M-1 2022 審査員の感想コメントまとめ
22年12月18日「M-1グランプリ2022」審査員の感想コメントを一覧でまとめてご紹介。
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ファーストラウンド
カベポスター 637点
松本「小気味が良い漫才っちゅうのかな。ずっと気持ちよく聞いてられて、そしてちゃんと笑いの量がしっかり4分に入ってる。素晴らしいと思いますね。ちょっと点数(決定ボタンを押し忘れるミス)で焦っちゃったんで5点マイナスにしたんですけど?」
礼二「掴みも早かったですし上手く時間使って、トップにしては全部ハマってたんちゃうかな?って。変な緊張感もなく。僕はめちゃくちゃ良かったと思います。」
志らく「やっぱり言葉選びのセンスが天才的なんですよ。私が90点台に乗せずに若干マイナスしたのが掴みの糸電話があまりにも面白過ぎて、糸電話をもっと越えてくれてたら良かったかなと。」「糸電話でズバンとハマって、ここからどれだけ良くなるんだろう?これは下手したら99点、100点だろうと思った所でこう(平行線)を行ってしまった。」
富澤「構成が素晴らしいなと思って。途中からしりとりに展開して、さらにユリアへの愛ってのも並行して。僕は金運と湯布院が好きでした。」
塙「悪いところが無いというか、結成8年で一番脂がのってる状態でトップバッターのネタチョイスもこのネタで良かったんじゃないかと。大声大会で永見くんの感情も出やすいし構成も良かったので素晴らしいなと思いましたね。」
大吉「悪いところが一つもないというか、最初はネタの構成が同じ感じだったのがガラッと後半変えてきてツッコミも全部外さないし。ちょっとトップには付けすぎかな?とは思いましたけど、このくらい行かないと。」
山田「とても面白かったですね。かわいらしいネタでこういうネタは大好きです。私としてはすごい高い点数付けたと思ったら一番辛かったですね。はっはっはっは!」「トップバッターはやりにくいと思うけれどとても良かったと思います。」
真空ジェシカ 647点
山田「大爆笑何回するかな?と思ったら最後はもう止めてくれってぐらいおかしくなっちゃって。笑いました。面白かったです。」
礼二「去年も面白かったんですけど、去年は何となく全体的に不安定やったんですけど、今回見たら2年連続という事で度胸というか安心して見れたなという感じしました。」
志らく「去年はギャグのフレーズに良し悪いしが結構差があったんですけど、今回は全部がすごかった。特に年金もらい過ぎて卑屈になったってそのワードは出てこないですよ。」
富澤「掴みから全部完璧でしたし、拍手笑いもいっぱい出てましたし、何か知的で羨ましいなと思いました。」
塙「シルバー人材センターって広がらないかな?って思ってたら見事に広げたっていうのと、昔見た時にどっちかボケかツッコミか分からなかったんですけど、もう川北くんがずっと頭おかしいんで、その面白さが分かってきてる強さも今回あったんじゃないかなと。」
大吉「この大喜利と漫才を融合させたようなネタやる方たくさんいると思うんですけど、もうずば抜けて真空ジェシカがトップランナーだと思ってて、これ途中まではカベポスターに点数高く付けすぎちゃったんですけど、後半がね、うーん。何か僕の中では失速したというか緊張して間がズレたような気がしたんで時間とかも見て点数は変えさせてもらいました。」
松本「ちょっとやっぱ緊張が伝わってきたかな?うーん、あとこれは俺の好みなんでしょうけどボケに対するツッコミが大きすぎるというか声のバランスがむしろ僕は逆ならいいんですけど、どうなのかな?ってちょっと思っちゃうんですね。」
オズワルド(敗者復活)
松本「オズワルドらしい、まあ若干スロースターターっぽく見せといての後半ちゃんと取り戻していくなぁって。全然ネタ無いって言うてたくせにあるやん!すごいなぁ。」
志らく「本来サイコパス的なものは漫才にすると引く部分がたくさん出てくるはずなんですよ。でも最近は引くところも面白くなってきた。だからかなり高得点ですね。」
富澤「中盤からはいつものオズワルドだなって思ったんですけど、何か前半が若干ちょっと緊張なのか、うーんって感じしたんでそこら辺がちょっと下がってしまいました。」
塙「どうしても夢ってテーマが比較対象になんないというか何でもありなので、ちょっと画が浮かびにくかったなっていう風には思いましたね。ただ動かないで話芸をあそこまでやるっていうところは一番評価しているところなので90点でした。」
