クロワッサンが三日月の形なのはなぜ?チコちゃん
25年1月17日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『クロワッサンはなぜこの形?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】あばれる君、河北麻友子
【VTRゲスト】コージー冨田
クロワッサンはなぜこの形?
2問目の出題は、
なんでクロワッサンってこの形なの?
チコちゃんの答えは、
オスマン帝国に戦争で勝ったから
解説は日仏料理協会の宇田川政喜会長。
クロワッサンは伸ばした生地にバターを挟み込んで何層も重ねて焼き上げるパリッとした食感が特徴のパンで、その形は三日月形とひし形の2種類が典型的な形。
この2つの型のうちで先に生まれたのは三日月形で、その由来にはオーストリアのパン職人たちの物語が関係していたとか。
という事でここで始まるのは、まんがオーストリア昔ばなしでタイトルは「クロワッサンものがたり」。ナレーションはコージー冨田が担当。
時は17世紀のオーストリア・ウィーン、辺りがまだ薄暗い早朝からパンの仕込みに精を出すパン職人たち。
すると壁の方から聞き慣れない音が。
というのもこの時代のオーストリアはオスマン帝国との戦争の真っただ中。
オスマン帝国は当時アフリカからヨーロッパまでを征服していた巨大帝国で1683年に第2次ウィーン包囲という進撃作戦を敢行し、オスマン帝国が大勢の軍隊でウィーンの街を包囲する中、オーストリア軍は堅い守りで2か月余りに渡って均衡状態を保つといった状況に。
このオーストリア軍の必死の抵抗に手を焼いたオスマン帝国軍は地下にトンネルを掘ってウィーンの街を攻める作戦を立てて、人々が寝静まる深夜に地下の切削を進める事に。
スポンサーリンクところが、この深夜の地下トンネル作戦をいち早く察知したのが件のパン職人たち。偶然にもトンネルのルートが地下室にあったパン工房の近くに迫ったことで妙な音を聞いたパン職人たちは、それをオーストリア軍に報告し、間もなくしてオスマン帝国軍の企みが発覚。
こうして早朝から地下で仕事をしていたパン職人たちのおかげでオスマン帝国軍の侵入を食い止める事に成功したオーストリア軍は見事に戦争に勝利し、オーストリア皇帝はこの時のパン職人たちの功績をたたえる意味で特別なパンを作る権利を与える事に。
そしてオスマン帝国への勝利を記念してパン職人たちが作ったのが三日月形のパン。
それは当時のオスマン帝国の旗に描かれていた三日月をモチーフにしたもので、その三日月をパンにして食べる事でオスマン帝国を食べてやったというゲン担ぎ的な意味に。
これがクロワッサンの原型と考えられていて、このパンはオーストリアの母国語であるドイツ語で「三日月」という意味のキッフェルンと命名。
今のクロワッサンとはかなり異なっていて中身はロールパンのような雰囲気。
そして1770年にオーストリア出身のマリー・アントワネットがフランス国王のルイ16世のもとに嫁ぐと、オーストリアから医師・美容師・馬車係など多くのスタッフを同行させてフランスへ行くことになり、その中にはパン職人も含まれていたとか。
アントワネットはウィーンで食べた三日月形のパンであるキッフェルンの味が忘れられず、ベルサイユ宮殿でも作るようにパン職人に命じ、これがきっかけでキッフェルンがフランスに伝えられることに。
時は過ぎて1830年代後半になると、パリに出来たパン屋がキッフェルンを販売し出したことでフランス国民にもこのパンが徐々に浸透。
20世紀初めにはキッフェルンをもとにしたパンがパリの職人によって考案されてクロワッサンに。
具体的に誰が発案者なのかは不明ながら、このパンの名前はフランス語で三日月を意味するクロワッサンと呼ばれて世界中に。
ちなみにフランスでは元々マーガリンで作ったものを三日月形に、バター100%で作ったものをひし形にして区別していたという歴史も。
という事で2問目は以上。
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