Qさまのすごい国宝ランキング3位は阿修羅像、2位は正倉院で1位は?
25年10月20日放送の「Qさま」では歴史のプロが選ぶすごい国宝ランキングベスト10+番外編を発表という事で一覧でまとめてご紹介。
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プロが選ぶすごい国宝ランキング
1位 姫路城
1951年に国宝に指定された兵庫が誇る名建築で築城から一度も大きな戦の舞台になっておらず、太平洋戦争の際には黒い網で覆って敵から見つかりにくくするなど大切に守られたおかげで今でもその姿はほぼ建設当時のまま。
大天守の高さは約31.5mで現存天守で一番の高さを誇り、木造建築の最高傑作と評される貴重さで1位にランクイン。
2位 正倉院正倉
1997年に国宝に指定された奈良の東大寺に隣接する宝物庫の正倉院には皇室ゆかりの宝物など約9000点が1000年以上所蔵されていたという記録。
それらの宝物は現在は別の建物に移して管理されていますが、宮内庁の管理になっているので超貴重な品々ばかりにもかかわらず文部科学省が指定する国宝の対象にあたらず、国宝に指定されているのはあくまで建物のみ。
奈良時代に造られたほぼそのままの姿で約1300年間ずっと残っている点が極めて貴重。
3位 興福寺 阿修羅像
奈良時代の734年に作られたもので1951年に国宝に指定。専門家からは3面の顔の全てが違った表情を持っていて、それぞれ悲しみ、祈り、怒りなどの人間の感情が込められているという見方もあって日本仏像の最高傑作の一つという声も。
その高さ153.4cmという大きさの割には重さは約15kgと意外に軽く、これは漆と麻布を何層にも重ねる技法で制作されているためで内部は骨組みだけで空洞。所蔵されている興福寺は何度も火災にあっている一方で、今でも阿修羅像が現存しているのはその軽さのおかげですぐに運び出せたからではないかという指摘も。
スポンサーリンク4位 金印(漢委奴国王印)
約2000年前の弥生時代に作られた美術工芸品で1954年に国宝に指定。西暦57年に中国・後漢の皇帝が奴国(現在の福岡県辺り)の王に贈ったものと考えられており、10円玉とほぼ同じ大きさで金の純度は95%、重さ約108g、蛇がとぐろを巻いているデザインが施された印。現在は福岡市博物館で常設展示されていて、今でも光り輝いている姿が見られるのは大変貴重。
江戸時代の1784年に福岡県志賀島の農民が田んぼで偶然発見したというエピソードも。
5位 松本城
戦国~江戸時代にかけて作られた城で1952年に国宝に指定。現在、お城が国宝になっているケースは松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城の5城で歴史のプロからは黒漆塗りの外観からくる漆黒のお城や天守から見える北アルプスの絶景などが高く評価されてランクイン。
毎年冬から春にかけて行われるプロジェクションマッピングを使ったライトアップは壮観。
6位 源氏物語絵巻
平安時代に女性作家の紫式部が執筆したことで知られる小説の源氏物語ですが、その原本は現存しておらず、約100年後の平安時代後期に作られた絵巻物が源氏物語としては現存最古という貴重な物で平安時代の貴族の生活が垣間見える歴史史料としても研究されていて1952年に国宝に指定。
愛知の徳川美術館では毎年1年に一度は複数ある巻から一部を選んで公開され、10年に一度は一斉公開。普段は桐の収納箱に収められていて保管されていて、当時は長く連続した紙というものが存在していなかったので一定の長さで糊でつないで長い巻物になっているそうですべて広げると18畳分にもなるとか。
スポンサーリンク7位 鳥獣人物戯画
1952年に国宝に指定。平安時代~鎌倉時代の12~13世紀に描かれた作品とされているものの未だに誰が何のために描いたのかは不明という謎多き国宝。ウサギやカエルなどの動物を擬人化して描いた鳥獣人物戯画は日本の漫画・アニメ文化のルーツという指摘も。京都の高山寺で忠実に再現された複製品が展示。
8位 洛中洛外図屏風
1995年に国宝に指定された洛中洛外図屏風は安土桃山時代の画家・狩野永徳の作品で京都に暮らす人々の様子が細かく描かれており、歴史のプロからは当時の生活模様が分かる貴重な歴史史料という意見。
この屏風は当時の将軍だった足利義輝が製作を依頼したのではないか?と考えられており、1467年に起きた応仁の乱の後に焼け野原になった京都の復興をアピールする目的で将軍が描かせたとされていたり。
ちなみに作品中には庶民が綱引きをしている様子が描かれていて、飛鳥から奈良時代にかけて綱引きは貴族の遊びだったのが室町時代になってから庶民の遊びとして親しまれるようになったとか。
9位 風神雷神図屛風
教科書にも載っている風神雷神の屏風は1952年に国宝に指定。もともとは京都の建仁寺に所蔵されていたものを現在はより繊細に管理できる京都国立博物館で保管されており数年に一度公開されるように。ちなみに建仁寺には高精細複製品が常設展示されていたり。
10位 東大寺の大仏様
毎年多くの観光客が訪れる奈良東大寺の大仏様は1958年に国宝に指定。大仏とその関連施設の建設にあたっては当時の日本の人口のおよそ半数にあたるのべ260万人が参加したという国を挙げた大事業。大仏自体の主な素材は銅で約500トンが使われたとか。
番外編 琵琶湖疏水施設
2025年に国宝に指定されたばかりという事で紹介。琵琶湖から京都へ水を運ぶために明治時代に作られた施設で今も現役で使用。
以上「Qさま」から歴史のプロが選ぶすごい国宝ランキングでした。