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大坂なおみのコーチは一体誰?大坂なおみの使用ラケットやコーチのプロフィールについて


BNPパリバ・オープンで快進撃を続ける日本の大坂なおみ選手ですが、お父さんがハイチ系アメリカ人でお母さんが日本人ということもあってか180cmという長身から繰り出される強烈なサーブとストローク力が魅力のテニス選手ですね。

これまでの日本女子テニス選手といえば小柄な体格であるがゆえにコートを走り回ってスピードでなんとか対抗するというイメージが強かったのですが、大坂なおみ選手に関してはこれまでの日本女子選手とは一線を画すパワーテニスの王道を突き進んでいるような感じがしますね。

BNPパリバ・オープンでは準決勝進出を決めてベスト4(最終成績は優勝!)。これはプレミア・マンダトリー大会(グランドスラム大会に次ぐ位置づけ)における日本女子初の快挙です。インディアン・ウェルズ開催での大会では伊達公子さんが1996年に準決勝進出を果たしていますが、この当時の大会グレードはティア2でした。

そんな彼女を支えるコーチの存在を皆さんはご存知ですか?気になる人物だったので大坂なおみ選手のプロフィールと合わせて詳しく調べてみました。

ついでに大坂なおみの使用ラケット、使用ストリングについても合わせてご紹介します。

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プロフィール

1997年10月16日生まれ、父はハイチ系アメリカ人、母は日本人という両親を持つプロテニス選手。国籍は日本となっています(2017年の時点でアメリカのパスポートを所持しているそうなので日本と二重国籍のようです)。

3歳の時に家族でアメリカのフロリダに移住したため、普段のコミュニケーションはもっぱら英語で行っているようで、そのせいもあって日本語のほうが苦手のようです。

それでも彼女自身は他人に対して礼儀正しくいることであるとか日本人的な要素をしっかり持っていることを誇りに思っており、日本文化に触れて生きている中で自分の人格に多大な影響を与えていると語っています。

2017年全米オープンの試合後の記者会見インタビューではアメリカチームの一員のように感じることはないか?という記者の質問に対してハッキリと「ノー」と答えています。

日本人としてプレーすることについては両親と話し合いの結果で非常に大切な決断だったと回想していますね。

ユーモアセンスあふれる彼女のパーソナリティは海外ファンからも高い評判を得ていて、天然キャラとしても有名です。

「大坂」の苗字については母親の旧姓を名乗っているようですね。大阪生まれなんですが、お気に入りの街は東京だそうです。

フェド・カップ(女子の国別対抗戦)に日本代表メンバーとして出場した大坂なおみでしたが、渋谷のスクランブル交差点でダンスを踊るという罰ゲームを披露。コーチのサーシャ・ベイジンとのミニテニス勝負に負けたせいで踊る羽目に。でも大好きな東京を満喫して楽しそうですね。

ちなみに、一つ年上の姉、大坂まりさんも同じくプロテニス選手です。

左から2番目が大坂なおみ選手、3番目が姉の大坂まり選手ですね。両サイドにご両親が写っています。お名前は母・環さん。父・レオナルドさん。大坂なおみ 大坂まり 家族 父 母

ダブルスプレイヤーではなく主にシングルスを主戦場にしており、自己最高世界ランキングはシングルス40位を2016年10月17日に記録しています。2018年3月5日付の最新世界ランキングでは44位。※2018年BNPパリバ・オープンの成績によって自己最高世界ランキングの更新は確定。ベスト4進出の時点で31位に位置することは決まっていますが、以降の成績によってはさらなるジャンプアップの可能性もあります。→見事ツアー初優勝を果たし自己最高世界ランキングを更新して22位になることが決まりました。

生涯獲得賞金は2018年3月の時点で$1,483,053。日本円で約1.57億円。→2018年4月には$2,858,946に一気にジャンプアップ。日本円で約3.11億円。BNPパリバ・オープン優勝のインパクトはこちらにも大きく影響していますね。

億を稼ぐトッププレイヤーということもあってプライベートジェットもしっかり用意されているそうです。

ベースラインから積極的に攻めるアグレッシブなプレースタイル。特に強烈なビッグフォアが武器ですが、バックハンドでもウィナーを取れるパワフルなストローク力を持っています。そして自己最速201km/hのビッグサーブも大きな武器の一つです。

