第68回 NHK「チコちゃんに叱られる!」なぜサンマの内臓は美味しい?浦島太郎の玉手箱ってなに?
19年10月25日放送の第68回 NHK「チコちゃんに叱られる!」はゲストに渡辺いっけいさん(初登場)、若槻千夏さん(3回目)を迎えて取り上げられた疑問は、なぜサンマの内臓は美味しく食べられる?浦島太郎の玉手箱ってなに?というもの。岡村からチコりが飛び出したり、漢字問題がプレッシャーという渡辺いっけいさんですが果たしてその結果は?
ということで、19年10月25日に放送された第68回 NHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※本記事では番組前半に紹介された2問をまとめておりますので後半の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】渡辺いっけい、若槻千夏
【VTR】
チコちゃんの疑問その1
なぜサンマの内臓はおいしく食べられる?
ハロウィーン前ということで「ハローハローハロウィーン!」という登場のチコちゃん。
そしてゲスト紹介では「渡辺いっけいさ~ん」と至って普通の呼び方。逆に珍しいケースw
すぐさま「Wの悲劇」の番宣へ。
劇中は田舎の刑事役の渡辺いっけいさん。ちなみにチコちゃんでお馴染の鶴見辰吾さんもご出演。
チコちゃん「あなた何か本番前に漢字を書くのがプレッシャーだっつってたけど?」
解答者席で本番前にボソッとつぶやいた事が拾われているというw
しかも漢字問題は疑問にチコらないと出題されないので。さらに言うと省略される事もありますし。
続いては3回目の登場となる若槻千夏さん。「チコの天敵 ちなっちゃ~ん」という冠付きの紹介w
チコちゃん「シティボーイズに次いで苦手な方です。」
ちなみにチコちゃんはちょっとしたハロウィーン仕様の衣装。胸にジャック・オー・ランタンとお化けのアップリケ。
靴下にも飾り付き。さらにスタジオセットも全体的にハロウィーン仕様。
オープニングはこの辺で早速1問目。
指名は、この中で一番食事にこだわるステキな大人ってだーれ?
渡辺いっけい「何が来ても一緒です。来た球を打ちます!来い!」
覚悟済みなので渡辺いっけいさんが解答者に。
鯛やほっけでは焼いても内臓を食べないのが普通ですがその一方でサンマは?
ということでチコちゃんの疑問は、
なんでサンマの内臓はおいしく食べられるの?
体をくねらせて身もだえする渡辺いっけいさんw
「考えた事も無かった」というテロップ表示をリクエストする渡辺いっけいさんですが、
人間にとって美味しく感じる内臓を持つ魚がサンマであるという答え。
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
渡辺いっけい「熱っ!」
叱るチコちゃんにしっかりリアクションw
続けて若槻千夏さんに質問。
若槻千夏「私にも来るパターンですね?笑」
自分も解答させられることに戸惑いつつも「シュッとしていて体脂肪が少ない。」という答えの若槻千夏さん。
ちょっと要領を得ない答えなので続けて岡村さんも解答。
岡村「消化が早いから、サンマには・・・。」
ここで口元に正解マークとピヨピヨ音。岡村さん見事なチコり!
チコちゃん「つまんねーヤツだな~。」
そして渡辺いっけいさんが恐れていた漢字問題へ。
スポンサーリンク正解を言われてちょっと悔しいチコちゃんからの漢字の問題。
出題は「しょうなん」
解答は、
岡村「潮南」残念!
渡辺いっけいさんはしょうの漢字の右側が月になって残念!
若槻千夏「湖南」残念!
チコちゃん「みなさん!ボーっと生きてんじゃねーよ!」
正解は「湘南」ですね。渡辺いっけいさんは惜しい!
落語でおなじみの目黒のサンマという事で目黒の居酒屋でインタビューするも答えは出ず。
ということでチコちゃんの答えは、
うんちがないから
岡村「湘南の所カットして欲しいなぁ~。」
またしても疑問+漢字をチコるパーフェクト解答はおあずけ。
解説は漁業情報サービスセンターの渡邉一功さん。サンマ研究25年の博士。
サンマの内臓が美味しいのはうんちがたまりにくいからというのは分かりましたが、それは一体なぜなんでしょうか?
