腰痛・肩こりを引き起こす背骨や体の歪み。お手軽簡単レシピとハイハイ体操ですっきり解決
肩こり、頭痛、耳鳴り、不眠症、腰痛、便秘、足のしびれ・・・。気になる体の不調は数ありますが、それらの原因は実は背骨が歪んでいるからなのかもしれません。まずはお家で出来る簡単チェック法で背骨の歪みをチェックしてみましょう。そして気になる症状がある方はお手軽簡単レシピと“ハイハイ体操”ですっきり解決しましょう!
9月17日にTBS系で放送された「名医のTHE太鼓判!【背骨のゆがみ】★骨粗しょう症防ぐ~赤と白」から抜粋してご紹介します。
スリッパやサンダルが体の歪みにつながるかも?ってご存知ですか?
スポンサーリンク背骨の歪みチェック
チェック法 その1
まずはお家で出来る簡単、背骨の歪みチェック。
壁にかかと、お尻、肩、頭をくっつけて片足を上げます。この時、手は壁に触れないようにしっかりと体の横につけて気を付けの姿勢。
体の力を抜いてリラックスさせて片足立ち。5秒間キープ。5秒間キープが出来た人は逆の足に挑戦してみましょう。
早い人だと2秒と持ちこたえられずにバランスを崩してしまいます。さらに上げる事すら出来ない人も。
当然ながらバランスが崩れている人は背骨が歪んでいる可能性大。
特に“崩れた方向に”背骨が歪んでいるケースが考えられますね。
チェック法 その2
両手を真っすぐ肩の高さで左右に広げ、腕を伸ばしたままで胸の間で手を合わせます。
この時の手の指先のズレを確認します。
この時にズレが生じている場合は背骨の上部(胸椎)に歪みが出ている可能性大です。
ヒドい場合だと3cm以上もズレているパターンも。
これらの背骨の歪みは自覚症状が出にくく、40代以上になると特に要注意。
「全ての神経を通して骨格を支える体の中心軸が背骨」と語るのは内科・スポーツドクターの栗原隆医師。
背骨が歪むと肩こり、腰痛、内臓疾患など全身に体の不調となって表れてくる恐れがあるんですね。
正しく立てる人は正面から見た時に耳、肩、腰のラインが真っすぐ。
横から見ると耳、肩、肘、膝、足首が一直線上に並ぶように。
背骨は全てで26個の骨で出来ている体の中心軸となる骨ですが、頸椎(首周り)に歪みがあると肩こり、頭痛、耳鳴り、不眠症などの症状が表れると言われています。
そして背骨の中で胸椎、腰椎(背中から腰周り)に歪みがあると腰痛、便秘、足のしびれなどの症状が表れます。
ではその背骨の歪みを発生させる原因とは何なのでしょうか?
スポンサーリンク骨粗しょう症
背骨を歪ませる3大要因は、
- 骨粗しょう症
- 姿勢の悪さ
- 筋肉の衰え
骨粗しょう症とは骨の内部がスカスカになって骨の強度(骨密度)が低下してしまう病気。
日本では約1300万人が該当すると言われています。発症してしまうと僅かな衝撃で骨折してしまう事があり、さらに症状が進むと「いつの間にか骨折」を引き起こすため要注意。
女性は特にこの傾向が強く。女性は男性に比べて3倍もリスクが高いと言われています。それは閉経による影響が強く、女性ホルモンの分泌の劇的な低下が起こるからなんですね。
歳のせいで腰が曲がっていると思っている人(60歳以上の女性)の実に63%はこの「いつも間にか骨折」だったというデータがあるほどです。
この状態が続くと背中が曲がったままで戻らなくなってしまう事も。これを「骨折連鎖」と呼びます。
骨粗しょう症によるいつの間にか骨折によって一つの骨が潰れてしまう事で並んだ骨も次々と潰れていき一度曲がった腰がどんどんひどくなってしまうのです。
管理栄養士でオリンピック選手にも指導する赤石定典医師のアドバイスでは、骨粗しょう症の一番の原因はカルシウム不足。
カルシウムと言えば魚をよく食べているから安心と思いがちかもしれませんが、これが落とし穴。
実はカルシウム吸収率は年齢によって変化していき、10代では45%ほどだったカルシウム吸収率は加齢とともに徐々に低下。
20代・30代の時点で男女ともに30%まで低下、さらに60代になると25%ほどまで落ち込んでいきます。
10代の時と比べて2倍の量のカルシウムをとらないといけなくなるんですね。
食事の量自体も減っているのにこれはかなり大変。
となると体のカルシウムの吸収率ではなく食材の組み合わせによって吸収率をアップさせるのがカギですよね。
梅干し+α の食材
その為に取り入れたいのが梅干し+しらすの組み合わせ。
梅には大量のクエン酸が含まれていて、このクエン酸がカルシウムの吸収率をアップさせてくれるんですね。
例えばカルシウムの代名詞と言われる牛乳でもその吸収率は39.8%。飲んだうちの4割しか吸収できないんですね。ちなみに小魚だと32.9%、野菜だと19.2%。
しらすには100g中520mgのカルシウムが含まれていますが、これは牛乳の約5倍。
例えばご飯をよそい、大葉を細かくちぎって、しらすをまぶし、その上に潰した梅を添えてだしを注いでいただく「梅としらすのだし茶漬け」などのレシピがおすすめ。だしは無塩のものを選びましょう。だしの代わりかつお節を振りかけてお湯を注ぐだけでもOKという手軽さ。
しらすと梅干を一緒に食べることでカルシウムの吸収率は約1.5倍になるということでこれがおすすめ。
さらに、しらす自体にカルシウムの吸収を助ける栄養素が含まれていて、それがビタミンDです。
ビタミンDとクエン酸のダブル効果でカルシウムが腸からどんどん吸収されていきます。
梅としらすのだし茶漬けをお茶碗1杯食べるだけで牛乳3本分と同じ効果が得られるというから驚きです。
その他のおすすめ食材としては梅+マヨネーズがおすすめ。
マヨネーズの原料である卵にはビタミンDが豊富なので梅マヨネーズを魚と一緒に摂ったり、サラダに添えて食べるとカルシウムの吸収率がアップするんですね。
レシピは簡単で「ねり梅1:マヨネーズ2」の分量で混ぜるだけです。
さらに梅干しには「ムメフラール」という成分が含まれており、血液をサラサラにしてくれるため血流の流れを良くしてくれる嬉しい作用も。
また、梅干しに含まれている「バ二リン」は脂肪燃焼効果もあり、梅干しをたくさん食べる人は太りにくいというデータも発表されています。肥満防止にも梅干しは最適なんですね。
このような梅干しの嬉しい効果を得るには1日2粒の梅干しを目安に取り入れることが大事です。
スポンサーリンク4つのNG行動
2つ目の姿勢の悪さについてですが、
これまで約6万人の背骨の歪みを診察してきた経験をお持ちの整形外科医 山田朱織医師によると、日常の何気ない4つの動きで背骨が歪んでいくとのこと。
山田朱織先生が実際に診察した患者の実体験から聞き取り調査した結果によると、
- 腰が沈むソファ
- コルセットを日常的に着用
- スリッパ、サンダル(かかとが固定されていない履物全般)
- 虫歯などで片噛み
これらの行動が背骨を歪ませる原因になりうるそう。
【ソファ】
座った時に膝よりも腰が深く沈んで低くなる柔らかいソファはNG。深く沈んだ腰に体重が集中して(※立つよりも40%もアップするケースも!)骨盤が後ろに倒れがちなので骨盤・背骨の歪みの原因に。当然ながら腰痛のリスクアップにつながってしまいますね。
ソファが柔らかいと感じる場合はクッションや枕をお尻の下に敷いて膝が腰よりも低くなるように調整しましょう。腰をサポートするために背中や腰に置きがちですが、お尻の下に敷くのがポイントです。
【コルセット】
コルセットは本来であれば急性腰痛の時に短期間着けるように指導される装具で、腰をしばらくの間安静に保つことで腰の痛みを引かせる効果があるのですが、これを日常的に着けていると腰の筋肉がどんどん弱って逆効果です。もはやコルセットが無いと生活出来ないレベルにまで筋力が低下してしまうんですね。