まだムラが多く、手堅いプレーが継続できない印象があり、ミスも多いのが難点ですね。英語的な表現だとショットのコンシスタンシー(consistency)が十分ではありません。これは番狂わせを演じることもある反面、格下の相手に取りこぼすことも多く、なかなか好成績をキープ出来ないという点に繋がってくる部分ですね。これは経験を積んでいくことで完成されていく部分でもありますので今後に期待ですね。

2013年からプロ生活をスタートさせて、WTAのツアー大会本戦に初めて出場したのは2014年のバンク・オブ・ウェスト・クラシック(Bank of the West Classic)、予選でアーラ・クドゥリャフツェワ戦、ペトラ・マルティッチ戦と勝ち抜いての本戦出場でした。

本戦1回戦では2011年の全米オープン優勝で当時世界ランキング18位だったサマンサ・ストーサーを1セットダウンからの逆転で降し、番狂わせを演じ注目を浴びました。試合時間は2時間半に及ぶマラソンマッチとなり、大激戦でした。

ストーサーと言えば女子ツアーでもそのマッチョな体つきから繰り出されるパワーが魅力の選手で男子選手のようなプレーも特徴の選手ですよね。WTAツアー初勝利の相手がストーサーというのはなかなか出来る事じゃありません。当時、大坂なおみは16歳で世界ランキング406位でした。

グランドスラム大会の成績で言うと全豪オープンが4回戦(2018年)、全仏オープンが3回戦(2016年)、ウィンブルドンが3回戦(2017年)、全米オープンが3回戦(2016年・2017年)、そして2018年優勝が最高成績となっていますね。

ニュースで大々的に報じられた通り、2018年全米オープン女子シングルス決勝ではセリーナ・ウィリアムズを相手にストレートで勝利を奪い、初のグランドスラム制覇。日本人男女通じて初となるとんでもない快挙を成し遂げました。2017年までは3回戦まで勝ち上がるのが精いっぱいでしたが大躍進ですよね。

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対トップ10との対戦成績でいうと2016年シーズンは0勝3敗、キャリア初の対トップ10は2016年の全仏オープンで当時世界ランキング6位だったシモーナ・ハレプを相手に第1セットを先取したものの逆転で敗れています。

2017年シーズンの対トップ10では2勝7敗でアンゲリク・ケルバー、ビーナス・ウィリアムズからそれぞれ勝利を挙げています。

使用ラケット、ストリング

ヨネックスラケットのユーザーが男女ともに徐々に増えて行っている中で大坂なおみ選手もヨネックスユーザーということで日本人としてはちょっと嬉しいポイントです。

黄色いグリップテープは結構珍しいチョイスですね。白いグリップテープを使うこともあるので気分で変えている可能性もありますね。BNPパリバ・オープン 対プリスコバ戦 ヨネックスEZONE98に黄色いグリップ

振動止めはトップ選手でも付けたり付けなかったりと完全に好みの問題ですが、大坂なおみは振動止め付ける派ですね。

使用ラケットはヨネックスのEZONE 98。EZONEシリーズはそれまでは黄色いラケットのイメージでしたが、青いデザインのラケットにスイッチしていますね。アマチュアプレイヤーでも使いやすいイメージのラケットですね。大坂なおみの使用ラケット 2018年モデル EZONE98

ただし、プロが使用しているラケットは、選手の好みに合わせて細かくチューニングが施してある特別仕様ラケットになっている場合が多いので、同じラケットをアマチュアが購入したとしてもデザインだけ一緒と考えるほうが良いですね。

※)後に特注品ではなく、市販品を使っていたという事も言われていますね。日本人選手初となる全米オープン制覇も市販品だったとされています。他にも男子のラファエル・ナダルのチームスタッフが大会会場の近くにあるテニスショップでラケットを購入していったなんて噂も囁かれたり。

※2)後にラケットメーカーのヨネックスから発表があり、大坂なおみ本人の要望に応じてフレーム重量などで約2%差がある特注品とのこと。フレームの形状も厳密には異なるということで、やはりカスタマイズが施されたものだったようですね。