その理由はサンマに胃が無いから。
こういった特徴を持つ魚は無胃魚 (むいぎょ)と呼ばれていますがサンマの他にはコイやイワシなども。
このような魚は塩焼きなどではそのまま丸ごと食べるのが一般的。コイも甘露煮などでは丸ごと。これはお腹に排せつ物がたまらないから。
これに対して胃がある魚は有胃魚 (ゆいいぎょ)と呼ばれ、鯛・アジ・ホッケなどが分類されています。
有胃魚は加工品などでは内臓を食べる場合もありますが、塩焼きなどでは基本的に内臓は外して食べますね。
ちなみに無胃魚に胃が無い理由については不明ですが、渡邉一功先生によると胃が無い分だけ体が軽くなって敵から逃げやすくするためではないか?という理由が考えられるとの事。
サンマは日没直後にエサを食べて30分で消化しますが、サンマが明かりに寄ってくる習性を生かして夜中にサンマ漁は行われます。エサはとっくに消化し終わっているのでこの時のサンマのお腹は基本的に空っぽ。
さらに獲れたサンマをお腹の膨れ具合で選別して排せつ物が無い物を選りすぐります。
排せつ物がわずかでも残っているサンマは「エサ食い」と呼ばれて全て加工品用に。これらは鮮魚としてスーパーや魚屋の店頭に並ぶことはありません。
ここで念のために鮮魚として出荷されたサンマの内臓を確認してみる事に。
せっかくなので七輪で焼いて美味しくいただいてから。
強風が吹く日のロケですが、渡邉一功先生から美味しくサンマを焼くコツについて教えを請います。
先生によると、
- 塩を全体に軽く振って10分してから水分を拭きとる
- 片面がしっかり焼けるまではじっと我慢
という2つのポイント。
特に水分を拭く事で味が濃厚に。
さらに美味しいサンマをお店で見分ける目利きポイントは、
- 目が澄んでいる
- 口先がはっきり黄色い
- 背中が膨れて張っている
だそう。
という事で調理完了。
岡村「これ焼いたやつで説明すんねや?笑」
ナレーション「何となく最初から薄々分かっていましたが、焼いたサンマの内臓はどこが何だかよく分かりません。」
じゃあなぜわざわざ七輪で焼いたんでしょう?w
スポンサーリンク改めてイラストで解説すると、サンマはお腹側に通る消化管(腸)で消化しますが、この腸に肝臓や心臓などの他の内臓を加えたものを総称して「わた」と呼んでいます。
このわたは苦味があるのが特徴ですが、このわたが苦い理由は胆汁が含まれるから。ビタミンA・Dに加えて血液をサラサラにするといわれるEPAも豊富。
お構いなしに焼いたサンマを味わう渡邉一功先生ですが、
岡村「おじさんのBBQやん!笑」
最後に冬になると脂がのらなくなってくるサンマの美味しい食べ方についてアドバイスを聞いてみると、
圧力鍋で丸ごと煮て佃煮にするのがオススメだそう。
頭と尻尾を残して綺麗に骨だけ残ったサンマの画像で終了w
ということでコチラが結論。
サンマの内臓がおいしいのはうんちがないから
でした。
好きな秋の味覚は?という質問には、
チコちゃん「いやもう、サンマですわ。あそこまでサンマ、サンマ言われたら他のもん言われへんがな。」
総括では、
チコちゃん「結局、先生も味のことがほとんどだったわね。」
カリキュラマシーンのオープニング。
チコちゃんの疑問その2
浦島太郎の玉手箱ってなに?
2問目の指名は、
この中で一番、 童話の読み聞かせが得意なステキな大人ってだーれ?
2児のママでクマタンシリーズの絵本も手掛けて絵本作家としての顔もある若槻千夏さんが解答者。
チコちゃんの質問は浦島太郎が乙姫様からもらったものは?というもの。
当然ながら答えは「玉手箱」ですが、
ここでチコちゃんの疑問は、
浦島太郎の玉手箱ってなに?
若槻千夏「箱。笑」
そりゃそうですけどw
改めて詳しく聞くと「水の中でも陸でも対応可能な箱」という答えw
結局、水陸両用の未来の箱という答えに至りますが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」「流石3回目。タイミングを与えてくれました。」
叱るタイミングを作った若槻千夏さんw
助けた亀に連れられて竜宮城へ行き、そこでもらった玉手箱を開けるとおじいさんになってしまうというあらすじの浦島太郎ですが、そこで登場する重要なアイテムの玉手箱って一体何のためのもの?
