赤みそと白みその違いは?どちらが先に作られた?チコちゃん
25年4月11日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『赤みそと白みその違いって何?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】榊原郁恵、カンニング竹山
【VTRゲスト】塚原愛アナ
赤みそと白みその違いって何?
3問目の出題は、
赤みそと白みその違いって何?
チコちゃんの答えは、
赤みそは蒸した大豆、白みそはゆでた
解説は東京農業大学の前橋健二教授。
まずは基本的な味噌作りについて説明すると、一般的な味噌は米または大麦を蒸したものに麴菌を生やしたみそ麹と加熱してやわらかくした大豆、食塩を混ぜ合わせて樽や桶などの容器に入れて発酵・熟成させると完成。
この時、大豆を蒸してから潰すと”赤みそ”に、ゆでてから潰すと”白みそ”に。
蒸してもゆでても大して変わらないように思えますが、ポイントはメイラード反応。
メイラード反応とは熱を加えると食べ物が茶色くなる現象の事で、室温程度でも反応は起きますが熱がある事で急激に反応が進んで食材の色が茶色っぽく。
例えばとんかつの場合はパン粉に含まれるアミノ酸と糖が高温の油によってメイラード反応が起こるのでこんがりキツネ色に。
これが大豆だと、含まれるアミノ酸と糖が蒸す時の熱でメイラード反応を起こして赤みその色のもとになる茶色が誕生。
一方でゆでる場合はアミノ酸と糖がお湯に溶け出すのでメイラード反応はほぼ起きずに豆は白っぽい色のまま。だから白みそは色が付きにくく元々の大豆と麹の白さがそのまま。
さらに味噌は熟成の過程でもメイラード反応を起こしていて、温度や湿度を管理した上で食材を寝かせる熟成期間を長くとることでコクや風味がアップしていくわけですが、赤みそは白みそに比べてこの熟成期間が圧倒的に長く、赤みそが半年から1年ほど(長いものだと2~3年)かけて熟成させるのに対して、白みそは1~2週間。
スポンサーリンクちなみに味噌は平安時代に貴族の食べ物として重宝されたそうで、甘いものが貴重だった当時に米麹を使ったほんのり甘い味噌は未醤(みしょう)という名称で貴族に好まれて平安京で味噌作りが行われていたとか。
恐らくこの時代に赤みそ、白みその区別はしていなかったと考えられますが、当時の貴族たちが食べていたのは現在の白みそにあたるもの。
この伝統が引き継がれる形で白みそは京都や奈良を中心に関西地方で親しまれる事に。
これに対して赤みそがいつ誕生したのかはっきり分かっていないものの、戦が盛んだった戦国時代には芋の茎を味噌で煮て乾燥させた保存食が食べられていたようで、保存食として長期保存していたという事はメイラード反応も進んでいたはずで、色が濃い赤みそのようなものだったのではないかと前橋先生。
特に三河(現在の愛知県)出身の徳川家康は味噌へのこだわりが強く、江戸に本拠地を移してからも八丁みそ(赤みそ)を三河名物として好んでいたようで、この事から中部から関東には赤みそのおでん、味噌煮込みうどんなどが広まっているとの事。
3問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから