初耳学 日本一美しい星空は東京近郊にある!?撮影された青ヶ島の驚異の絶景とは?
20年11月29日放送のTBS系「林先生の初耳学」ではロイくんの「初耳トライやってみたらどうなる学」コーナーで日本で最も空気がキレイといわれる青ヶ島で“全消灯”すると日本一美しい奇跡の星空が見られるか?大実験。撮影隊が捉えたその絶景とは?
スポンサーリンク日本一美しい星空の条件
まずその前に美しい星空の条件について確認しておくと、
- 澄んだ空気
- 暗い環境
という2つが最重要ポイント。
実はコロナ禍の影響でPM2.5などの大気汚染物質が全国的に減少した事で、実は今空気のコンディションはとても良いという好条件があったり。
明石市立天文科学館の井上毅館長によると、
かなり離れた場所にあっても少しでも人工的な光があると、美しい星空にとっては厄介なものになるとか。
という事で星空を見る為に一番理想的な環境は、
半径50km圏内に人口の光が全くない所
そこで白羽の矢がたった候補地が、
伊豆諸島のはるか南にある絶海の孤島。
一番近い八丈島からでも68kmという距離。
さらに国の調査では青ヶ島は日本で最も空気がキレイな場所にも認定されているんですね。
つまり青ヶ島は美しい星空に必要な2つの最重要ポイントを満たしうる場所という事ですよね。
さらに番組では最高の条件を整える為に青ヶ島の島民の皆さんに協力してもらって島の明かりを全消灯するという実験して星空撮影に挑む事に。
全消灯プロジェクト
青ヶ島までの行き方は、
まず羽田空港から八丈島まで飛行機で一時間の空路移動 → 八丈島からは一日一便の船で3時間の船旅
という長い道のり。
でも実はそれだけではなく、
島の周りは断崖絶壁で高い波が行く手を阻むために船で辿りつける確率は50%以下。
運が良ければ無事、東京都青ヶ島村に到着。
まずは今回のプロジェクトについて村役場で協力をお願い。
井上館長によると星空が綺麗に見えるタイミングはとても限られていて、今回の場合は「1時間」がリミット。
自然条件によって辺りがより暗い時間帯が限られるため、
「太陽が沈んで、月が昇る前のわずかな時間」が最高の時間帯。
今回の場合はその時間帯が午後6時から7時。
一番電気を使うはずの夕食時にぶつかってしまうのでこの時間帯に全消灯してもらうのはかなりのハードル。
青ヶ島は日本一人口が少ない村でもあるので島の人口は163名。
世帯数だと110世帯になりますが、一軒一軒お願いに回る事に。
スポンサーリンク街灯の影響
交渉と同時に星空を観測する撮影スポットも場所探し。
候補地は村を一望できる展望台。
人工の光が少ないとはいえ、明かりが点いていると夜でもこのくらいの明るさ。
その要因となっているのが民家の明かり以外の街灯の存在。
民家よりも街灯の光の方が厄介。
井上館長から託された空の暗さを測る装置「Sky Quality Meter」で試しに測定してみると、
16.80という数値に。
明るすぎて星が見えない渋谷の空は9.34に対して日本一の星空と呼ばれている北海道・陸別町は21.95。
つまり数値上は陸別町の方が断然上。
そこで、街灯を消すのは難しいので撮影スポットを変更して対策する事に。
展望台ではなく、
青ヶ島の二重のカルデラの中にあるスポットであれば村の街灯の影響を何とか抑えられないか?というワケですね。
カルデラ内に設置された街灯は管轄する村役場に特別に許可をもらって目隠しして対策。
日本一美しい星空誕生!?
そして運命の日。
島の全世帯への交渉は完了して全消灯の手はずは完璧。
この日に合わせて井上館長も現地に到着。
さらに環境省が公認している星空公団が今回の測定に協力し、今回撮影された青ヶ島の星空写真を公式測定する事に。
北海道・陸別町の数値21.95よりも高ければ正式に日本一の星空に認定されるというわけですね。
井上館長をして「どんな星空が見えるのか想像がつかない。」と言わしめるこのプロジェクト。
この日は雲一つない晴天。
そして午後6時。次々と消灯して行く青ヶ島。
井上館長も「人生No1。こんな空見たことないですよ。」と太鼓判。
肉眼で見える最も遠い天体といわれるM33が見えてしまうという好条件に驚く井上館長。
そしていよいよ星の見えやすさ度数の測定ですが、弾き出された数値は、
0.01という数値差で北海道・陸別町に軍配。それでも日本一クラスの星空が実現したわけですね。
以上、林先生の初耳学から東京の青ヶ島で全消灯すると日本一と同レベルの美しい星空が見られるという実験結果でした。