テニスのラケットタップ(ラケットタッチ)とは?正しいやり方は?新型コロナ対策で握手の代わりに
新型コロナウイルス感染症の世界的流行で他のスポーツと同様にテニスでも国際大会の中止や延期などが相次いでいましたが徐々にテニス再開の兆しが見えて来ている現状。新型コロナ対策については出来るだけ配慮しつつ大会が開かれる動きが各国で活発化していて、そこで気になるのが試合後の握手の代わりに選手が行うラケットタップ(ラケットタッチ)。
ある意味日本政府が発表した「新しい生活様式」と同様に、今後しばらくはテニスのマナー、エチケットの一つになるのかどうか?その前にその正しいやり方について一般プレーヤーも知っておきましょう。
スポンサーリンクラケットタップとは?
ラケットタップ=racquet tap または ラケットタッチ racquet touchとは、
新型コロナ対策の一環として導入された新しいテニス界の握手方式の事で、対戦相手や味方選手とラケット同士を触れさせる行為の事を指しています。
テニスではシングルスマッチの場合は試合終了後に対戦相手同士で握手したりハグをしたり、頬同士を合わせるチークキスをしたりして互いの健闘をたたえ合うのが慣例になっていますが、新型コロナ対策で「出来るだけ人同士の接触を避ける」「ソーシャルディスタンス」の観点から体ではなく、手に持ったラケット同士を触れさせることで握手の代わりにしようというコンセプトですね。
ラケットの全長はほとんどが27インチ~27.5インチで大体70cmほどなので、それを持って互いに手を伸ばし合えば2mのソーシャルディスタンスは確保できそうです。※ちなみにアメリカではソーシャルディスタンスの距離は6フィートで約1.8mとされています。
20年5月8日、9日の2日間に分けてフロリダで開催されたプロ選手同士のミニトーナメント「UTR Pro Match Series」からの一コマを動画で見てみると、
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実況音声では「握手ではなくラケットフレームをスッと合わせます。」「新しい握手方式で私も気に入りました。」「新世界の握手ですね。選手がラケットタップをしています。」「ラケットタップで対戦相手を祝福します。」と話していますね。
ちなみにこちらの大会ではソーシャルディスタンスの観点からボールのセットを2つ用意して、これを仮にボールセットA・ボールセットBとすると、選手AはボールセットAのみでサービスを行い、選手BはボールセットBのみでサービスを行うといった試みもあったようです。
サービスの時はボールを手で持つ必要があるので、“サービスの時に限って”選手ごとにボールを使い分けましょうというコンセプトのようですね。
実際はボールの表面をラケットで叩くとボール表面の毛羽が飛び散りながら摩耗していったりするので、そこにホントにウイルスがいればウイルスが飛散するようにも思えますが、その辺は流石に目をつぶるという事でしょう。
それよりもボールに触れた指で口や鼻を触ったりするボールを介した飛沫感染のほうをケアしましょうという考えが先にあるようですね。
スポンサーリンク正しいラケットタップのやり方は?
さてそんなテニス界の新しい握手であるラケットタップのやり方について、
動画を見てもらえれば分かりますが、
- 片方の選手が相手にストリング部分(ガット部分)が見えるようにラケットを差し出す
- 応える選手は相手のストリングに自分のラケットフレームをちょこんと触れさせる
というのが正しい作法。
ストリング部分が見えない角度で差し出された場合は、相手のラケットフレームに対して自分のストリング部分を当てるように変えるというのも一つですね。
その他のバリエーションとしてラケットフレーム同士を合わせているラケットタップもありますが、アマチュアプレーヤーだとフレームにキズが付くのを嫌がる人もいますのでこのパターンは避けた方が無難でしょう。
日本でも緊急事態宣言の解除が徐々に進んで、自粛解禁も順調に進んでいけば、使用中止になっていたテニスコートも広く開放されて多くのアマチュアテニスプレーヤーにとって朗報となりますよね。
アマチュアプレーヤーでもゲームが終わると選手同士で手を合わせたり握手をしたりというのがマナーになっているので、今後しばらくは、日本政府が発表している新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」である人との距離を2m(最低でも1m)とるという点を考慮してこういったラケットタップで対応するという考えは必要かもしれません。
距離を離して握手する「エア握手」みたいな感じでももちろん構いませんが、プロ選手が積極的に行うものが“テニス界の常識”になっていくハズですのでラケットタップも是非覚えておきましょう。