腹黒いの由来は?サヨリの語源はウソ?チコちゃん
23年5月19日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『「腹黒い」というのはなぜ?』の答えやサヨリ語源説のウソなど番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】八嶋智人、若槻千夏
【VTRゲスト】なし
「腹黒い」というのはなぜ?
3問目の出題は、
なんで悪だくみをしてそうな人を腹黒いっていうの?
チコちゃんの答えは、
昔はお腹でものを考えていると思われていたから
解説は国語辞典の編纂者である飯間浩明さん。
ちなみに腹黒いの語源はサヨリにあるという説がネット上に広く出回っているという事もあって、まずはその説の発端となったサヨリについて見てみると、
サヨリは海面付近を泳ぐ魚なので鳥から狙われやすく、そこで体を半透明にして太陽の光を反射させて海面のキラキラに紛れるという生存戦略。
ところが半透明の体だと紫外線の影響を強く受けてしまうので、内臓などを守るために体内を黒くしてその害を防いでいるとか。
ちなみにコチラのノドグロ(アカムツ)はその名の通り喉の中が黒い魚ですが、
腹の中を探ってみるとやっぱりこっちも黒。
ノドグロは真っ暗な深海で暮らす魚ですが、ノドグロのエサは深海でも発光している生き物なので、これらを食べた後にお腹の中で光を発さないように体内を黒くして自らが目立たないようにする工夫なんだとか。
2種類の生き物の「腹黒さ」を一応確認したところで飯間先生によると、
サヨリが腹黒いの語源になっているというのは完全なガセネタときっぱり否定。
ちなみに寿司屋さんで腹黒い人の事をサヨリと表現するのは合っているそうですが、
そもそも腹黒いという言葉が先にあって、次にその言葉をサヨリにくっ付けた洒落としてのちに作られたという順序。
では腹黒いの本当の由来は何なのか?というと、
昔はお腹の中で喜怒哀楽を感じ、お腹の中で物事を考えているとされていたのがその発端。
腹を立てる、腹を据えるといった言葉に並んで腹黒いという言葉は古くから使われていたそうで、
この頃から「人が悪い、意地が悪い」という意味で腹黒いが使われており、
この時代は精神と体が繋がっているという考え方からお腹で物事を考えているとされていたのでは?との事で、
感情を表現する「腹」と不安な色「黒」を組み合わせて腹黒いが生まれたと考えられるとか。
という事で3問目は以上。
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