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ヒューマニエンス ダンスを踊るのはなぜ?ヒトが踊るのは同調・共鳴と進化のため


22年6月8日放送のNHK「ヒューマニエンスクエスト」はダンス特集。という事で踊る事で生命力をアピール、同調・共鳴によって外敵に立ち向かう、ミラーニューロンでモノマネといった放送内容をまとめてご紹介。

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生物の踊り

岡ノ谷一夫教授によると、

  • 体のキレ
  • 健康さ
  • 栄養状態の良さ

をアピールする事が出来るのがダンスに秘められたパワーであるという解説。

自然界では踊る事(=目立つ行為、体力を消耗する行為)は非常にリスクのある行為であり、そんなリスクを承知で踊る事にこそ生物としての強さ、余裕のある生命力をアピールする狙いがあるとの事。

集団ダンス

世界中に存在する輪になって踊るという文化。

輪を作る事で

  • 輪の中心に聖なる存在を位置づける
  • 永遠に終わらない
  • みんなの顔が見渡せる

といったメリットがあるそうで、

さらに集団で行うダンスについて総合地球環境学研究所の山極壽一所長によると、

身体の同調・共鳴を通じて心を一つにする事で強大な敵に立ち向かえるようにするというダンスの持つ力が重要で、それはつまり集団の力・社会力が大いに発揮される瞬間でもあるとか。ヒューマニエンス ダンスを踊るのはなぜ?ヒトが踊るのは同調・共鳴と進化のため

例えば人間と進化的に近いゴリラで考えてみると、ゴリラが出来るダンスらしい動きは胸を叩くドラミングの動作ぐらいで人間のような複雑な動きはゴリラには不可能。

これは四足歩行を基本とするゴリラと二足歩行の人間という決定的な違いで生まれたもので、ゴリラに限らずチンパンジーやオランウータンなど人間に近い類人猿は熱帯雨林やその周辺などにしか生息しておらず、人間だけが森林を越えてその行動範囲を大きく伸ばしているのとは大きな差。

この差を生んだのがダンスによる体の同調・共鳴の力というのが山極先生の考え。

また、集団でダンスする事で威嚇して外敵を追い払っていたという説もあると岡ノ谷先生。

さらに集団で同じ動きをする中でも個性が発揮される事もあるわけで、それは個を自覚する事にもつながるのではないか?という考えも。

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動物たちのダンス

その一方で世界中で動物たちがダンスをしているように見える映像は沢山あるわけで、ヒューマニエンス ダンスを踊るのはなぜ?動物が踊るのは声マネ能力と関係

これらについて研究者たちは「声マネの能力が関係しているのでは?」という説を唱えているとの事。

他人の動きをマネして動く事でダンスを習得するのであればそれは声マネによって言語を獲得して他人とコミュニケーションを取るのと同じ作用なわけで、ダンスと言葉がともに進化して来た間柄であるとすればこれは納得できる説。

脳神経科学において大きな発見とされているのがミラーニューロン。

この神経細胞には他人の動きと自分の動きを同調させる働きがあり、そもそもは動きをマネする働きをしていたミラーニューロンがそのうち言葉をマネするのにも使われるようになったのではないか?と岡ノ谷先生。

以上、ヒューマニエンスクエストからダンスについてでした。

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