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なぜ、飛行機の離陸・着陸時にはシートを戻さなければいけないのか?その理由とは?


飛行機に乗っていると離陸時・着陸時に少しでも、席が倒れていると、客室乗務員の方から席を戻すように指示されてしまいます。これは、決してリラックスを 邪魔しようとしているのではなく、深い理由があり、アメリカ連邦航空局(FAA)が設定している連邦法によると、緊急時に避難経路を確保する観点と事故時の怪我の防止という観点の2点が主な理由として挙げられます。

普段、新幹線をよく利用される方であれば、長距離移動時に座席に着いたときにすぐに席を倒してリラックス出来る姿勢作りを行うかもしれませんが、飛行機ではそうはいかないのです。

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一つ目の理由:避難経路の確保

飛行機の離陸・着陸時にシートを戻す理由 避難ルート Ryanairの説明書き

飛行機の主な事故は離陸時と着陸時に集中して起こっている事が知られ、離陸後3分、着陸前8分を合わせて「魔の11分間」と呼ばれています。国際民間航空機関(ICAO)の統計データによると離陸時に21.5%、着陸時に48.3%の事故発生確率となっている事が裏付けられています。

ボーイング社の行った研究によると、2004年から2013年に起こった飛行機の死亡事故のうち降下中もしくは着陸時に58%が、離陸時に22%が起こっていることが明らかになっています。また、飛行中に起きた事故は10%に留まっており、やはりこちらのデータによっても魔の11分間という言葉は裏付けられていますね。ちなみに残り10%は地面を移動中に起こっており、飛行中に起こる確率とほぼ同じ数字となっています。

客室乗務員が巡回を行って席を戻すように指示するのはちょうどこの時間帯に合わせて行われており、飛行機に何らかのアクシデントが起こった際に、スムーズに席の間を移動できるように予め避難経路を整えておくという目的があるのです。

緊急時には乗客は特にパニックに陥りやすく、普段であれば問題ないような障害物でも避難の妨げになる可能性があるため、倒してある席はリスクとなり得ます。ましてやテーブルを出している状態というのは非常に危険なため、むやみにテーブルを利用するのも慎むべきですね。

二つ目の理由:怪我防止

飛行機の離陸・着陸時にシートを戻す理由 けが防止

二つ目の理由としては、離陸時や着陸時に起こる強い衝撃によって、倒してある前の席に顔を打ち付ける事を防止するという点が挙げられます。また、席を倒した状態で、強い衝撃を受けた場合は、より長い距離を体が振られる事によって、ムチ打ちのリスクがさらに上がるため、席を元に戻しておくという行為は何も後ろの席の乗客の怪我防止というだけでなく、あなた自身の怪我も防止するという意味があるのです。

加えて、飛行機に強い衝撃を受けることが、ある程度予期できる場合であれば、乗務員は乗客に対して不時着の姿勢を取る様に指示を出します。この姿勢は席が通常の位置に戻してあることが前提となっている姿勢のため、席が倒れている状態ではスムーズな動作が妨げられる恐れがあります。

また、緊急時にいざ不時着時の姿勢を取ろうとしている時に席が倒れたままだと、「席を元に戻す」という余計な動作を行う必要があるため、予めこの動作を省いておくという意味でも、特に事故発生リスクの高い離陸時と着陸時には席を戻しておかなくてはいけないのです。

アメリカ連邦航空局では安全管理の面で離陸・着陸時には席を戻しておくということを強く徹底させるために法整備を行い、単なる努力義務ではなく強制力を持たせる事にしているというわけです。ということですので、乗務員から指示があれば速やかに席を戻して、他の乗客はもちろんですが、あなた自身の安全確保のためにも徹底しておきたいものですね。

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