水を買うようになったのはなぜ?きっかけはウイスキー?チコちゃん
25年3月14日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『水を買うようになったのはなぜ?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】高畑淳子、寺田心
【VTRゲスト】なし
水を買うようになったのはなぜ?
2問目の出題は、
なんで水を買うようになったの?
チコちゃんの答えは、
ウイスキーの水割りが流行ったから
解説は日本ミネラルウォーター協会の渡邊健介専務理事、ウイスキーに関する著書を出している橋口孝司さん。
サントリーの調査によると約7割の人が「ミネラルウォーターを買うのは普通の事」と答えたというデータもあって、今では水を買うのは当たり前の時代に。
海外では水道設備の遅れから17世紀には水を買う文化があったそうで、この文化が日本でも普及したきっかけとされるのが2つ。
【1970年代のウイスキー水割り文化】
ウイスキーが日本に入って来たとされるのは江戸時代末期の事で、そこから約100年後の1970年代までは不人気のお酒で日本ではあまり売れない存在だったとか。
というのも当時の日本には欧米のようなスタイルのパブやバーが少なかったことに加えて、ウイスキーは和食に合わないというイメージが先行した事で料理店でもウイスキーをほとんど出しておらず、ウイスキーは不人気に。
晩酌は日本酒やビールがもっぱらで、これらに比べてアルコール度数が高いウイスキーは日本人から敬遠されて晩酌ニーズもイマイチ。
こういった問題を解決しようとウイスキーメーカーが考え出したのが「水割り」での飲み方。
海外ではそのままストレートで飲むのが一般的だったウイスキーを水で割る事で強いアルコールを緩和して日本人にも飲みやすくする工夫に加えて「和食に水割りが合う」というキャンペーンを打ち出す作戦に。
スポンサーリンク閉店後の寿司屋で大将がウイスキーを晩酌に飲んでいる広告などを使って和食店にもウイスキーを置いてもらえるように大々的にPRを行った結果、水割りやソーダ割のハイボールなどの飲み方は徐々に浸透。
ところが、1970年代の水道水はカルキ臭(塩素臭)が強く、この水道水で水割りにするとニオイに邪魔されてウイスキーが美味しく飲めないという問題も発生。
そこで水割り用に開発した業務用のミネラルウォーターを一緒に販売するという解決策を打ち出し、これによって味が良くなった水割りは和食店でも次第に人気を獲得するようになって大ヒット。
さらに1970年代に急激に盛り上がったスナック文化によってウイスキーの売り上げは数年のうちに10倍以上に。
水割りに引っ張られる形でミネラルウォーターも徐々に世間に広まったというのが水を買うようになった要因の一つに。
【1983年に日本初の家庭用ミネラルウォーター発売】
まだ家庭で水を買う習慣が無かった1983年に「カレーを食べる時に水は付き物」という発想からカレーメーカー(ハウス食品)が水の販売にチャレンジし、カレー売り場のすぐ横にミネラルウォーターを置くことで一緒に手に取ってもらえるようにという工夫も凝らしてミネラルウォーターを家庭で買う文化が徐々に浸透。
また、当初のミネラルウォーターは大型の紙パックやペットボトルでの販売でしたが、1996年に500mlの小型ペットボトルが登場した事でより気軽に買いやすくなってミネラルウォーター消費はさらに増加。
こうして1996年から2023年までの27年でミネラルウォーターの一人あたりの消費は約8倍に。
つまりウイスキーの水割り文化、家庭用ミネラルウォーターの登場、500mlペットボトルの登場といった要因のおかげで水を買うのは普通の事になったというわけですね。
という事で2問目は以上。
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