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第84回 NHK「チコちゃんに叱られる!」リチウムイオン電池ってなに?なぜ卒業式で呼びかけをする?


20年3月13日放送の第84回 NHK「チコちゃんに叱られる!」はゲストに持田香織さん(初登場)、山崎弘也さん(2回目)を迎えて取り上げられた疑問は、リチウムイオン電池ってなに?なぜ卒業式で呼びかけ(コール&レスポンス)をする?というもの。そして解説役としてノーベル賞受賞者の吉野彰さんが直々に登場。

ということで、20年3月13日に放送された第84回 NHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。

※本記事では番組前半に紹介された2問をまとめておりますので後半の疑問は別記事でフォロー。

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出演者

【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)

【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)

【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)

【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史

【ゲスト】持田香織、山崎弘也

【VTR】鶴見辰吾、石田ひかり

チコちゃんの疑問その1

リチウムイオン電池ってなに?

先週は過去回の再放送だったので1週またいでの新エピソード公開となった今日、

冒頭に持田香織さんを「Every Little Thing~!」とグループ名で紹介するチコちゃん。

そしてザキヤマこと山崎弘也さんを準レギュラー呼び。

チコちゃんに叱られる!では2回出演で準レギュラー、3回以降はオリジナルメンバーという呼び名になるとチコちゃんからの説明w

ザキヤマ「昇格早いんですね。」

逆にありがたみが無いw

ここで早速1問目。

この中で一番電子機器をスマートに使いこなすステキな大人ってだーれ?

指されないようにトボける持田香織さんですが2人に責められてあえなく解答者に。

ここでチコちゃんの疑問は、

リチウムイオン電池ってなに?

これをバシッと答えるのはなかなか・・・w

「アルミ」というワードを出す持田香織さんですが、

チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」

続いてザキヤマさんにも疑問をぶつけると、リチウムという画期的な素材を発見した事がポイントと語り出し、

ザキヤマ「これリチウムじゃない!?って言って。」

流石にそれは違うかとw

さらに岡村さんにも聞いてみると、従来の電池の+と-とは全く違うものと語り出した所、

チコちゃん「話の腰を折るようだけど、+と-なの。」

岡村「為す術なし。笑」

東京の銀座でインタビューするものの答えは出ず。リチウムイオン電池の開発でノーベル賞を受賞した吉野彰さんの名前は出るものの流石にリチウムイオン電池そのものの仕組みを答えられる人はいないようですね。

ということでチコちゃんの答えは、

一言では言えないのでノーベル賞受賞者 吉野彰さんが1時間かけて分かりやすく説明してくれました

岡村「そんなの持田さん無理じゃないですか?」

解説はもちろんノーベル賞受賞者の吉野彰さんが直々に担当。

「僕が貰ったノーベル賞あげちゃおうかな?」と軽いノリでご登場w

ちなみに吉野彰さんは「チコちゃんに叱られる!」について土曜日の朝にやっている再放送版でよく観ていらっしゃるそう。

さらに岡村さんについて「大したもんやね。」と語り、間の取り方やリアクションについて絶賛。

岡村「ありがとうございます。」

ここで吉野彰さんへ「リチウムイオン電池って簡単に言うと何なんですか?」と直球質問する担当D。

この質問に天を仰いで「ん~困ったなぁ。笑。難しい。」と吉野彰さん。

リチウムイオン電池はリチウムイオンが2つの板の間を行ったり来たりするという所から説明スタート。

これで正解でもいいような気もしますが、文系出身の担当Dからは「リチウムってなんでしたっけ?」というそもそもの質問。

リチウムは元素周期表の「すいへいりーべー・・・」の「りー」にあたる物質。

ここで比較の為に従来の電池について簡単に説明すると、

一般的にいう乾電池(ボルタの電池)の仕組みはというと、硫酸が入っている容器に金属(例:亜鉛と銅)の板を付けると亜鉛が溶けだして電子が発生、その電子が銅線を伝わって銅の板へ移動、この電子の動きを電流と言うわけですが、これが基礎の基礎。

これに助け舟を出すのが理系出身の担当AD。ダムの流れに例えて解説を補足。水を電子だとすると、ダムのゲートを開けて水が流れだした時に水の流れ(=電流)が発生するというわけですね。

