チコちゃん そば湯を飲むのはなぜ?長野の食べ物を大切するSDGsな食文化が由来
22年7月15日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第3問は『なぜそば湯を飲む?』という問題。答えは内陸部にある長野(信濃)では田舎そばが主流で消化を助ける為にそば湯が飲まれたという食文化が関係しているという事で番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】久本雅美、竜星涼
【VTRゲスト】なし
なぜそば湯を飲む?
この日3問目の出題は、
なんでそば湯を飲むの?
そもそもそばはそば湯を飲むもので、そばは食べていなかったという答えの岡村さんですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
という事でチコちゃんの答えは、
昔の長野県は食べ物をとても大切にしたから
解説は日本蕎麦保存会の片山虎之介会長。
そばの歴史には諸説あるものの、そば湯を飲む文化が生まれのたのは信濃(現在の長野)で、
これが江戸に伝わった事で全国に広まったと考えられているとの事。
そば湯はご存知の通り、そばを茹でた後のゆで汁の事で、ざるそばなどを食べ終わった後のそばつゆをそば湯で割って飲むのが一般的。
そばの歴史について書かれた1751年の蕎麦全書によると、その時点で信濃でそば湯を飲む文化があった事が分かります。
そばは本来、難消化性の食べ物で実は消化しにくいという特徴があり、
そばの実にある外皮(殻)と甘皮がその要因。
スポンサーリンクその為に東京などではあらかじめ殻を取り除いた状態でそば粉を挽いて食べられていましたが、
一方の長野では外皮ギリギリまで石臼で挽いて食べる田舎そばが主流。
その際に出る大きな殻は取り除かれますが、細かく砕かれた殻や甘皮はそのまま原料として残るので白い東京のそば粉に対してコチラは黒っぽいそば粉に。
黒っぽい田舎そばはちょっとクセがあって、消化に時間がかかるので時には胸やけを覚える事も。
そんな時に役立つのがそば湯で、温かいそば湯を飲む事で消化を助けてお腹の調子を整えるという作用があったり。
科学的にも消化酵素が最も働きやすい温度は37℃前後といわれていて、冷たいそばを食べた後に温かいそば湯を飲む事で胃腸を活発にする効果も示されているとか。
長野でちょっと厄介な田舎そばがよく食べられていた理由については、
長野県の食文化に詳しい長野県立大学・中澤弥子教授が解説。
長野は海に面していない内陸にあり、標高が高い所が多い事もあってお米や小麦が十分に獲れないエリアも多く、そばを活用してムダな所を出来るだけ出さないように余すことなく食べられていたのではと中澤先生。
実際に同じ量のそばの実から作れるそばの量を比較してみると田舎そばの方が多い事が分かりますね。
そば湯自体にも栄養は含まれているので、ただのゆで汁として捨てるのはもったいないという今風に言えばSDGsの精神が長野には古くから根付いていたというわけですね。
また、田舎そばにはたんぱく質が多く含まれるので、海産物が簡単に手に入らない内陸部では貴重なたんぱく源として食生活に取り入れられたという点も。
これはイナゴ、鯉料理を食す文化にも通じるとか。
という事でコチラが結論。
そば湯を飲むのは昔の長野県は食べ物をとても大切にしたから
でした。
そば屋で頼むのは?という質問には「カレーライス」とチコちゃん。
3問目は以上。
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