にケガは付き物という知識から起こるものだったり。
ひつまぶし、ひまつぶしの場合は、ひまつぶしの方が文字として見た時に馴染みがあるので素早さ優先で脳が処理している可能性が高いと有賀先生。
スポンサーリンクこういったトップダウン処理によって起こる面白い現象について以下3連発。
「ぷ。」という文字を日本人に見せると、すぐにひらがらの文字と認識できるのに対して、ひらがなを知らない外国人からはボウリングをしているピクトグラムに感じるという違い。
確かにそういわれると前かがみになった人がボールを転がしているように見えてくる不思議。
アルファベットをデフォルメしたフォントを日本人に見せると、なんだか暗号のように感じてスムーズに読める人は稀ですが、英語を解する外国人からは一瞬にして英語の文章として読めるという違い。
初めのカモンはすぐに分かっても、途中で漢字の「山」「巾」みたいな文字も出て来て脳が混乱。逆にITS’ OVERはそれにしか読めませんが。
下の文章を素早く読もうとすると、文字の細かい入れ代わりなどは気にせず、既に持っている駅名の知識をもとに脳が勝手に修正して読んでしまうというのもトップダウン処理のせい。
初めに「えき でんしゃ せんろ」と来るので電車を頭に浮かべてしまって、そこからは駅名の羅列だと勝手に解釈して勘違い。
よくある10回クイズなどもこういったトップダウン処理を利用したひっかけ問題だったり。
ちなみに逆に道に落ちている瓶のフタをお金に見間違えるといったポジティブ方向の見間違いは、お金だったら嬉しいという願望によって、その方がお得だから起こっていると有賀先生の補足。
という事で3問目は以上。
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