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錦織圭選手の2016ATPワールドツアーファイナルズ4戦目。ジョコビッチ戦


いよいよ決勝トーナメントに入ったATPワールドツアーファイナルズですが、錦織圭選手の対戦相手はノバク・ジョコビッチ選手です。ここまで2連敗で挑む、前世界ランキング1位は非常にタフな相手ですね。

今年だけで、6回の顔合わせで全敗。そのうち2回は決勝戦で敗れているという非常に高い壁となって錦織に立ちはだかっています。さらには直近では8連敗中とUS OPENでの1勝が逆に何故勝てたのか不思議なぐらいです。

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ノバク・ジョコビッチ選手の特徴は?

ジョコビッチ選手の特徴としては、フェデラー選手の攻撃力とナダル選手の守備力を兼ね備え、さらには正確無比な機械のようなストローク精度を誇るという、化け物じみたプレーを見せていましたが、リオ五輪あたりからややそのパフォーマンスを落としている印象です。そのリオ五輪でもまさかの1回戦負けを喫しています。

また、コートを離れると、エンターティナーとして知られ、とてもユーモア溢れる、サービス精神旺盛な選手です。有名テニス選手のモノマネが得意で、イベントなんかではリクエストに応えて披露する機会が多く見られます。

1stセット

第2ゲーム、錦織のサーブ直前に観客がコートに乱入してこようとするトラブルがあって、やや騒然とした会場でしたが、その影響は無いにしても、結果として早速ブレイクを許してしまいました。かなりリターンでジョコビッチがプレッシャーをかけてきた事もあって、錦織のサービスには緊張感が感じられました。

取り押さえられる乱入者

初っ端にブレイクした事で、ジョコビッチは余裕を持ったプレーを展開していきましたね。

2度目のブレイクを食らった場面でも無謀なサーブアンドボレーを仕掛けたり、中途半端にネットを取ってみたりと錦織の相変わらずの判断の悪さも目に付きます。あれだけいいリターンを返されている状況で、あえて仕掛けるのが錦織流で彼だけの感覚ですが、あまり良い方向に行かない事が多いので再考して欲しい所です。

ただ、直後にブレイクバックした場面ではジョコビッチのエラーが続いたことで錦織にもチャンス目が少々見えました。簡単なミスは絶対にしない選手だったはずのジョコビッチですが、この辺が調子を落としている原因でしょうね。今までずっとゾーン状態だったのが急に解けてしまったかのような雰囲気です。今までが異常過ぎたとも言えますが。

また、すぐジョコビッチがブレイクしてこれで3度目。続く第7ゲームはさらにはサービングフォーザセットという事もあり、あっさりと決まるかと思いましたが、セットポイントを握られてから錦織の集中力が一気に上がって逆にブレイクポイントを握るまで粘ったのは良い兆候です。

バックハンドをダウンザラインに叩き込んで2本のウィナーを奪いましたし、それまで後ろにポジショニングしていたのをグッと前に踏み込んで取ったフォアのリターンウィナーも見事でした。ただ、ブレイクの場面で2回ともエースでしのぐジョコビッチは流石です。結局最後もサーブのフリーポイントによってジョコビッチの1stセット奪取となりました。

結局、錦織は1stセットで一度も自分のサーブをホールド出来ずという出来で、散々です。

2ndセット

ここでも初っ端の第一ゲームでいきなりブレイクと、この試合一度もサーブをホールド出来ません。

第5ゲームで初めてサーブをホールド出来ましたが、時すでに遅しでしたね。

結局2ゲームしか取れないという、今シーズンでもワーストの出来ではないでしょうか。最終戦をこんな散々なパフォーマンスで終えるというのはオフシーズンに入るタイミングで非常に悪いですね。たった、66分間の出来事でした。

錦織vジョコビッチ スタッツ

スタッツで見ると、エースの数で錦織が上回っているのが逆に悲しいですね。

トータルポイントの差がえらい事になってますね。27ポイント差・・・。接戦だったローマ大会が1ポイント差だったことを考えると、この試合はもうボロボロです。ウィナーとエラーのスタッツが抜けていますが、錦織のエラーは余裕で20を越えているでしょう。ジョコビッチは10ちょっとでしょうね。

マレー対ジョコビッチの決勝戦を前に

ジョコビッチにとっては非常に楽に決勝戦に駒を進めた事で、錦織との準決勝はジョコビッチの今大会6度目の栄冠に向けて、好アシストした形になったかもしれません。対して、マレーはラオニッチとの大会最長試合となった準決勝をくぐり抜けて来ており、錦織との3時間越えの熱戦と合わせておよそ7時間戦っているというのはマレーにとっては体力的に非常にチャレンジングな決勝戦となりそうです。

ただ、ジョコビッチの機械の様な正確無比なプレーは錦織戦でもあまり発揮されなかったと思いました。あれだけワンサイドの展開でもちょこちょことエラーが出ていましたし、チャンスボールでウィナーを取りに行ってアウトする場面も数回ありました。ラリーの粘り合いではマレーに分があるような印象です。

世界ランキング1位を巡る本当の頂上対決となる今大会の決勝戦、非常に楽しみですね。

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