炊き込みご飯はどうやって生まれた?先生おすすめレシピは?チコちゃん
24年11月29日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『炊き込みご飯はそもそもなぜ炊き込んだ?』の答えを炊き込みご飯の歴史や先生おすすめレシピと共にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】窪田正孝、SHELLY
【VTRゲスト】なし
炊き込みご飯はそもそもなぜ炊き込んだ?
3問目の出題は、
炊き込みご飯はそもそもなぜ炊き込んだの?
チコちゃんの答えは、
お米が足りなかったから
解説は梅花女子大学の東四柳祥子教授。
炊き込みご飯の歴史は意外にもとても古く、約1300年前の奈良時代には既にお米に雑穀の粟(あわ)を混ぜてかさ増ししたあわご飯があったそうで、お米が貴重な時代にお米不足を補うために作られたのがそもそもの発端。
その後はヒエやキビといった雑穀の他に豆類や芋類など一緒に炊き込む具材のバリエーションが徐々に増えて室町時代まで時代が進むとさらに様々な具材が使われるように変化。
室町時代になると炊き込みご飯は郷土料理としての側面も見せ始めて愛媛の松山界隈では野菜と醤油を加えて炊き上げる「しょうゆめし」が作られていたという記録も残っているそう。※放送では人参が使われるしょうゆめしが紹介されていましたが、人参が日本に伝わったのは江戸時代後期と言われているので室町時代にはまだ日本になかった可能性大。
この時代でもやはりかさ増しというのが炊き込みご飯の肝になる考え方だそうで、現在では日本人の主食=お米のイメージが定着していますが、昭和初期までは貧富の差や地域差などでお米の食べ方にも大きな違いがあったという背景も。
特に江戸時代には米不足が深刻な農村部も多く存在していて飢饉対策として少ない米と一緒に卯の花やさつまいもを炊いた炊き込みご飯が作られていたという記録も。
スポンサーリンクこれが明治時代になるとバラエティに富んだレシピが数多く生まれる事になり、現在の五目飯のように具材も豊富になり、大正時代になるとトマトやチキンを使った洋風の炊き込みご飯も登場。
ところが大正3年の第一次世界大戦を機に日本は長期化する物価高騰と慢性的は食料不足に襲われる事となり、米不足を補うためにジャガイモ、卯の花、トウモロコシ、カボチャなどを具材にして再びかさ増しの為の炊き込みご飯が多く作られる時代に。
さらに第二次世界大戦となると食糧難は一層厳しい時代に突入し、お米自体をサツマイモやカボチャで代用せざるを得ない事態に。当時の食生活を知る方の証言ではお米はあくまでつなぎとして使うだけでメインはサツマイモや豆、カボチャだったとか。
このようにかさ増しを目的に作られた炊き込みご飯は時代と共に色んな表情を見せて今日に至るというわけですね。
最後に東四柳先生が選ぶご当地炊き込みご飯を2つ紹介。
具材を一緒に炒めて薄口醬油、酒、しいたけの戻し汁と一緒に炊いたら完成。
江戸時代に質素倹約の為に豆腐を奨励した事でのちに生まれた炊き込みご飯で、どんどろけとは鳥取の方言でカミナリの事。豆腐を油で炒める時の音が雷鳴のようだからというのがその由来だとか。
切ったさざえとしょうがを醤油、みりんなどでサッと煮て、その煮汁にだし昆布を加えてご飯を炊き、最後に具材を混ぜて完成。
という事で3問目は以上。
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