どうしても痛みがヒドイ時は必ず医師に相談するとしても、それ以外の場合は少しの痛みやだるさは筋力強化のためと思って、コルセットは我慢しましょう。
むしろ筋肉を動かす事でいつの間にか痛みが改善する事も多いんですね。
【スリッパやサンダル】
スリッパやかかとが固定されていない履物であるサンダル、雪駄なども要注意。かかとが浮いてしまう履物を履いているとすり足で移動するクセがついてしまい、後ろ体重で歩くことになります。
そうなると骨盤が後ろに倒れてしまい、背骨はもちろん体全体に歪みが発生。
【虫歯】
虫歯があると無意識に虫歯を避けて片側だけで噛むクセがついてしまい、その結果アゴが左右に大きく歪み、アゴ→首→背骨→腰へと体全体の歪みにつながるリスクがアップ。
虫歯がある場合は我慢せずに速やかに治療して、両側の歯で噛むように心がけましょう。
【荷物を持つ時の注意点】
荷物を持ち運ぶ場合はリュック(バックパック)、肩掛けカバンよりもウエストバッグがおすすめです。
重さが腰の中心にかかるので背骨の歪みを予防出来るんですね。
着ける位置についてですが、左右のバランスが崩れるので横向きに装着するのはNG。真正面か真後ろがおすすめです。
リュック(バックパック)の場合は肩ひもの長さがポイント。
肩ひもを緩めて背負っている人が大半ですが、リュックの重みで体が僅かに反り返るため、無意識のうちにバランスを取ろうとして前傾姿勢になるクセがついてしまうそう。背中の歪みを防ぐには肩ひもを適正に調整して、リュックと背中の間に隙間を作らないポジションに持っていきましょう。
肩掛けカバンの場合はバッグの重さが負担になって背骨の歪みにつながりますので、30分に1回を目安に反対の肩に掛け直すようにしましょう。
スポンサーリンクハイハイ体操
3つ目の筋肉の衰えについてですが、
背骨の歪みを改善するには赤ちゃんをマネするような動きの「ハイハイ体操」が効果的。
動きは非常に単純で四つん這いになってハイハイするだけ。ハイハイのペースは1秒に1歩ぐらいの速さ。慣れてきたらもう少し速くしてもOK。時間にして1日たった5分です。
ただし、ポイントが二つ。
【周る方向】
クルクルと円を描くようにハイハイ体操をするのですが、その周る方向は体が歪んでいる方向と“逆方向”に動きます。
例えば真っすぐ立った状態で右肩が下がって見える人はそれと逆方向である左に向かって円を描くようにハイハイ。
同じように、チェック法その1で右足を上げた時に右に崩れた人は左に向かってハイハイ。
【円の大きさ】
動き方としてはまず大きな円を描くように大きく周ってから徐々に小さく周っていくのがおすすめ。このような動きをすることで背骨を支える筋肉が伸びて可動域が広がっていきます。
出来れば2m以上の大きなスペースを用意したい所ですが、どうしても広いスペースが用意できない人は1m四方ぐらいのスペースでクルクル周ってもOK。
身長が縮むのは背骨の歪みのせい?
最後に身長に関するお悩みで多くの人が寄せた疑問、
「歳をとって縮んだ身長は背骨の歪みと関係あるの?」
というものに回答した栗原隆先生。
背骨は26個の骨がつながって出来ているのですが、その一つ一つの間にはクッション材の役割をする椎間板が存在しています。
歳をとると椎間板の水分が徐々に抜けていき、押しつぶされる事で身長が縮む原因となるそう。
椎間板は直接鍛える事が出来ないためにそれを支える筋肉をつけることで椎間板を守ってやる事が重要と言えます。
以上、すぐに実践できそうなお手軽レシピ、日常の行動で気を付けるポイント、1日5分のハイハイ体操まで。体の歪みは万病の元ですから意識しておきたいですね。