布団をかけて眠るのはなぜ?答えは人間にとって巣穴の安心感 チコちゃん
23年10月27日「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ眠る時に布団をかける?』の答えや重い布団、宇宙服素材の布団など番組で紹介された最新布団など簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】豊川悦司、本田望結
【VTRゲスト】なし
なぜ眠る時に布団をかける?
3問目の出題は、
なんで眠るとき布団をかけるの?
チコちゃんの答えは、
巣穴に入ると安心するから
解説は日本睡眠改善協議会の白川修一郎理事長。
布団をかけるのは体の周りの温度を保つというのがまず第一の理由。
人は起きて活動している間は体温を36.5度前後に保って生きている恒温動物ですが、
寝ている間は体温を保つことが難しく、睡眠中は体の温度が徐々に低下。
布団なしで眠ってしまうと体温を保つために体が睡眠中にエネルギーを消費してしまうので寝ても疲労感がとれない原因に。
一方で布団をかけていれば体温を簡単に保つことが出来るので体が省エネモードで快適に休むことが出来るという原理。
しかし、布団をかけるのはこれだけが理由ではなく「動物としての安心感」が第二の理由。
動物が眠る時に巣穴に入るのは寒さや雨などをしのぐ以外に外敵から身を守るという大事な役割があり、
安心できる環境で眠るのが睡眠の大事な要素の一つ。
寝ている時は無防備な状態になるので、布団をかけて何かに包まれる事で人間にとっては巣穴のように感じられ、安心感につながるとの事。
日本では布団が誕生する遥か昔からワラ、イグサなどを下に敷いたり体に巻き付けたりして睡眠をとっていた歴史があり、
これが平安時代まで時代が進むと「ふすま」と呼ばれる寝る時用の着物を羽織って寝る睡眠習慣が誕生(※身分が高い人のみ)。
その後、室町時代に入ると外国から綿が伝わったことで着物の形をした綿入りの夜着が誕生(※こちらも身分が高い人のみ)。
江戸時代まではほとんどの庶民にとってワラやムシロが布団の役割で、明治時代に入ってやっと外国製の安い綿が流通するようになって庶民にも布団が浸透。
この時期にやっと畳の上に布団を敷いて寝るという日本のスタイルが確立される事に。
ただし、戦前はワラ、ゴザなどで寝る人が根強く残っていて全国的に現代的な布団が広まったのは戦後になってやっとだったとか。
ちなみに布団の安心感に着目した「重い布団=ウェイトブランケット」も今では売られるようになっていて、
体にある程度の重さを加えることで安心感から眠りやすくなるという研究結果から、
もともとはスウェーデンで不安から寝付けない子供のために医療用に開発されたものを商品化したものも登場。
他にも太陽が当たる側と当たらない側で100度以上の温度差が生まれる過酷な宇宙環境にも耐えられる宇宙服の技術を詰め込み、
夏は体温を下げる働き、冬は布団に溜めた熱を放出して体を温めるという真逆の機能を一つにまとめた布団や、
宇宙服に使われる断熱素材のエアロゲルが使われた布団なども。
※番組で取り上げられていたドライアイスを上に置いても冷気を通さないエアロゲルの布団はコチラの「コスモダウン」
ちなみに子供が寝ている間に布団を蹴っ飛ばして裸同然でいるのは、大人に比べて基礎代謝が高くて体温が高くなりやすいからと白川先生。
お腹さえ温めておけばOKなのでいちいち布団をかけ直してやるのは却ってよくないというアドバイスも。
という事で3問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
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