カスタマイズ部分が少ないことからマスコミ向けに「ほぼ市販品」と伝えていたのが一部メディアで曲解されて「市販品と全く同じ」と伝えられたことによる誤解だそうです。ただし、ストリングについては市販品と全く同じとのこと。

むしろストリングを特注にしているという話は他のプレイヤーを含めてあまり聞かれる事ではないので「ストリングは市販品と同じ」と言われても「まあ普通の事でしょ?」と思ってしまう所ではありますが・・・。

ということでその使用ストリング(ガット)は、

メイン(縦糸)にPOLYTOUR PRO(ポリツアープロ) 1252018年 大坂なおみの使用ストリング POLYTOUR PRO 125

クロス(横糸)にREXIS(レクシス) 1302018年 大坂なおみの使用ストリング REXIS レクシス 130

縦ポリ、横ナイロンマルチのハイブリッド張り(メインとクロスで別ストリングを張る構成)の組み合わせ。大坂なおみ 使用ストリング ハイブリッド

画像は2018USオープン時のものから。縦糸に蛍光イエローのPOLYTOUR PRO、横糸に半透明のREXISを張っているのが見て取れますね。

POLYTOUR PROは男子のニック・キリオス(120ゲージを使用)やその他プロ選手も使用しているモデルですね。

大坂なおみと同じストリングを使った私個人の感想では比較的硬い印象のストリングでした。※POLYTOUR PRO(ポリツアープロ) 125のみで張った場合のインプレで、ハイブリッド張りではありません。

アマチュアとは比較にならない程のスイングスピードとパワーのプロ選手ですから硬いストリングでないとそのパワーが十分に生きないということは十分に考えられます。

ちなみにハイブリッド張りのクロス(横糸)のナイロンストリングのゲージ(太さ)を一つ上げていますが、これは最近よくある構成ですね。

縦に細いストリングを張ることでパワーと打球感をアップさせて、スピンのかかりもよくなると言われているためです。また、ナイロンのほうがポリストリングに比べて耐久性がないのが一般的なのでポリストリングにナイロンストリングが負けないように太くして両者のバランスを取るという狙いもあります。

大坂なおみ本人は「ナチュラルストリングなど色々試しましたが、私の中で一番コントロールしやすく、ボールがコートに収まるのがこの組み合わせで、とても気に入っている」と話しているそうです。(ヨネックス公式HPより引用)

ちなみに、ハイブリッド張りについてはこちらの記事「テニスのハイブリッドストリング(ガット)は主流の張り方?その長所と短所」で詳細を書いております。

テニスのハイブリッドストリング(ガット)は主流の張り方?その長所と短所

※ストリングメーカーのヨネックスから大坂なおみ使用モデルとして上記のハイブリッドの組み合わせパッケージが販売される事が決定していますね。まあ別々に買って張り上げてもらえばそれでOKなのでわざわざパッケージされたものを買う意味はあまり・・・。まあこういうのは縁起物ですからね。

他に男子のロジャー・フェデラーのハイブリッド張りも「CHAMPION’S CHOICE(チャンピオンズ チョイス)」と銘打ってウィルソンからパッケージ発売されてたりしますよね。ロジャー・フェデラー 使用ストリング ハイブリッド チャンピオンズチョイス

コーチ:サーシャ・ベイジン

セルビア人のサーシャ・ベイジン(Sascha Bajin)(※サーシャ・バインの表記もあり)は2007年頃からセリーナ・ウィリアムズのヒッティングパートナーとしてコーチ業に携わるようになったのが始まりだそうで、年齢は2017年の時点で32歳となっています。ドイツのミュンヘンに住んで、ドイツのテニス協会で働いていた経歴も持っています。ご家族は現在でもミュンヘン在住のようです。

セルビア人の父とドイツ人の母の間に生まれたサーシャ・ベイジンは父親がテニスコーチをしていた関係でテニスを始めますが、15歳の時に父を交通事故で亡くすという悲劇に見舞われます。

