人が12個1セットで物をまとめたがるのはなぜ?チコちゃんに叱られる
21年6月18日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で出題されたのは『なぜ人は12個で物をまとめたがる?』という問題。1ダース12個でセットになっている物はチョコレート、鉛筆、トイレットペーパー、ボール、イチゴなど世の中に沢山ありますが、ついそうしたくなる理由は争いが起きないようにするため?
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】TAKAHIRO、小芝風花
【VTRゲスト】なし
なぜ人は12個で物をまとめたがる?
2問目の指名は、
この中で一番、計算が得意なステキな大人ってだーれ?
ここは小芝風花さんが回答者に。
前回の放送で「時計はなぜ12時まで?」という出題には宿題の疑問(時計以外にも色々なものが12個ずつ数えるのはなぜ?)がくっ付いていたので今回改めて、
鉛筆、イチゴ、チョコレート、ボールなど色んな物が1ダース12個でセットになっていたり、テレビのリモコンが12までだったり、ピアノも1オクターブは12だったりという事を踏まえて、
チコちゃんの疑問は、
なんで人は12個で物をまとめたがるの?
4人家族を想定してまとめてあるからという答えだったり、10個セットより多いので良い(お得)という答えだったり、物を詰める時に一番ベストな個数が12個だからという答えが出ていますが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
というわけでチコちゃんの答えは、
争いが起きにくいから
解説は帝塚山大学の城田直彦教授。
12で表すものといえば時計が思い浮かびますが、実は時計が生まれる以前からこの12で一まとめにするという考えは人間にとって重要なものだったと城田先生。
実は狩猟生活の時代から仲間同士で食料や物を分ける際に使われていたのがこの12という数字。
例として他の数字、例えばキリの良い10と比較。
10等分にカットされたピザが1枚あったとすると、これを均等に分けようとすると「2人か5人」の時にしか均等に分けられないですよね。
他に9等分だと「3人」の時にしか均等にはならず。
これが12等分になると「2人、3人、4人、6人」でも分ける事が出来ますよね?
他の数に比べて12は分けられるパターンが多いのが分かります。つまり分配する際に争いが起こりにくいと。
スポンサーリンク人類は数字を書けるようになる前からこの12の性質を利用していたはずと城田先生。
そして人類にとって大発見となる、時計の12時と1年が12か月という概念が導入されると12という数字はより身近なものに。
こうして12で一まとめにする12進法という数の数え方が世界中に拡散。
例えば英語の数の数え方では12はtwelveとなりますが、次に来る13のthirteenからは明らかに呼び方のパターンが変わりますよね。
他にも長さの単位のフィートも1フィート=12インチだったり。
イギリスでは1971年までシリングという通貨が使われていましたが、1シリング=12ペンスという換算。
こんな風に12を一まとめにする文化は世界中に存在。
一方で人類が初めに使ったとされる紀元前3000年ごろの古代エジプト文明の数字では10ずつに位が変わる10進法が取り入れられていて、これは指の数から生まれたとの事。
指を使って数を数えるという場面を考えればこれは至極当然といえば当然の流れですよね。
という事は10ずつ数える10進法と、12ずつ数える12進法の両方が混在するわけで、これはこれで争いの種になりそうなものです。
実際、異なる文化圏との貿易の際などに混乱が起こった事で1875年には世界で単位を10進法に統一するという動きからメートル条約が結ばれることに。
これがきっかけとなって世界で10進法が広く使われるように大変革。
それでも根強く12個で1セットのものは生き残り続けているわけで、それは12という数が「分けやすい」という性質の他に「並べやすい」という性質も持っているから。
「分けやすい」と「並べやすい」は要するに同じ事を言っているわけですが、
例えば10個入りだと1×10、2×5、5×2、10×1というパターンで並べられるのに対して、
12個入りだと1×12、2×6、3×4、4×3、6×2、12×1と陳列のパターンが多く並べやすいというわけですね。
というわけでコチラが結論。
人が12個で物をまとめたがるのは争いが起きにくいから
でした。
何がいくつあるのが好き?という質問には「侍が七人。」とチコちゃん。
回答タイムで出演者の皆さんが出していた答えは答えの一部だったり、かなり近かったというわけですね。
12だと争いが起きにくいからという理由の他に諸説ありという補足で2問目は以上。
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