プレバト俳句春光戦2023 出演者&ランキング結果 春タイトル戦優勝者は?
23年3月30日「プレバト 3時間スペシャル」では春の俳句タイトル戦・春光戦決勝を開催という事で出演者やランキング一覧など決勝結果をまとめてご紹介。
スポンサーリンク
出演者リスト
【決勝出場者】
スポンサーリンク最下位~4位
情報量の少ない写真。
お金エピソードは詩になりづらく、仕事に発想を飛ばすのも一つのアイデア。
実体験と詩的表現の2つの要素がポイントになる厄介なお題設定。
10位(最下位) 勝村政信『我が給与 マックのバイトに 負けた春』
テーマには合致しているものの類想感が強くて、似たような句は他にもあるという指摘。
今回の10作品の中で唯一「詩がない」とバッサリ。
『マックのバイトに 追いつきたし春の 我が給与』とすれば、何とかかろうじて春の季語を匂わせる事ができるものの、
直した所で大した作品にもならないので最下位評価と夏井先生の厳しい言葉。
9位 春風亭昇吉『職を辞したる 尾崎放哉 鳥曇(とりぐもり)』
尾崎放哉は大正時代に活躍した自由律俳句の代表格で、酒におぼれて職を転々とするなど波乱の人生を送った人物。
鳥曇は春の季語で渡り鳥が北へ帰る頃の曇り空を表現。
夏井先生からは「知識でねじ込もうとしやがった。」とバッサリ。
『またも職 辞せる放哉 鳥曇』の添削案であれば、尾崎放哉らしさも表現できた上で季語に収れんしていく作品に。
夏井先生「人の名前を出してくる時にはもう一工夫あってもいいのかなと。」
8位 立川志らく『桜蘂(さくらしべ)降る 陸自の戦車 しづか』
桜蘂降るは春の季語で桜の花びらが散った後に細かなしべが降る様子。
大変な仕事に就く自衛隊の仕事に思いを馳せた一句。
夏井先生「作品の方向性としてはなかなか面白いものを出してきたなと。」
美しい優しいイメージの季語に「戦車」を取り合わせた対比は効果的と評価。
ただし「陸自」の表現で損しているので『戦車しづか 桜蘂降る 駐屯地』とすると駐屯地の桜蘂の跡を静かに走る戦車が表現できると夏井先生。
ちなみに添削案の作品であれば上位3句には入っていた「可能性を持った句だった。」との事。
ゲーム用の椅子であるゲーミングチェアは長時間座っても疲れにくい特徴があるので仕事で使用するケースも。
ワードの取り合わせは良いものの「届く」の最後の一言が最大の敗因。
これだと自分一人の為に一台だけ届いたような印象になってしまうので、
『春光の起業 ゲーミングチェア 導入』の添削案。
スポンサーリンク朧夜は春の季語で月が霞んで見える夜の事。
となると本採用が決まってウキウキしているハズなのに、
そこに取り合わせた季語がモヤモヤした感じというのはどういう事なのか?
本採用が待ち遠しくてソワソワしている句かな?と読み手が混乱してしまうのが問題点。
そこで『本採用通知 春夜の 缶チューハイ』の添削案で混乱を回避。
中七のリアリティはとても良いという評価ですが、
争点は「夏近し」の季語。
夏近しの季語は「はつらつとしたイメージ」と「春の終わりで少し不穏な空気」を表現していて作者の意図に沿っているのでOKという意見と、
他の季語でも代用できる季語が動く状態なのでは?という意見に二分されてしまうと夏井先生。
ただしここは季語は絶対にこれでなければいけないと作者が決めたのならばそれは尊重すべきという事で解決。
また、ささいながらも「拭き取る」が複合動詞で、「近し」が形容詞なのでどうしても切れた印象、韻律がバタバタした感じになるのが問題。
『口座開設 拭き取る朱肉 夏近し』とするとリズムが整い、朱肉の色などから夏に繋げられるという添削案。
啄木忌は春の季語で石川啄木の命日である4月13日にちなんだもの。
難しい忌日の季語に果敢に挑戦し、あのお題の写真から保護シールのワードを引っ張って来たアイデアは良いと夏井先生。
ただし「手応え」が一つ気にかかるようで、
これだと「今月の給料は期待できるぞ!」と手応えを感じている風に捉えてしまえるのがマイナス。
そうなると金銭面で苦労した石川啄木に対する皮肉を詠んだ句と解釈されてしまうのでこれを防ぐ工夫が欲しかったとの事。
『保護シール 強(こは)し 啄木忌の明細』とすると詩的表現の純度が上がるというアドバイス。
スポンサーリンクトップ3
3位 梅沢富美男『鞦韆(しゅうせん)に 退職の日の 花束と』
鞦韆とは春の季語でブランコの事。
ブランコと退職の取り合わせはとても良く、最後の「と」が大事と夏井先生。
「と」がある事で花束と共にそこにぽつんと在る人物を上手く表現。
一方で「鞦韆に」の「に」が散文的・説明的になってしまう”上五の「に」は要注意の助詞”という指摘。
『退職の日の 花束と 鞦韆に』とすると最後の「に」に余韻が生まれて、そこから退職の日の感慨に回帰するので作品性もアップ。
「ギャラ」の言葉で芸能系のお仕事である事が想像でき「二行」の数詞のリアリティ。
ただし季語を主役に押し上げる工夫が一歩足らないという夏井先生の指摘。
添削案は『療養の春や ギャラ明細二行』で、
「ギャラ」のワードで始めてしまうと、芸能関係の話題でいきなり狭い所からスタートしてしまうので、
「療養の春」で始めて読み手の共感を得たうえで「ギャラ」と来て描写を細部に持って行く工夫。
明細は二行の「は」を省いて引き締まった印象に。
1位 フジモン『給与手渡し 春宵(しゅんしょう)の 喫煙所』
春宵の季語が主役としてしっかり立っているという評価。
やっと給料日が来た~とほのぼの談笑している様が感じ取れる句で、タバコのにおい、手渡しのリアルな充実感。
季語が主役、リアリティ、詩的のつの要素を見事満たして優勝作品に。
夏井先生の評価でシード権を獲得できたの2位の皆藤愛子まで。
以上、プレバト春光戦2023の結果まとめでした。
TBS「プレバト俳句」に関する全記事はこちらのリンクから
一覧:「プレバト俳句」