歳と才の違いは?漢字の使い分けはあやふやが正解?チコちゃん
25年2月14日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『年齢を書くとき歳と才って書くのはなぜ?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】FANTASTICS八木勇征、島崎和歌子
【VTRゲスト】なし
年齢を書くとき歳と才って書くのはなぜ?
1問目の出題は、
なんで年齢を書くとき歳と才があるの?
チコちゃんの答えは、
簡単な才は小学生までの仮の漢字
解説は国語辞典編纂者の飯間浩明さん。
まずは歳と才の漢字の持つ意味から説明すると、
「歳」の旧字体には中に「歩」という字を含んでいて、もともと天体の歩みや年月の歩みを表していたという事から歳の漢字で1年を表したり年齢を表したり。
一方で「才」は生まれつきの資質・能力・知恵の働きなどを表す漢字で、年齢という意味は本来存在しないもの。
ところが、画数の多い漢字を簡略化しようと同じ読みである「才」の漢字が代わりに用いられるようになったというのが飯間先生の説明で、この使われ方(代用漢字)は遅くとも江戸時代には広まっていたようで、その他の議→木、闘→斗などの代用漢字については今ではあまり一般的ではないのに対し、歳と才が今でも代用漢字として残っている理由としては日本の学校教育が関係しているとの事。
子どもがよく使う言葉(例:学校、先生、一年生など)は基本的に漢字で書くように指導されているのが日本の学校教育ですが、自分の年齢を書く機会が小学校時代から比較的多いのに対して、歳の漢字は小学生には難解。
スポンサーリンクとはいっても「○さい」と平仮名表記のままだと漢字教育の面であまり好ましいものではないという事で歳が書けるようになるまでの仮の漢字として才を用いるという教育方針になっているというのが飯間先生の見解。
1949年に当時の内閣が漢字をどのように書くか字体のスタンダードを示した当用漢字字体表を発表しており、そこでは画数が多かった漢字が次々と簡略化(例:圓→円、臺→台、縣→県、藝→芸など)されていきましたが、歳に関してはほんの僅かに省略されただけで全体の複雑さは変わらず。
そこで1961年には小学3年生で「才」の漢字を教えるという学習指導要領を発表。
今では小学2年生で教える漢字となっている才ですが、漢字の本には「年齢を数える歳の代わりに使う」としっかり明記。
そして、歳については中学生で教える漢字になっているわけですが、歳を習った以降も才の漢字を使い続ける人も多く、様々な媒体においてもその表記は混在しているのが実際の所。
一般的に歳は正式な書類などに記載する場合に使用して、とくに何でもない時は簡単に書ける才で代用してOK(ただしあくまで代用品)という理解でとりあえず合っているという事で1問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから