チコちゃん 浴衣は元々サウナ用肌着?柄の種類や意味など歴史まとめ
22年7月9日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第2問は『浴衣って何?』という問題。という事で浴衣の元祖は蒸し風呂用の肌着というお風呂の歴史から柄の種類・意味など番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】若村麻由美、松陰寺太勇
【VTRゲスト】なし
浴衣ってなに?
この日2問目の出題は、
浴衣ってなに?
お風呂上がりに羽織るものという答えの若村麻由美さんですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
一度は叱られた若村さんでしたが、改めて考え直してみると口元に正解マークとピヨピヨ音。
チコちゃん「つまんねーヤツだけどいいだろう。」
正解を言われてちょっと悔しいチコちゃんから漢字問題。
出題は「ぞうきん」
若村麻由美「雑巾」
正解なのでメインの問題と合わせて一応パーフェクト解答ですが一度叱られちゃったのでちょっと微妙。
という事でチコちゃんの答えは、
お風呂の中で着るもの
解説は横浜国立大学の薩本弥生教授。
古代日本には今のようなお風呂の習慣は無く、海や川での沐浴(=水浴び)が一般的なお風呂スタイル。
このワイルドなお風呂に変化が生まれたのが奈良時代。
6世紀に中国から仏教が伝わると病気を退け福を招くとして体を温めて身を清める入浴が勧められるようになり、お寺には入浴施設が作られることに。
この施設を庶民向けに開放した事でお風呂に入るという習慣が浸透。
ただ、この頃のお風呂はお湯につかるのではなく、お湯を沸かしてその蒸気を浴室に充満させる蒸し風呂スタイル。
つまりサウナがこの頃の一般的なお風呂だったわけですが、サウナの高温に耐えられるようにと平安時代になると「湯帷子(ゆかたびら)」が登場。
これが現在の浴衣の原型といわれていて、その名称からもそれがうかがえますね。
帷子(かたびら)とはひとえの肌着という意味なので、湯帷子は蒸し風呂に入る時用の肌着という意味。
素材は麻が一般的で汗を吸い取って、熱い水蒸気によるヤケドを防ぐために着用。
昨今のサウナブームでサウナハットなども徐々に広まっているように思えますが、そもそも日本にも熱気から身を守る着衣がしっかり存在していたんですね。
現在のような浴槽に湯を張ってそこにつかるという入浴スタイルがいつ頃誕生したのか?について詳しい事は不明ながら、
恐らく鎌倉時代には湯船を備えた銭湯の原型のような物が既にあったと考えられているとか。
スポンサーリンク当初は湯帷子を着たまま湯につかっていたようですが、汗は自然と湯に流れて蒸気によるヤケドのリスクも低減されたという事で湯帷子は徐々にその出番を失っていく事に。
そのまま湯帷子は消滅の危機を迎えるかと思いきや、室町時代に入ると湯上がりの汗取り用衣服として活躍。
この頃に湯帷子が略されて「ゆかた」になり現在と同じ「浴衣」の字があてられるように。
そして江戸時代に入ると銭湯で湯上がりに浴衣を着て、外に出る時にはいつもの着物に着替えるという手間を省こうと、
そのうち浴衣姿のまま銭湯を行き来する人々が現れるようになったとか。
歌舞伎役者で当時の大スター・七代目市川團十郎などが浴衣姿を見せた事で庶民にも「浴衣で出歩くのが粋」と広まったという事も大きかったと薩本先生。
さらに江戸時代後期には、幕府の財政立て直し政策として1841年に始まった天保の改革で贅沢品が禁止され絹織物などの和服は全てNGに。
そんな中で安い木綿生地の浴衣は外出着として重宝され、浴衣は柄にも工夫が施されるように変化。
ちなみに浴衣の柄には色んな意味があるそうで、
吉原遊郭が楽しくてなかなか抜け出せない事を鎖デザインと表現していたものから、
人と人を結ぶ良縁という縁起の良い意味に変化。
この事からお客さんとの縁というメッセージが込められているので旅館などで今でも採用されているケースが多いそう。
袴との組み合わせで入学式や卒業式で着られる事も多いこの柄。
矢は放たれると真っ直ぐ突き進んでいくという意味が込められているそう。
麻は成長が早くてぐんぐん育っていくので健やかな子供の成長を願うデザイン。
また、厄除けを意味する柄にもなっているので大人向けにもちゃんと意味があるんですね。
流れる水は腐らないので「清らかさ、苦難や災いを流す」という意味。
という事でコチラが結論。
浴衣とはお風呂の中で着るもの
でした。
浴衣を着て一緒に歩きたい人は?という質問には「照ノ富士。好きなのよ。照ちゃん。」とチコちゃん。
2問目は以上。
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