大吉「敗者復活でやってたネタと同じかなと思って見てて、でも所々アレンジ変えてたので一日で同じネタでちゃんと二回お客さんを笑わせるのはすごいなと思いました。」
山田「一番優勝候補だと思ってる二人なので大好きです。ちょっと辛めに付けましたけど。残ってほしい。」
礼二「面白かったんですけど、ちょっと前半が不安でした。後半のようなあの盛り上がりをもっと最初からイケてたら点数はもっと高めに付けようかなと思ったんですけど。」
ロングコートダディ 660点
松本「良い根性してるよね。この大舞台でこのネタ放り込んでくる。ずっと縦の動きで漫才を見せていくというのが最後までやり切りよったなぁっていうのと、競争のネタで兎やしそれもかかってんのかなって。ちょっとやっぱり笑っちゃったねぇ。」
山田「すんごい面白かったですね。はぁ~オズワルド…。特に兎くんは声がいいですよね。優勝かも?すんごい面白いです。」
礼二「特にボケとツッコミがなかったんですけど、マラソンだけで全部ハマってたんじゃないですか?今のところ一番ウケてるなと思いました。」
志らく「衝撃の漫才だと思いますね。私の好みからすると最後肩抱き合って一緒に走ろうって言ったじゃないか!で盛り上がってスコンと終わったらば多分98点か99点ぐらい行ったかなと。最後だけ。」
富澤「マラソンって台詞のやり取りが無いものをどう持っていくのかな?って思ったらこう持ってくんだ!?と思って、さらに展開どうすんだろう?って思ったら、太ってる人っていうシンプルな。うわやられたと思って。最後にまた最初のやつが出てくるってすごい構成だなと思いましたね。」
塙「(富澤と)全く同じで、大奥とか超えるやつあるかな?と思ったら、自分の見た目のやつ持ってくるのすごいなと思って。95点ぐらい付けたかったんですけど、ちょっとだけ(ネタ時間)短かったんですよね。だからそこを1点マイナスにして94点。」
大吉「全部のボケがハマってて大爆笑でしたけど、ホントに塙くんと一緒でぶっちゃけ(ネタ時間)20秒残しだったんで、やっぱりちょっと期待しちゃいましたね。最後20秒何やってくるんだろう?って思った時点で終わったんで。なので同じ大喜利系漫才の真空ジェシカと同じ点数にしちゃいましたね。」
さや香 667点
礼二「この5年の間にボケとツッコミ変えたりとか、それがすごいハマってて。ホンマに正直素晴らしい漫才やなと思いました。掛け合いというやつですね。」
富澤「前半は二人とも言ってること合ってるなって気がしたんですけど後半は二人とも言ってることが違うっていうすごい展開の仕方で。王道でここまで爆発したら完璧だなって思います。」
松本「ホントにツッコミが我々が思っている、それを言ってくれ!ってちょうど言ってることからボリュームから全部シンクロしてくる上手さ。いやぁ気持ち良かったね。美しい漫才でしたし。俺の娘は46歳の時の子なので俺めちゃくちゃエロい。めちゃくちゃエロいんですけどね僕。」
山田「これだけの大舞台で緊張の中で正統派の立派な漫才だったなと思います。それで小さいほうの人がね。ハンサムで小さい人がね、すごくリズムが良いわけ。だけど新山くん、大きいほうの方がキレ始めてからがすごく面白かったね。」
大吉「微妙にボケとツッコミをチェンジしながら大事に一個一個のネタを決めていって、ちょっと佐賀の悪口だけはどうしようかなと思ったけど。でもちゃんとそれを大オチに持ってきて、何かとんでもない漫才を見た気がしましたね。すごかったです。」
志らく「マラソンの変化球の漫才の後に普通の王道のしゃべくりが来たから、あぁこれは割り食ったなと思ったら、ぐあって上がってったでしょ?ちょっと驚きましたね。ちなみにウチにいる私の娘は全部私が50過ぎてからの娘ですから、もうテレビの前でパパはものすごいエロいんだって。」
塙「佐賀のことをイジったのでプラス5点にしました。千葉から佐賀に引っ越しした時に全く同じこと思ってたんで。」「何かやっぱりフリートークみたいな感じなんですよね。ただ二人のテンションとかテンポとかでそれを一気に漫才にしてるっていう。みんなやりたいようでなかなか出来ないんですけど、すごいなと思いましたね。」
スポンサーリンク男性ブランコ 650点
松本「いやぁおもろいわぁ。こんなん大好きやねん。でもまぁ1位にはなれんか!俺は好きやわ。」
礼二「ようこの設定でやろう思いましたね。コンビ2人がうなずいたわけですもんね。他のコンビやったらこんなの出来ないと思います。どっちかが止めると思います。」
志らく「おそらくお茶の間のお年寄りはポカンでしょうね。何をしてるんだろう?っていうね。だけども気持ち悪いのが心地良い。」