東京港区の絵本専門店でインタビューしてみますが「お土産」「薬箱」という解答があるだけで正解は出ず。
ということでチコちゃんの答えは、
化粧ポーチ
岡村「そんなん浦島太郎もろうてもしゃーないで!使わへんもん!」
若槻千夏「メンズなのに。」
岡村「それ開けておじいさんにさせられたら・・・コレはむちゃくちゃな話!笑」
スポンサーリンク解説は千葉大学の三浦佑之名誉教授。
玉手箱は物語上だけに登場する架空のアイテムではなく、実際に日常的に使われていたものだそうですが、その主な用途からすると現代の化粧ポーチのようなもの。
浦島太郎が化粧ポーチを渡される画を想像すると何だか滑稽ですが、玉手箱は奈良時代ごろから使われ始めたもの。
京都には浦嶋神社という浦島太郎を祀っている神社がありますが、そこには玉手箱が残されているとか。
取材班が向かったのは浦島太郎の子孫たちがその地を治めていたという言い伝えが残る京都府・伊根町。ここにあるのがくだんの浦嶋神社。
宮司の宮嶋淑久さんにお話を伺うと「(浦島太郎を)御祭神として社にお祭りして1200年ほどになる。」との事。
そこには浦嶋明神縁起絵巻という巻物が飾られていますが、室町時代に奉納された玉手箱も。
今回はその玉手箱を特別に見せてもらう事に。
名称は「亀甲紋櫛笥二合 (きっこうもんくしげ)」
玉手箱を実際に開けてもらいますが、何となく漂う緊張感w
中身は煙ではなく、化粧筆や櫛などの化粧道具。さらにお守りも中に。
このような箱は元々は櫛笥 (くしげ)という名称で、その名の通り櫛を保管する箱でしたが時代と共に化粧道具全般を入れる箱に。
さらに庶民の間に広がった際に手箱という名称に。
今でも手箱を作っている方がいるそうで、その方が室瀬和美さん。
その正体は重要無形文化財「蒔絵」の保持者で人間国宝という大変な方。
実際に取材に向かうと優しそうなおじさま。
大英博物館に自身の作品が展示されるなど、日本を代表する漆工芸作家。
コチラがYouTube動画。TEDでお話もされていますね。
ちなみに以前あるメーカーに依頼されて室瀬さんが外装を手がけた携帯電話の価格は2000万円との事。
Vertu (ヴァーチュ)という富裕層向けの高級携帯電話ブランドから発売されたものですが外観はこんな感じ。
YouTube動画。
値段を聞いて渡辺いっけいさんも「ビックリした~!」とリアクション。
室瀬さんによると玉は大切な宝物を表し、玉手箱は漆を塗って蒔絵・螺鈿(貝)で装飾された大切なものをしまっておく箱の事だそう。
当時の化粧品は大変貴重なもので宝物同然。つまり玉手箱というのは貴重品をしまっておく金庫のような捉え方もされていたそう。
ナレーション「ちなみにわたくしの化粧ポーチはナイロン製です。」
チコちゃん「そんな!森田さん!笑」
ちなみに浦島太郎の物語に話を移し、乙姫が玉手箱に入れたものは何なのか?という疑問については、
「浦島太郎の魂」
という答えの三浦教授。
スポンサーリンク先生によると亀を助ける筋書きの浦島太郎と元々のお話はちょっと違うそうで、元々は浦島太郎と異界の女性が恋に落ちるという恋愛小説のような物語。
それが奈良時代に編集された「丹後国風土記」に収録されている物語。
あらすじは釣りをしていた浦島太郎がある日美しい亀を釣り上げると、その亀がみるみるうちに美しいお姫様(乙姫)に変身。
海の中から浦島太郎を一目ぼれしてしまい会いに来た乙姫のお話はどこかディズニーのリトルマーメイド (人魚姫)みたいな話ですが残念ながら三浦教授は観たことが無いそうw
さて、そんな浦島太郎と乙姫様は竜宮城で幸せに暮らしますが、3年経ったある日、浦島太郎は少し故郷に戻ってみたいという願望を抱くように。ところが竜宮城での3年は人間の世界でいう300年。
故郷に戻ると一気に歳をとって死んでしまうと考えた乙姫様は浦島太郎の魂を玉手箱に閉じ込めて見送る事に。
魂を時間から守ってあげれば肉体も守られるという考えがあったわけですね。
ところが玉手箱を片手に故郷に戻った浦島太郎は自分を知るものが全くいない300年後の世界に絶望し、寂しさの余りに乙姫様に会いたいと玉手箱を開いてしまいます。するとおじいさんになるどころか一気にかき消えてしまうというオチ。
1968年公開の「猿の惑星」や2018年公開の「アベンジャーズ インフィニティー・ウォー」的展開という番組上の説明w
若槻千夏「分かりやすい。笑」
このように時間の観念を日本で初めて物語に取り入れたのが浦島太郎。
人間界ともう一つ別の異世界の時間が流れているという考え方を日本初で取り入れたエポックメイキングなお話だったんですね。
加えてアニメ映画「君の名は。」を引き合いに出す三浦教授。
チコちゃん「これはご覧になられたんだね。」
という事で、
浦島太郎の玉手箱は化粧ポーチ
でした。
ダメと言われてもついやってしまう事は?という質問には、
チコちゃん「キャンディーなめてなきゃいけないのについつい噛んじゃうの。」
最後に塚原愛アナから補足。
元々が恋愛小説だった浦島太郎が今の形に変わったのは明治時代。
児童文学書や教科書に載せる際に男女の恋の要素を省いたのだそう。
ついでに浦島太郎の役があったら是非と急に役者魂に火が付いた模様の渡辺いっけいさん。
チコちゃん「残念ながら山本耕史でいきます。」
渡辺いっけい「具体的に名前出ちゃった。笑」
auのCMだと桐谷健太さんが浦島太郎役ですけどねw
後半の疑問はコチラの記事で。
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