第80回 NHK「チコちゃんに叱られる!」段ボールの「段」と「ボール」ってなに?おでんの「でん」ってなに?
20年2月7日放送の第80回 NHK「チコちゃんに叱られる!」はゲストに草笛光子さん(初登場)、滝藤賢一さん(2回目)を迎えて取り上げられた疑問は、段ボールの「段」と「ボール」ってなに?おでんの「でん」ってなに?というネーミングの由来について2連発。
ということで、20年2月7日に放送された第80回 NHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※本記事では番組前半に紹介された2問をまとめておりますので後半の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】草笛光子、滝藤賢一
【VTR】
チコちゃんの疑問その1
段ボールの「段」ってなに?
まずは初登場の草笛光子さんを紹介するチコちゃん。早速「イジめないでね。」とお願いされていますがw
そして2回目の登場となる滝藤賢一さんには「当てる気満々でお越しと聞いております。」とけん制するチコちゃん。
という事で早速1問目。
指名は、この中で一番片付け上手なステキな大人ってだーれ?
みっちゃんこと草笛光子さんが解答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
段ボールの「段」ってなに?
段ボール箱を積んでいくと段になるという答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
よく分からないまま叱られた草笛光子さん。チコちゃんより80歳以上も年上という事を盾に何とか大目に見てもらおうとしていますがw
続いてけんちゃんこと滝藤賢一さんに振ってみると、
口元に正解マークとピヨピヨ音。これは見事にチコりましたね。
チコちゃん「つまんねーヤツだな~。」
ガッツポーズで大喜びの滝藤賢一さんw
すると即座に正解を言われてちょっと悔しいチコちゃんから漢字の問題。
出題は、
「いす」
岡村「桐子」残念。
草笛光子「椅子」お見事正解!
滝藤賢一さんは勝手に漢字を作ったようで不正解。残念ながら、パーフェクト解答ならず。
チコちゃん「岡村とけんちゃん!ボーっと生きてんじゃねーよ!」
銀座でインタビューしてみると段に積むの「段」、暖をとるの「暖」という答えが出るものの正解は出ず。
チコちゃんの答えは、
井上さんが段々だと思ったから「段」
解説は段ボールメーカーの広報部長である後藤光行さん。
まずは疑問に行く前にそもそも段ボールの「ボール」とは一体なんなのでしょうか?
「ボール紙」という言葉も一緒に思いつきますが果たしてどんな関連性が?
それは語源となった英語がヒント。
段ボールとは基本的に厚紙3枚で出来ているのが特徴で、平らな厚紙2枚で波形の厚紙を挟んでいる構造ですよね?
この板のような紙という所から英語では“paperboard (ペーパーボード)”と呼ばれているんですね。
このペーパーボードのボードが段ボールが伝わった頃の明治時代の日本人には「ボール」と聞こえたのでボール紙と呼ばれていたとの事。
コチラはpaperboard (ペーパーボード)が作られる製造工程について英語で説明してあるYouTube動画。
いかがですか?ボールに聞こえますか?
