チコちゃんに叱られる 血は赤いのに血管が青く見えるのはなぜ?答えは目の錯覚でも実は灰色
21年10月15日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第2問は『血は赤いのに血管が青く見えるのはなぜ?』という問題。答えは目の錯覚で、しかも本当の色は灰色という意外なもので二重に解説が入るのでかなりややこしい今回の疑問。というわけで一つずつ丁寧に解説。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】鈴木浩介、佐々木久美 (日向坂46)
【VTRゲスト】なし
血は赤いのに血管が青く見えるのはなぜ?
2問目の指名は、
この中で一番、美肌にこだわるステキな大人ってだーれ?
ここは現役アイドルの佐々木久美さんが回答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
なんで血は赤いのに血管は青く見えるの?
赤が集まると青く見えるからという答えですが、
チコちゃん「ありがとね。今日は本当にありがとう。ありがとうございました。」
深々と頭を下げるチコちゃんは叱らないまま。
すると続けて答える佐々木久美さんの口元に正解マークとピヨピヨ音。
チコちゃん「つまんねーヤツだな~。」
漢字問題が無いまま答えの発表に移りますが、
チコちゃんの答えは、
目の錯覚 実は灰色
解説は立命館大学の北岡明佳教授。人体ではなく錯視研究の第一人者の先生。
教科書などでは動脈が赤、静脈が青と色分けされていたりするので血管が青く見えるのは当然と思うかもしれませんが、実は血管は動脈も静脈も基本的に赤色。
血液には赤血球という酸素を運ぶ赤い細胞が含まれているので血液自体は赤色。
そして血液が通る血管は半透明なので血管は赤血球の色で赤色に見えるはずなんですね。
ところが腕の血管などを見てみると実際は青く見えますよね?これは一体?
そもそも青色ではなく「肌色に近い灰色」というのが北岡先生の解説。
我々が目にする色は赤・緑・青の3色の光で表現でき、この3色の割合が変わる事で様々な色を生み出す事が出来ますが、
例えば色を数値化出来るソフトを使って黒を計測してみると数値は全て0。
赤・緑・青の成分がそれぞれどの程度の濃さで含まれているか?を計測しているわけですが、反対に白になると全ての数値が最大値である255を指し示すといった具合。
そして一般的に灰色は3色の数値がほぼ同じ時の色。数値が大きければ明るい灰色で、小さければ暗い灰色に。
試しに動物のネズミの画像で数値を調べてみると3色はほぼ同じ数値に。
つまりネズミは灰色(=ねずみ色)というわけですね。
スポンサーリンクという事は血管の色を数値測定してみて、3色の数値がほぼ同じであれば北岡先生の言う通り、血管は灰色に見えるはずというわけですが、
弾き出された数値はR183、G180、B165に。という事はやっぱり灰色。
これは皮膚に入った光の吸収率の違いによって起こるそうで、そのせいで肌の色に近い灰色に見えてしまうんだとか。
私たちが認識している色というのは物体が浴びた光の中から吸収されなかったものが見えているというのが基本的な「見る」というメカニズム。
リンゴを例にとると、太陽から出る光は白色でこれは赤・緑・青(RGB)の3つの色が全て最大値。
そしてリンゴは表面で緑と青の成分を多く吸収するので残った赤の成分が目に入り「リンゴは赤い」と認識。
これが腕の血管になると太陽から来た光のうちで青と緑は血管を覆っている皮膚である程度吸収され、残った色が目に届く事に。
一方で赤は皮膚でわずかしか吸収されず、そのまま血管まで届きますが、そこでリンゴのように赤色がわずかに吸収され、その結果3色の数値はほぼ同じバランスになって目に向かうというわけですね。
これが血管が灰色に見える原理ですが、となるとなぜ青色に見えているのか?という疑問が残るわけで、
私たちは似た色が近くに存在するとどちらか一方の色を別の色に変えて感じてしまう性質があるからなんですね。
灰色と肌の色は似た色なので、よりくすんだ色である灰色を肌色の反対の色である青に感じてしまっていると北岡先生。
というわけで本当の色が見えなくなってしまう目の錯覚を2つご紹介。
これは明るさの対比と呼ばれる現象の一種で周りが明るいと暗く感じ、暗い物に囲まれると明るく感じる錯覚。
こちらはおまけでじっと見つめていると動いているように見えるパターン。
というわけでコチラが結論。
血は赤いのに血管が青く見えるのは目の錯覚で実は灰色
でした。
血が騒ぐのはどんな時?という質問には「マラドーナ×5の時。」とマラドーナの5人抜きの実況を例に出すチコちゃん。
1986年のメキシコW杯の事をよく知っている5歳のチコちゃん。
ということで2問目は以上。
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