電子は多い方から少ない方へと自然に流れていき、それ以上電子が作られなくなった時点で電池切れ。アルカリ乾電池やマンガン乾電池などの使い切り電池では電子は一方通行。

これに対してリチウムイオン電池ではリチウムイオンが一方通行ではなく行ったり来たりするのがポイント。

リチウムイオン電池には正極と負極で2つの板が入っているのですが、片方の板(正極)にリチウムが沢山含まれている状態が充電ゼロの状態。

ここに充電器をつなぐと充電器の電圧によってリチウムから電子が離れ、リチウムはリチウムイオンに。

そして電子は電子の少ない負極へどんどん移動していきます。

すると移動する電子に引き付けられてリチウムイオンも負極へ移動。

こうして負極に電子とリチウムイオンが溜まった状態になった時が満充電。

ここでリチウムイオン電池が組み込まれた電子機器のスイッチをオンすると回路がつながって電子が移動できる状態となり、この時電子が負極から正極へ移動。ここで電流が発生。

そしてまたリチウムイオンも正極へ移動。

全て移動し終わると充電切れの状態に。

これを繰り返すのが充電池の仕組みなんですね。

そしてリチウムイオン電池の最大の特徴はその大きなパワー(電圧の高さ)。

これを生むのに大切な要素が“電子の離れやすさ”でそこで重要になるのがイオン化傾向という指標。

これはどの金属がイオンになりやすいか(=電子を離しやすいか)を表しているのですが、逐一助け舟を出す理系ADとそれにフォローされまくる担当Dという図式。もはや吉野彰とADさんの2人がかりで担当Dを納得させるという状態w

ちなみに元素周期表の一番右端には“希ガス”が縦に並んで表記されているのですが、これらの元素は一番外側に2つもしくは8つの電子が満席状態で位置している元素の事。

これは物質として安定している状態なのですが、という事はつまり、科学的反応が起きづらいという意味。既に安定しちゃっているのでそのままをキープしようとするだけなので変化しようとする力が弱いわけですね。

そして全ての元素はこの安定した状態になりたがる(=希ガスになりたがる)というのが共通のルール。

一方で元素周期表の一番左側に並んだ元素たちは電子が一つだけの状態で、安定した状態になるにはたった一つだけある電子を離せばいいという状態。

これはとても電子を離しやすい(=イオンになりやすい)元素という意味ですが、リチウムはここに属します。

という事は沢山の電子(=電流)を作りやすい事につながるのでリチウムイオン電池は大きなパワーを生むんですね。

さらに元素周期表は元素の軽い順に並んでいるわけですが「すいへいりーべー」の「りー」で3つ目に登場するリチウムは非常に軽い元素。このリチウムを使う事で電池の軽量化も達成。

小さくて軽くても大きなパワーを生み出し、なおかつ繰り返し使えるという点がリチウムイオン電池の特徴なんですね。

2019年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池の開発で3名の科学者たちが受賞しているわけですが、リチウムイオン電池の仕組みを発見したスタンリー・ウッティンガム教授、電子の流れを作るための正極に適した素材を発見したジョン・グッドイナフ教授、そして負極に適した素材を発見して実用化を達成した吉野彰さんが三位一体となって作られたのがこのリチウムイオン電池。

リチウムイオン電池誕生の瞬間について吉野彰さんは、

年末の大掃除を終えて昼間から空き時間が出来た所、溜まっていた論文のコピーに目を通していた際、グッドイナフ教授の論文を読んでピンと来て、年明け早々にそれまでに出来上がっていた負極と組み合わせた所、電子が発生してリチウムイオン電池が完成したとの事。

今後は環境保全の面でも期待されているリチウムイオン電池ですが、ノーベル賞受賞について「今後は環境問題解決に向けて頑張っていきなさいよ。」という激励の意味があると笑う吉野彰さん。

過酷なマラソンレースが終わった途端にまた次のレースに挑んでいる心境と言う吉野彰さんですが「大変ですね。」と言われても「いや。楽しいですよ。でも。」と流石は研究者といった返答で〆。

ということでコチラが結論。

リチウムイオン電池は一言では言えないのでノーベル賞受賞者 吉野彰さんが1時間かけて分かりやすく説明してくれました

でした。

つい行ったり来たりしてしまう場所は?という質問には、

チコちゃん「ひじき炊いてる時のコンロの前。」

汁気をどこまで飛ばすかの見極めの為だそうw

最後は吉野彰さんを取材した担当DとADの2人の話題へ。

ザキヤマ「あのディレクターさんに必ずついてくるリチウムイオン的な関係なんですね。」

つい先ほど仕入れた知識を使った理系ギャグで1問目は終了。

カリキュラマシーンのオープニング。

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チコちゃんの疑問その2

なぜ卒業式で呼びかけをする?

