妄想会計 ハワイまで車で行ったら高速道路建設で3312兆9367億円かかる見積もりに
22年6月24日放送のテレ朝系「妄想会計」では日本からハワイまで高速道路を敷いて車で行ったらいくらかかるのか?ゼネコン大手・前田建設工業&前田道路が計算した結果3312兆オーバーの金額になる見積もりに。という事で番組内容をまとめてご紹介。
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日本~ハワイ高速道路
この超巨大プロジェクトの見積もりを出すのは前田建設工業&前田道路。
かつて青函トンネル(陸上部も含めた総工費約6,890億円)、東京湾アクアライン(総工費約1兆4千億円)の建設にも参加したり、
アニメ「マジンガーZ」の格納庫を設計・見積した事が映画化されるなど今回の企画に打ってつけ。
7部署14名が集結。
さて一体どんなプロジェクトが展開されるんでしょうか?
橋か?トンネルか?
まずは工法の確認からスタートしますが、日本ハワイ区間で一番の問題になるのが水深8000mに及ぶ日本海溝の存在。
火山の多い日本の場合は地下6000mの地点で地中温度は200℃。
現在の技術ではその深さまでトンネルを掘り進めるのは不可能。
箸を架けようにも深さ8000mに橋の基礎を造るのもこれまた不可能。
船のように内部に空間を設ける事でトンネルを浮かせる仕組み。
長さ100m、直径23mのパーツを海上で繋いでいく工法が可能性がありそうですが、
そこでぶち当たるのが船の航行という問題。
日本ハワイ間が海に浮かぶトンネルで海上封鎖されるようなものなので、
これを回避すべく巨大タンカーにも対応できるようにトンネル位置を水深30mに沈めて対応。
ルートは?
日本ハワイ間は直線距離で約6600km。
これが最短ルートになるのでそう繋げたいのは山々ですが、ルート上に存在する島が少ないために工事の中継拠点が設けられず、工事が難航するのが予想されるので直線ルートは不可という判断。
そこで海流に沿うと構造物が安定しやすい、資材も運びやすいというセオリーに則って、
途中でグアムに寄れるとなれば高速利用者にとってこれは却って好都合ではありますよね。
スポンサーリンクマリアナ海溝突破作戦
日を改めて会議が再スタートしますが、
土木設計部からは今の状態ではトンネルが浮き上がろうとする力で不安定になってしまうのでワイヤーで固定させるほうが良いのでは?という提案。
となると日本海溝よりもさらに深いマリアナ海溝(最深部1万m以上)にワイヤー敷設する必要が。
編み出されたのが海溝の間だけ浮力調整(トンネルを重く設計)を行って力が加わらないようにして海溝を横断。
潮流にどう耐えるか?という問題はトンネル自体に船を制御するスラスター(スクリュー)を設ける事で自動制御でコントロール。
衛星で潮の流れを観測して、スクリューによって潮の流れに合わせてトンネル位置を調整すれば何とかなるというアイデア。
工事期間
水中トンネル工期に関する過去の資料をあたってみると、
「30km造るのに10年かかる」という一つに指標が明らかに。
という事は単純計算でかかる工期は3000年。中国3000年もびっくり。
そこで潮の流れにこだわらずに小笠原諸島を拠点として、
小笠原諸島・南鳥島・ウェーク島・Jアトール・ハワイという7400kmのルートに短縮。
グアム経由ハワイ行きの夢ルートは惜しくもキャンセルされることに。
さらに海上にメガフロートのトンネル工場を264カ所建設して、そこで造ったトンネルをどんどん運んでいくという案で工期短縮。
全て一斉に稼働させる事で工期は一気に28年と現実的な数字に。
さらにトンネル開通後はメガフロートをそのままサービスエリア化してホテルやカジノなどを建設して立ち寄りスポットに。
制限速度を時速120kmに設定すると日本ハワイ間が6日ほどの道程になる計算なので、道中は豪華客船のように様々なアミューズメントを提供できるよう工夫。
スポンサーリンクプロジェクト全貌
それでは日本ハワイ間の高速道路が開通した際のイメージをまとめてみましょう。
まずは東京湾アクアラインから千葉方面へ。
富津の隣にハワイという異質な取り合わせなのは言うまでありませんが、
道路標識にハワイ行が掲げられる夢の光景。
そして最初にやって来るビューポイントは父島スーパーブリッジ。
現在の南鳥島は限られた人員のみが常駐していて、一般人は立ち入り禁止でもちろん観光は不可ですが、
あの社会の教科書で名前だけ習った南鳥島にホテル・遊園地・オープンシアターなどが造られてリゾート施設に。
ちなみにトンネル内だと景色が変わらないのでプロジェクションマッピングで海中の様子を再現。
免税店の買い物・カジノなど本格的な海外旅行気分もここからアップ。
おそらく日付変更線サービスエリアから左車線から右車線に変更?
海中に伸びていく夢トンネル。
スポンサーリンク会計はいくら?
見積額は、
トンネルに1881兆円、浮島に1429兆円。橋部分が約2兆円で幾分かリーズナブル。
リニア中央新幹線の品川-名古屋-大阪ルートの総工費は9兆円オーバーと試算されているのでリニアが可愛く見える規模の工事。
ちなみにイギリスの建設資材会社の見積もりによると万里の長城を現代で造るとしたら、その建設費用は約8兆円に上るとか。※他に20兆円オーバーという試算もアリ
高速料金は日本の高速料金を基準に計算してみると片道約12万円。
ここだけは番組が算出しているので本気で見積もったら恐らくもっとかかるんでしょうね。
プロジェクトに関わったのは、
会議参加者のべ50人。
構想期間9日間・125時間。
以上、妄想会計から日本ハワイ間高速道路建設の費用計算についてでした。
ちなみに今回見積もりを担当した前田建設の実話を基にした映画がコチラの作品。
テレ朝「妄想会計」に関する全記事はこちらのリンクから