ドラムを一人で叩くのはなぜ?ケンカがきっかけ?チコちゃん
24年9月6日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『ドラムを一人で叩くのはなぜ?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。ドラムセットの進化の歴史とは?
ゲスト出演者
【ゲスト】小林聡美、つるの剛士
【VTRゲスト】にゃんごすたー
ドラムを一人で叩くのはなぜ?
1問目の出題は、
なんでドラムは一人で叩くの?
チコちゃんの答えは、
小太鼓奏者と大太鼓奏者がケンカしたから
解説は日本ジャズ協会21会長の奥田英人さん。
そもそも大小の太鼓やシンバルが一まとめになったドラムセットが誕生したのは1800年代の終わりごろの事で小太鼓奏者だったD.D.チャンドラーが考案。
これ以前は小太鼓、大太鼓、シンバルと一つの楽器に一人の演奏者という他の楽器と同様の扱い。
これがドラムセットとして一まとめになったのはチャンドラーと大太鼓奏者がケンカをしたからだそうで、どういった経緯でケンカになったのかは分かっていないものの、その揉め事があった翌日からケンカ相手の大太鼓奏者が練習を欠席するように。
大太鼓は迫力ある重低音だけではなく、楽器隊のリズムの要を担う重要なポジションという事もあって自分が大太鼓をやるしかないと思い立ったチャンドラーは元々自分の担当だった小太鼓に加えて大太鼓も一緒に叩けるようにと今では当たり前のように使われているフットペダル(当時は木製)を発明。
フットペダルは足で踏んで動かすので地面に置いた大太鼓を足を使って鳴らせるという画期的な道具を導入したおかげで二刀流が実現し、これがドラムセットの起源に。
チャンドラーが考案したこの演奏方法は一人二役なので人件費削減にも繋がるという事で多くの楽団やオーケストラが次々と取り入れ、当時流行っていてマーチングと共にアメリカ中に一気に浸透。
スポンサーリンクそして1900年代に入るとドラムは一気に進化を遂げる事に。
この時代にアメリカではジャズが流行っていましたが、ジャズドラマーのベイビー・ドッズが演奏中に行うある仕草に観客の目が留まることに。
それがフットペダルに乗せていない「左足が規則的にリズムを刻む」というもの。
観客からそれを指摘されたベイビー・ドッズは「左足も演奏に使えるかも!」と考え、ロー・ソック・シンバルを考案。木製のサンダルのようなものに小さなシンバルを取り付けた新たな道具のおかげで空いていた左足でシンバルを鳴らす事が可能に。
その後に金属製のスタンドが開発されて、さらにはスティックを持った手でも叩けるようにと現在のスタイルのハイハットが誕生。
こうして太鼓にハイハット、シンバルと一人でより多くの楽器を操れるように進化を遂げたドラム。
さらにここに一つ一つ違う音が出せるタムタムが加わってメロディー演奏が出来るという大革命も。
その後の1950年代には全米のドラマーコンテストで優勝経験を持つルイ・ベルソンが世界初のツーバスドラムを考案。
大太鼓が一つの時はどれだけ早く叩けてもそれなりのリズムしか刻めませんでしたが、これが両足になると高速演奏が可能になってアップテンポな曲に対応。
ただし、ただでさえ大きな大太鼓を2個も運ぶのは大変という事で、バチを二つ装備してツーバスと同じスピードが出せるツインペダルも後に誕生し、
これによってロックという新たなジャンルの音楽が世界中に広まっていくきっかけに。これで現在のスタイルが完成。
という事で1問目は以上。
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