2問目の指名は、

この中で一番、感情豊かで涙もろいピュアな大人ってだーれ?

解答者はザキヤマさんですが、卒業式の話題を出すチコちゃんはザキヤマさんと共に卒業式定番のコール&レスポンスを試しに披露してみる事に。

ちなみに卒業式でよく見る「楽しかった運動会!」「運動会!」みたいなあのやり取りの呼び名は正式には「呼びかけ」というそう。

という事でチコちゃんの疑問は、

なんで卒業式で呼びかけをするの?

ずっと黙っていると思い出に浸れないからという答えのザキヤマさんですが、

チコちゃん「その超まともな答えでいい?」

ザキヤマ「どうしちゃったんだろう。芸人ともあろう人がね。申し訳ない。申し訳ない。」

芸人さんモードに切り替えて、

ザキヤマ「(呼びかけの)台本を書く組織と教育委員会の癒着ですかね。あれは。」

チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」

ということでチコちゃんの答えは、

カリスマ校長の学校改革

解説は立教大学の有本真紀教授。

カリスマ校長とは斎藤喜博という人物で昭和を代表する教育者として知られる人。

斎藤喜博校長の学校改革がスタートしたのは昭和27年に群馬県島小学校に赴任した事がきっかけでした。

それまでに見て来た学校と比較すると島小学校は、

  • 自主性のない子どもたち
  • 疲れ切った教師

という問題点があり、その状況を変える為に斎藤喜博校長が実施したのが、

子どもたち向けには、

  • 通信簿の5段階評価をやめる
  • 運動会は子どもたちが計画・進行する
  • 合唱を多く取り入れ大きく元気な声を出す習慣をつける など

そして教師の働き方改革では、

  • 教師の休みを取りやすくする
  • 教員会議の終了時刻を決め絶対にオーバーしない など

この結果、明るい子どもたちが増えた上に、教師たちは生き生きと授業を行えるようになったとか。

そして斎藤喜博校長が行った学校改革の集大成ともいえるのが卒業式。

今では感動的なセレモニーというイメージが強い卒業式ですが、昔の卒業式は必ずしもそうではなく、割と形式ばった堅い式典的な面が根強かったとか。

こんな昔の卒業式を変えるきっかけに斎藤喜博校長が取り入れたのが「呼びかけ」。

当初は斎藤喜博校長が用意した台本に沿って「子どもたち一人一人が作り上げるイベント=卒業式」という演出がなされたとか。

そして昭和30年に日本で初めて島小学校の卒業式で呼びかけが誕生。

番組では当時の卒業式に関わった「オリジナルメンバー」に集まっていただき、その当時の卒業式を再現してもらうという試みを実施。

ちなみに「令和元年12月26日撮影」という注意書きつき。新型コロナウィルスの感染拡大の時期よりも前の事なので「年配の人を集めて何をやってるんだ!けしからん!」とは言わないように。

式には当時の卒業生や在校生、卒業生の母で御年100歳の方も保護者として親子でご参加。

教師役は番組スタッフが代役を務めて式がスタート。

すると在校生、卒業生、教師でセリフをやり取りするという呼びかけが行われて式が進行。

また、卒業証書授与のシーンでは演劇のような動きになるように片手で受け取って、腕を外側に大きく回すという独特の動き。

そして呼びかけは保護者パートも用意されているという趣向も。

最後は「蛍の光」を斉唱してエンディング。

こうやって生まれた卒業式の呼びかけでしたが、その後に教育者向けに勉強会を開いた斎藤喜博校長は積極的にこの知見を広め、ここで学んだ先生たちが自分の学校に持ち帰った事で呼びかけはやがて全国区に。

という事で、

卒業式の呼びかけはカリスマ校長の学校改革

でした。

カリスマだなって思う人は誰かな?の質問には「ヤザワ」と答えるチコちゃんw

最後に塚原愛アナから補足。

島小学校のドキュメンタリー映画「芽をふく子ども」が制作され、モスクワ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した事もあるとか。

ちなみに卒業式の思い出について聞かれた持田香織さんは第二ボタンを話題に出し、

チコちゃん「なぜ第二ボタンなのかを岡村から説明があります。」

岡村「あれはね・・・一番無くてもいいボタンだったからです。」

詳しくは19年3月8日放送の「卒業式で第二ボタンをあげるのはなぜ?」の疑問で。

ザキヤマ「ピンマイクがつけやすいとかそういう事じゃないんですね?」

2問目終了直後に特集番組「#みんなの卒業式」の番宣が差し込まれて次へ。

後半の疑問はコチラの記事で。

NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから

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