山田「でもオズワルドは87点にしてますからね。あの浦井くんの死にっぷりが良かったですよね。コントがすごく出来上がってるのはいいなと。決勝はレベルが高いのがよく分かりました。」
大吉「全部面白いんですけど、漫才か?って言われると、うーんと思いましたね。前にさや香見ちゃったってのもあるかもしれないですけど。ちょっと(ボケが)予想できたりもしたので。」
塙「死ぬ、倒れるにもセンスって必要だと思うんですけど、すごい面白かった。あたふたを最後にツッコんだのも面白かったんですけど、あれくらい強いやつが前半に一個あるともっと伸びたかなと。」
富澤「これだけウケてるっていうことはそれだけちゃんと伝わってる演技をしてるっていうことですから、そこは素晴らしいなと思いました。あとやっぱり(音符を)運べてたらもう1点入れたなと思いました。」
ダイヤモンド 616点
大吉「すごく面白いネタなんですけど、トーンがあんま変わらないんで聞いてるうちに飽きはしないんですけど、ちょっと興味が離れるというか。もっと間とかトーンとかツッコみ方をもうちょっと計算したほうがもっと面白くなる漫才だと思いました。伸びしろめちゃめちゃあると思います。」
塙「大好きなんですけど、ちょっとかかり過ぎちゃってたかなっていう。もうちょっとテンション抑えても良かったんじゃないかって。そういうネタだったんじゃないかなと思いました。」
富澤「発想は面白いんですけど掴みが掴み切れないまま行っちゃったかなっていうところがあったんで来年以降また期待。」
礼二「ハマるところとハマらないところが極端すぎたんで、なかなかリズムに乗っていけなかったのかなと思いますね。」
松本「結局いろいろ言ってるんですがパターンとしては一手なので。それの羅列ととられてしまってもしょうがないのかな。ちょっとダイヤモンドを原石ぐらいに変えたほうがいい。ホンマにごめん。」
ヨネダ2000 647点
志らく「97点っていう異常な高得点なんですが、さや香より高いって自分でも意味が分からなくなっちゃって。普通に考えればペッタンコよりさや香の漫才のほうが抜群に良いはずなんですよ。だけどイリュージョンというのか、女版ランジャタイを見ているようなね。訳が分かんなくなってね。審査の感覚がおかしくなっちゃった。今日一番になっちゃってた今見たら。おかしいんですよ。これ上沼さんがいたら怒ってるはずですよ。でも大好きですね。女の武器を使ってないのが良い。」
松本「最初から終わりまでずっと何をしているか分かりませんでした。でもウケてるし。笑ってしまっている自分もいるので、うーん良かったんでしょうね。」
山田「これは記念すべきというか、女の子(久しぶりの女性コンビのファイナリスト)ですから大きく期待してたんですよ。期待通り。すげぇ面白い。ちょっと待ちすぎちゃったと思いますね。出る順番だけだったと思いますよ。」
礼二「なんでこのネタやったん?笑。ウケてましたし、一番ヨネダ2000が評価難しいやろなって思ってたんですけど、その世界観を伝わってのっていう90点。」
大吉「リズミカルで会場巻き込んでめちゃくちゃウケてたんですけど、ホントに個人的にKENZOさんの説明がいらなかったかなと思って。DA PUMPって分かってるのに高齢者に気を遣われた感じもあって。もうそんなこと気にせずにもっと突っ走って欲しかったなって思って。ヨネダ2000はこのままもっと突き進んだほうがいいと思います。」
富澤「ランジャタイがいなくてホッとしてたのに~!って。だからホントにハマる人はハマるし、ハマんない人のこと考えたらもうちょっと共感のお笑いが何個かあったら。でも面白かったですね。」
塙「僕も一番高い点数で。やっぱり自分の中で涙が出てたんで、面白過ぎて。一番単純に笑ったっていうところで高得点。また結成2年ですから、すごいリスペクトですね。あい!ってのを軸にして作ってる漫才って見たことない。何かあるとあそこに戻るってのが途中からおかしくなっちゃって。」
キュウ 620点
松本「かわいそうって言うとあれですけど、順番に恵まれなかった感じがあったね。もう我々も音符運ばされたり、餅食わされたりしたんで、ここに来るとちょっとねぇ。上手くハマれば乗っていくはずなんやけどね。期待はすごく出来るコンビだと思いますけどね。」
大吉「ホントにこのコンビの魅力だと思うんですけど、このスタイルでやってる以上はこういう空気ではもう取り戻しがきかない。多分本人たちもやりながら何か違うなと思ってたと思うんですけど、それでも最後まで間を大事にきっちりやってたのは素晴らしかったと思います。」
礼二「順番でしょうね。キュウの世界観はこれですから。これでやるしかないという感じで。もうちょっとウケてもいいかなとは思いますけどね。」