とここで段ボールが丈夫な理由について少し説明。
段ボールといえば波形の断面が何といっても特徴的で三角形が連続した形になっています。
これをトラス構造といい、建築物にも多く採用されている強い構造。例えば東京タワーやスカイツリー、他にも全国各地の陸橋などでその形が見られますね。コンサートなどの設営で照明を支える柱などに用いられているのもトラス構造。
そしてこの構造を応用したボール紙は1870年代のアメリカでガラス製品などの包装に利用されるようになり、明治時代に日本に伝わったそうですが、その頃の日本での呼び名は「なまこ紙」と呼ばれていたとか。
これは見た目がなまこのようなウネウネだったからという由来が有力な説だそう。
当時、輸入品しか存在しなかったなまこ紙を国産化したのが井上貞治郎という人物。そして段ボールの名付け親に。
ここで日本の段ボールの父と呼ばれた井上貞治郎なる人物について伝記風に紹介。
実は1963年には井上貞治郎を主人公にしてドラマ(タイトル:「きんとま一代」主演は森繁久彌)も作られていたりという大人物。
1881年兵庫県姫路市の農家に生まれた井上貞治郎は小学校卒業後に神戸に奉公へ。
その後は職を転々として14年間で30以上の転職を繰り返すもなかなかモノにならず。
その間に住まいも転々としていて、満州にまで移った事もあったとか。
そして28歳になった時、藁をもすがる思いで占い師の元を訪ねる事に。
その際「紙の仕事は立て板に水じゃ!」という訓示を受ける事にw 占い師役は担当Dが熱演w
そこで目を付けたのが輸入品ばかりで価格が高騰しており、なかなか日本で普及していなかったなまこ紙。
そこで独学で包装紙作りにとりかかり、製造機も自作。
しかしながら試作品を作っても作っても、なかなか上手く波形が作れず悪戦苦闘する日々。
試行錯誤を繰り返すうちに紙を湿らせて七輪の熱であぶりつつ波形を作るという製法を編み出してついに製品化に成功します。
ついになまこ紙の国産化に成功したわけですが、それまでのなまこ紙のイメージを刷新して、画期的な新商品であると印象付ける為に新しいネーミングを考案。
波型紙、波状紙、弾力紙、波型ボール、しぼりボール、コールゲートボール、コールゲーテッドボールなどなど
様々なネーミング案の中から語呂が良く、見た目が段々だからという理由で最終的に採用したのが、
段ボール
という名称。
やがて香水のビンを入れる箱を作って欲しいという依頼が舞い込んだことで段ボール箱作りに着手。
外国では1890年代には既に存在していた段ボール箱ですが、井上貞治郎はボール紙を両面に貼り付けた上で何とか製品化に漕ぎつけ、これが結果的に大評判になり、電球を入れる箱などに利用されて国産段ボール箱は大ヒット商品に。
こうして段ボールは日本中に普及して井上の会社(現:レンゴー)は段ボール製造販売日本一に。
ということでコチラが結論。
段ボールの「段」は井上さんが段々だと思ったから「段」
でした。
チコちゃんの家の段ボールには何が入っている?という質問には、
チコちゃん「過去の栄光です。」
改めて劇中劇で占い師役を演じたクマザワDにセリフを言ってもらうと流石ご本人という芝居の出来w
チコちゃん「次からもやってくださいね。」
今度からクマザワDが担当するVTRでは恒例になりそうな雰囲気w
カリキュラマシーンのオープニング。
スポンサーリンクチコちゃんの疑問その2
おでんの「でん」ってなに?
2問目の指名は、
この中で一番、屋台で一杯飲んでそうなステキな大人ってだーれ?
1問目は自分に流れて来た問題で見事にチコった滝藤賢一さんが2問目を担当。
チコちゃんの疑問は、
おでんの「でん」ってなに?