それでもテニス選手としてのキャリアを諦めなかったサーシャ・ベイジンですが、母は安定した生活をして欲しいという願いから大反対だったそうです。

大坂なおみのコーチ契約スタートは2018年の末になりますが、それまでのサーシャ・ベイジンの経歴はなかなかのものです。大坂なおみ コーチ サーシャ・ベイジン

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これまでのコーチ経験(ヒッティングパートナー)としては、セリーナ・ウィリアムズ、ビクトリア・アザレンカ、キャロライン・ウォズニアッキと世界ランキング1位経験者がズラリ。その他にはスローン・スティーブンス(2017年全米オープン優勝)のスタッフとして携わったこともあります。ウォズニアッキに関してはアシスタントコーチの扱いですが、そうそうたるメンバーですね。

セリーナのコーチとしてはパトリック・ムラトグルー(Patrick Mouratoglou)が有名ですが、チームスタッフとしてサーシャ・ベイジンもヒッティングパートナーを務めたりと活動していたようですね。大坂なおみは憧れの選手としてセリーナ・ウィリアムズの名前を挙げていますので縁がありますね。

2017年WTAファイナルで行われたインタビューによると、サーシャ・ベイジンはテニス選手として活動していた時期もありますが、ジュニア時代にはヨーロッパのトップ30ぐらいには位置していたものの、その後は下位のフューチャーズ大会にいくつか出場しただけで、トップレベルのATPツアーを戦う機会はキャリアを通じてなかったと自ら答えています。自身最高の世界ランキングは1149位で、22歳の時に経験しています。

テニスラケットを初めて握ったのは3歳の時でクロアチアに住んでいた時代に壁に向かって打っていたと当時を回想しています。

こちらのインタビュー動画の中でサーシャ・ベイジンは大坂なおみをコーチングするにあたって、まだ経験の浅い若いプレイヤーであることを鑑みて、より辛抱強く、出来るだけ詳しく説明しながらコーチングすることを意識していると語っていますね。

例えば経験豊富なセリーナ・ウィリアムズに対しては逐一説明しなくても彼女自身で考えることを尊重していたのとは対照的ですね。

ドバイ・テニス選手権で行われたインタビューによると、マネジメントスタッフ(大坂なおみのエージェントであるスチュワート・ドゥグッド)からサーシャ・ベイジンを新コーチにというススメがあったそうで、ご両親も賛成したためにコーチ契約に至ったというエピソードを大坂なおみ自身は語っていますね。

契約に至るまでには10人のコーチ候補がおり、トライアウトの結果として大坂なおみが最終的にサーシャ・ベイジンに決めたそうです。

大坂なおみは「ネガティブになりがちな自分の性格上、常にポジティブなサーシャ・ベイジンの姿勢は非常に良い影響を与えている。」ともコメントしています。

ちなみにサーシャ・ベイジンの使用ラケットはウィルソンのブレード98で使用ストリングはルキシロンの4Gだそうです。マッチョな体つきの彼らしいツアープレイヤー向けのギア選択に感じます。セリーナ・ウィリアムズがずっとブレードユーザーなのでその影響もあるのでしょうか。

画像はサーシャ・ベイジンのツイッターアカウントから:https://twitter.com/BigSascha

こちらがBNPパリバ・オープンでオンコートコーチング中の大坂なおみとサーシャ・ベイジンの動画。当サイトのツイッターアカウントからの転載です。

こちらはフェド・カップのために大坂なおみに帯同して日本に来ていたサーシャ・ベイジンの動画映像。罰ゲームで納豆に挑戦したサーシャ・ベイジンですが、急いでトイレに駆け込む事態に。

以前のコーチ

サーシャ・ベイジンとの契約以前はオーストラリアのデヴィッド・テイラーが大坂なおみのコーチを務めていましたね。

オンコートコーチング中の二人の様子を映した動画はこんな感じでした。

デヴィッド・テイラーは同じオーストラリアのサマンサ・ストーサーのコーチ経験もあるんですよね。大坂なおみのツアー初勝利の相手がストーサーだったのは既に書いた通りですが、ちょっとしたつながりがあったんですね。

ちなみに2018年現在、デヴィッド・テイラーはエレナ・オスタペンコのコーチを務めています。

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