山田「キュウで9番目だから上手い!と思いましたけどね、やっぱりみんなと同じで順番だと思いますね。他に大爆笑の動きのネタとかやられちゃうと。ただ私は清水くんの顔と声はとても好きですね。すごく変な人ですね。」
志らく「私は予習はあまりせずにここに挑んでくるんですけど、彼らがM-1に出場するって決まるずっと前にYouTubeで何本か漫才は見たことあるんですよ。その時はものすごく面白くてハマるのと普通のとあった。今日はどっち来るかな?と思ったら普通のに来ちゃった。もっと面白いのありましたからね。」
富澤「他のネタを見ると、面白いんですけど発想のほうに感心してしまって爆笑までいかないってのがあるんで、そこを何とか越えてくれればなって思いましたね。」
塙「〇〇でしょう!に頼り過ぎて、ことごとくハマってなかったなって思いましたね。予選の空気と今日の順番、本番っていうのが、ちょっとした事なんですけどね。ハマる時とハマんない時があるっていうところで。ハマっていればボンと行ったんじゃないかなと。」
ウエストランド 659点
松本「面白かった。全然進化してるというか楽しかったですね。しいて言うなら一個前のキュウと(同じ事務所の)タイタン同士でなんで若干ネタ被ってんの?笑」
志らく「今の時代は人を傷つけちゃいけない笑いが主流なんですよ。それが傷つけまくるでしょ?だからあなた方がスターになってくれたら時代は変わる。本来笑いっていうのはそういうものだから毒があるのが面白いのでこれが王道になってほしいって願いも込めて98点。」
山田「大爆笑でしたね。初登場なのでいろいろと見させていただいて、ウエストランドは来ないだろうなって思ってたけどバッチリハマったと思う。傷つけるとは言いましたけど、捕まり始めてる!とかすっきりしました。」
塙「今日始まる前に楽屋でYouTube生配信した邦子さんの気持ちがちょっとね。今日の中で一番あっという間に4分が終わったって感じ。全然長いと思わなかった。」
大吉「大体これまでのボヤキ漫才ってツッコミがキツく怒らないと成立しなかったんですけど、ここは何でこうやって成立するのか不思議で新しいボヤキ漫才だなと思いました。もうちょっと点数あげたかったんですけど、何か所かズレてるようなとこがあったんで。まさかそれが(ネタ時間4分きっちりを採点基準に挙げていた)僕のせいだとは。」
礼二「めちゃくちゃ面白かったです。大体あういう文句系のネタは僕らもテレビでは言わない、劇場ではよく言ったりするんですけど、いつも井口くんが一方的に悪口とか愚痴を言うんですけど、今回はあるなしのテーマに沿ってやってるんで聞きやすかったですし。」
富澤「このネタで笑っちゃってるって人はみんな気持ちのどっかにそれがあるっていう事ですから。共犯だなって。最後にもう一個ドンってのがあったらもう1点2点プラスだったなと思いますね。」
スポンサーリンク最終決戦
最終審査前のコメントは以下の通り、
松本「しゃべくり漫才とコント系漫才と毒舌漫才の三つ巴ってことですね。みなさんのお口に誰が合ったのか。」
礼二「すごいハイレベルで3組ともホントは優勝なんですけど、でも付けないとはいけないと言うことで頑張ります。」
志らく「いつも決勝の最後は一番ウケてる組に入れてあげようって意識が働くんだけど、今日は全部同じぐらいだから。まだちょっと決まってないですね…」
富澤「もう難しいんで自販機みたいに3つ同時にバンって押しちゃおうかなと思ってます。」
塙「マジでまだ決められないですね。ホントにわかんない。」
大吉「ここがちょっとなぁ…ってポイントを探してるんですけど全組同じような感じでそれがあるので。」
山田「これは同点っていうわけにはいかないですもんね?あぁキツイですね。審査員席のキツさがよく分かってきました。」
この結果をもってM-1グランプリ2022第18代目王者はウエストランドに決定。
結果を踏まえて最後の感想は、
松本「こんな窮屈な時代なんですけど、キャラクターとテクニックさえあればこんな毒舌漫才もまだまだ受け入れられるという夢感じましたよね。」
礼二「どんどん言うて行ってください。これからも。」
山田「予習では一番つまらないと思っていた二人が。私の眼は節穴だと思いました。あなたたちが一番仲が悪いと見ました。でも最高でした。」
志らく「あなた方は絶対スターになります。」
富澤「錦鯉のまさのりさん早く休ませてあげたいです。」
以上「M-1グランプリ2022」の審査員コメントについてでした。
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