田んぼの「田」の文字を思いつく滝藤賢一さんでしたが、途中で意見を変え、代々伝わっている家庭の味という意味で「伝」という解答に。
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」「田で良かったのにー。」
岡村さんは何か思いついていたようですが、ここで滝藤賢一さんも重大な事に気付いた模様で頭を抱えて悔しそうw
つまり屋台などでおでんが入っているあの仕切りのついたおでん鍋を上から見ると「田」の漢字になっていると。
岡村「あれじゃないんですか?」
滝藤賢一「あれですか!?」
チコちゃん「そうじゃないのよ~。」
してやったり顔のチコちゃんw
屋台でおでんを食べる人たちにインタビューするも答えは出ず。
ということでチコちゃんの答えは、
豆腐
解説はチコちゃんおでんをオリジナルで作ったという料理研究家の渡辺あきこさん。
ちなみにチコちゃんおでんはさつま揚げ、大根、銀杏、しいたけ、かまぼこで作られている模様。
串に焼いた豆腐を「田楽」と呼ぶのがその語源なのですが、そもそも田楽とは元々は平安時代に豊穣祈願の為に踊った舞を指す言葉。
元々は食べ物の名前ではなかったのですが、豆腐を串に刺した様子が、ホッピングをするようにして舞う姿に似ていたからそう表現するようになったとか。
この料理が宮中に伝わった事で、田楽に「お」を付けて上品に呼んだ「お田楽」が略されておでんに。
江戸時代になるとおでんは屋台で売られるようになってうどんやだんごなどと並んで人気の定番商品に。
この頃になるとおでんの種類も豆腐以外にこんにゃくや魚など多岐に渡るように。
ただし、この頃のおでんは串に刺して焼いたものを指すにとどまっていました。
これが鍋で煮込む形に変わるのが、江戸の近郊(千葉県の銚子や野田の辺り)でしょう油の製造が盛んになるのがきっかけ。
このおかげで江戸ではしょうゆ味で煮込むスタイルのおでん(=煮込みおでん)が誕生したのではと言われています。
ただし、これでもあくまで江戸のローカルフード的な意味合いが強かったおでん。
それが全国区の知名度を得たポイントは「関西へ伝わった」という点。
大正時代になると煮込みおでんは東京の料理人によって大阪に上陸。
当時、関西で言うおでんというのは串に刺す古来の田楽スタイルだったため、この東京由来の煮込みおでんの事はおでんと呼ばずに「関東煮(かんとうだき)」と呼ぶように。
今でもこの関東煮のワードを使う関西の人は年配の方を中心に多いハズ。実際に岡村さんのおばあちゃんもそう呼んでいた模様。
ただ、この関東煮は濃いしょうゆベースだったので関西風にアレンジされることに。そこで出汁と具材が変わるという大きな変化がもたらされます。関西特有の昆布だしを使った薄目の味付けに。具材だとタコや牛すじ、鯨の舌などが入れられるように。
この関西風にローカライズされた関東煮は大人気に。
そしてこの関東煮は1923年に起きた関東大震災をきっかけに関東に逆輸入されることに。
関東の料理界が大きなダメージを負ったため、関西の料理人たちが関東に集まり、炊き出しのボランティアで振る舞ったのが関西風の関東煮だったんですね。
これを機にだしベースのおでんが一般的に。
関東と関西を行き来した事でおでんは全国区になっていったというわけなんですね。
その後はその地域に合わせてご当地おでんも沢山生まれたのですが、
ここで料理研究家渡辺先生オススメのご当地おでんの紹介へ。
まずは、
石川県の金沢風おでん。
魚介出汁が利いた透き通ったおつゆとバイ貝、くるまぶなどおでんネタが珍しいのが特徴。
中でも金沢おでんの王様と呼ばれるのがカニ面。カニが入る贅沢仕様。
ディレクターによる食レポが挟まれますが「めちゃくちゃ美味しいっす。」という素人丸出しの感想のみw
続いては、
愛知県の名古屋風おでん。
味噌文化なので味噌煮込みおでん。
お次は、
沖縄県のウチナーおでん。
ウチナーとは沖縄の事を指す言葉ですが、具材はテビチ(豚足)、ソーキ(骨付きアバラ肉)が主役と沖縄感満載。
そして絶対に欠かせないのがソーセージ。
という事で気の利かないディレクターの食レポは放っておいてこの疑問については以上w
という事で、
おでんの「でん」は豆腐
でした。
おでんに入れたい具について聞かれると「巾着チャーハンとロールチャーハン」という答えのチコちゃんw
総括ではおでんのVTRを観てお腹が空いたので「今日は出ないの?」と要求する草笛光子さんだったりw
最後は滝藤賢一さんの「オリガミの魔女と博士の四角い時間」の番宣が入って終了。
後半の疑問はコチラの記事で。
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