物を燃やすと煙が出るのはなぜ?煙は気体じゃない?チコちゃんに叱られる
21年3月26日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『なぜ燃やすと煙が出る?』という疑問。物が燃える時のメカニズムとモクモクと立ち上る煙の化学的な説明とは?ちなみに実は煙って気体じゃないってご存知でしたか?
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】大竹まことさん、生見愛瑠(めるる)
【VTRゲスト】なし
なぜ燃やすと煙が出る?
3問目の指名は、
この中で一番、アウトドアが似合うカッコいい大人ってだーれ?
回答者は岡村さんに。
ここでチコちゃんの疑問は、
なんで燃やすと煙が出るの?
燃えると木に含まれるナトリウムと結合するからという答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
めるるさんにも聞いてみると、酸素と熱気が合わさると煙が出て来るという答えで実はかなり惜しい模様。
というわけでチコちゃんの答えは、
酸素と熱が足りないから
解説は東京理科大学の川村康文教授。
煙と聞くと、空気中にフワフワと漂っている事から「気体」だと勘違いしやすいですが、
実は「固体」や「液体」というのが正解。
ここからは実際にキャンプ場で焚き火をしてみて煙の仕組みを解説。
まずは小さな木片に火をつけて来ますが、先端の部分に火が付いて白いモヤのような煙が早速発生。
これは木の中に含まれていた水分が蒸発して水蒸気となって出てきたもの。
水蒸気が外気に冷やされる事で小さな水の粒として私たちの目には「白い煙」として見えるように。
要するにこれは木から出た「湯気」。沸騰したヤカンの口から出ているものと同じ。
そして徐々に燃焼が進むと木に含まれる可燃性ガスが発生。これは周囲に酸素が十分あると燃える成分。
木の中の成分が熱によって分解されてメタンなどの可燃性ガスに。これはガスコンロから出ているのと同じ成分。
十分な熱の中で酸素と結びつく事で炎となって燃える事に。
スポンサーリンクガスがしっかり燃えている時は透明な二酸化炭素や水蒸気などの気体しか出ないので煙は出ません。
家のコンロでは煙は出ないのが普通ですよね?アレと同じ。
ところが焚き火の現場ではここで大量の煙がモクモクと発生。
これは火が酸欠状態に陥っているから。
不完全燃焼が起こった時に発生するのが煙。
火の外側は木から出たガスが燃える為に必要な酸素が十分にあるのでしっかりと燃えて煙は出ませんが、
一方で火の外側で酸素が消費しつくされてしまうと、火の内側に酸素が十分届かずガスが燃え切らず、不完全燃焼。
この時に炭素などのガスの燃え切らなかった成分がモクモクと溢れ出て来る事に。
これが煙の正体。
つまり煙とは酸素と結びつかなかった小さな炭素の粒の集まりの事。
その他に、お肉を220℃以上で焼いた時に出て来るのはオイルミストという肉の油で出来た煙。
このオイルミストは家で焼肉をした際に服にニオイとなってついたり、床がベトベトしたりする原因。
こんな具合に煙たがられることの多い煙ですが、それを逆に利用する調理法もあって、その一例が宮崎地鶏の炭火焼など。
地鶏の油を燃やしてわざと煙を肉にまとわせることで香ばしい風味をつけているわけですね。
他に煙を使った料理といえば燻製が代表的。
燻製は木のチップなどを不完全燃焼させて出た煙で食材をいぶす調理法。フタをして酸素を上手く遮断する事でわざと不完全燃焼を引き起こしているんですね。
煙に含まれる殺菌・防腐効果のある成分が食材を長持ちさせ、かつスモーキーな風味が付いて味わい深いモノに。
というわけでコチラが結論。
燃やすと煙が出るのは酸素と熱が足りないから
でした。
チコちゃんの煙はどうやって出すの?という質問には「番組制作費から出しています。」と上手い返しのチコちゃん。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから