あさイチ 漢方ドック、体質チェックリスト、漢方薬代わりの食べ物リストまとめ
22年6月27日放送のNHK「あさイチ」は漢方を特集。体の不調改善には自分の体質を見極める事が重要という事で漢方ドックや体質チェックリスト、漢方薬代わりにスーパーで買える食材リストなど番組内容を簡単にまとめてご紹介。
スポンサーリンク漢方ドック
漢方専門医の木村容子先生によると、
- 気 – 運動する為のエネルギー (ホルモンや自律神経などを動かす力)
- 血 – 血液に近い概念で全身に栄養を運ぶ
- 水 – リンパ液などの体液で体を潤す作用
この3つが滞りなく巡っている状態の事を漢方では「健康」と呼ぶのが基本的な知識。
その為に漢方治療では3つのうちどこが弱いのか?を個人個人に合わせて見極めるのが肝心。
そこで利用したいのが「漢方ドック」の存在。
西洋医学でいう所の人間ドックの漢方版というわけですね。
番組では北里大学東洋医学総合研究所の漢方専門医・小田口浩先生を訪ねて詳しく話を伺う事に。
通常の(西洋医学の)医療機関で異常なしと言われているのに何だか体調が悪いといった、もやもやした不調の場合には漢方のような東洋医療のアプローチも検討してみるべきと小田口先生。
例えば「好きな食べ物、嫌いな食べ物」「排せつについて」「精神状態」「体の不調」など全80項目。
この問診をベースにして医師との面談では詳しい体調(痛み方や場所)や心の健康度合いなども含めて総合的に診断。
ちなみに診断時の喋り方、表情、文字の書き方なども治療のヒントになるとか。
問診が終わると実際に体に触れて確認。
例えば舌に歯形が付いて葉っぱのようにギザギザしている場合は水の異常が疑われるといった具合。
北里大学の漢方ドックではこれらの診察結果から独自の計算方法で数値化して判断。
漢方ドックと銘打っている医療機関はそこまで数が多くないのが現状ですが、漢方専門医であれば「気・血・水」の状態を見極めるのは可能なので気になる方は日本東洋医学会HPで漢方専門医を検索して欲しいとの事。
スポンサーリンク体質6タイプ
「気・血・水」からはさらに細かく6タイプの体質に分けられるそうで、
- 気虚(ききょ) – 気の不足
- 気滞(きたい) – 気の巡りが悪い
- 気逆(きぎゃく) – 気の流れが逆流
- 血虚(けっきょ) – 血の不足
- 瘀血(おけつ) – 血の巡りが悪い
- 水毒(すいどく) – 水の代謝が悪い
【気虚タイプ】
- 体がだるい
- 気力が無い
- 疲れやすい
- 食欲がない
- 食後眠くなる
- 横になりたくなる
- 風邪をひきやすい
- 胃もたれしやすい
年齢・加齢によって出やすい。過労が原因の場合も。
対策法:体を休める、胃腸で作られる気が減ってしまうので糖質制限は避けた方が無難
【気滞タイプ】
- 朝起きられない
- 気分が落ち込む
- 頭が重い感じ
- 喉のつまり感
- 胸がつかえる
- お腹が張る
- げっぷが多い
- 不安感が強い
気の流れが詰まっている所に不調が出やすい。
対策法:意識的に気持ちをオンオフで切り替えたり、香りのよい食材や飲み物がオススメ
【気逆タイプ】
- 冷えやのぼせがある
- 動悸がする
- 急に顔が赤く熱くなる
- 急な頭痛に襲われる
- 急な腹痛に襲われる
- 手足に汗をかきやすい
- 焦燥感に襲われる
- 物事に驚きやすい
発作的な症状が出やすいのが特徴で、落ち着ける(気を下に降ろす)ために体を動かしてみるのも手。
対策法:深呼吸したり、ぶるぶる体操
ぶるぶる体操のやり方は、
スポンサーリンク【血虚タイプ】
- 髪の毛が抜けやすい
- 顔が青白い
- 皮膚が乾燥して荒れやすい
- 貧血になりやすい
- 爪が割れやすい
- 唇が乾燥する
- 足がつりやすい
- 集中力が無い
対策法:睡眠をしっかりとる、全身に保湿剤を塗って足から心臓に向かって優しくなでる
【瘀血タイプ】
- 月経痛がひどい
- 目の下にクマが出来やすい
- 肌がくすんでいる
- 唇の色が悪い
- アザが出来やすい
- 生理前にニキビが出来る
- 手足が冷える
- 肩こりがひどい
女性に多いのがこのタイプ。
対策法:手首・足首・首を温めたり、屈指運動、足首体操(つま先上げ、かかと上げ、足首回しなど)
足首が大事なので全身ストレッチをするのであればまず足首をほぐしてから行うと良いそう。
【水毒タイプ】
- むくみやすい
- 体が重い感じ
- 関節痛、手足がしびれる
- めまい、立ちくらみがする
- 飲み物を飲むとお腹がポチャポチャ音がする
- 車酔いしやすい
- 下痢しやすい
- 喉が渇きやすい
お酒好きな人は当てはまる可能性が高くなるとか。水を飲み過ぎる人も要注意。
対策法:運動や入浴で汗をかく、水を少しずつこまめに補給
※各項目で当てはまる数が「3つ=予備軍」「4つ以上=該当」というチェック。
生まれ持った体質、年齢による変化、季節によってと様々要因で不調のタイプは変わっていくそうなので、
気になる場合は逐一チェックするのがオススメ。
スポンサーリンク漢方薬の置き換え食材
解説は慶應義塾大学医学部漢方医学センターの宗形佳織先生。
医食同源という言葉がある通りに漢方の体質改善では食事も重要な要素。
食によって体を整え、それでも足りない場合は漢方や鍼灸でさらに細かくアプローチというのが東洋医学の基本的な考え方なので食事の工夫=食養生は不可欠。
「気を補う+気を巡らせる+(水の偏りをなおす)」
といった3要素の効用を持つ生薬を配合して漢方薬として処方しますが、これを食材で置き換えると、
「気を補う(鶏むね肉)+気を巡らせる(ジャスミン茶)+水の偏りをなおす(玉ねぎ)」
を食事に組み込むといった具合ですね。
- 【気虚】気を補う+気を巡らせる+(水の偏りをなおす):温める食材
- 【気滞】気を巡らせる+(水の偏りをなおす+気の流れをなおす+血を補う):温める食材
- 【気逆】気の流れをなおす+体を冷やす+(気を巡らせる+水の偏りを治す+血を補う):冷やす食材
- 【血虚】血を補う+血を巡らせる+(気を巡らせる+水を補う):温める食材
- 【瘀血】血を巡らせる+(血を補う+気を巡らせる):温冷どちらでもOK
- 【水毒】水の偏りをなおす+気を巡らせる+(気を補う):温める食材
以上、NHKあさイチの漢方特集についてまとめでした。
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