走る時に腕を振ってしまうのはなぜ?チコちゃん
24年5月17日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『走る時に腕を振ってしまうのはなぜ?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。バランスを取るためより需要な役割とは?
ゲスト出演者
【ゲスト】仲野太賀、伊藤沙莉
【VTRゲスト】なし
走る時に腕を振ってしまうのはなぜ?
1問目の出題は、
走る時に腕を振っちゃうのはなんで?
チコちゃんの答えは、
腕が足を引っ張っているから
解説は日本女子体育大学の深代千之学長。
走るという動きは歩くのとは大きく異なっていて「ジャンプの繰り返し」運動によって前に移動しているというのが基本的な理解。
歩く時は必ず左右どちらかの足が地面についているものですが、走る時は両足が宙に浮くタイミングが生まれるという違い。
という事はジャンプをしている一瞬の間に次の足を出す&引き戻す準備を素早くこなす必要があり、そこで大事な役割をしているのが腕振り。
腕振りで右腕を前後に振った時は自然と右肩も一緒に前後に動く事になりますが、これは腕を動かすと肩も連動して動くという人体の性質に従った動き。
続いて右足を動かすと右腰も一緒に動くことになりますが、これは腰を回転させる事で足を前に出すというこれまた人体の性質に従った動き。
この上半身と下半身の動きをハンガーを使ってシミュレーションしてみると、
腕を振る → 肩が前後に動く → 体幹がねじれる → 肩とは反対方向に腰・足が動く
という運動の連鎖が発生。
つまり腕を振ってやることで肩・腰・足が引っ張られ、これが左右で繰り返される事で走る事が出来るという仕組み。
さらに腕振りは走る時の体全体のバランスを取ったり、前に進む推進力をつけたりという役割も。
スポンサーリンクでは腕振りしないように走るとどうなるのか以下の3つの条件で50m走をやってみて実験。
- 腕を振る
- 腰に手を当てる
- 上半身をロープでぐるぐる巻き固定(両腕が振れない状態)
結果は、
- 腕を振る → 7秒26
- 腰に手を当てる → 9秒15
- 両腕固定 → 10秒04
腰に手を当てる場合は少なくとも肩だけは前後に動かせるので、そこで体幹をねじる力が多少なりとも生み出せるので両腕固定に比べればスピードアップ。
これが両腕固定になると肩がほぼ動かせない状態になるので体幹にねじりが生まれずに腰を素早く動かせずにスピードダウン。
最後に運動会で速く走る為の深代先生のアドバイス。
走る時は手をチョキの形にして”チョキチョキ走り”をするとちょうど良い具合に力が抜けるので、その状態で腕を振るとスピードアップに効果的だとか。
ちなみに歩く時は足を先行させて動くようになっているそうで、歩く時に腕を振るのは「足が動く → 腰が動く → 体幹がねじれる → 腕が動く」という走る時とは逆のルートが働くとか。
という事で1問目は以上。
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