主治医が見つかる診療所で紹介!正しい深呼吸の必要性 その抜群の効果と10秒で肺年齢が若返るやり方は?
19年4月25日放送の「主治医が見つかる診療所」では日本人のほぼ全員が間違っているという深呼吸の正しいやり方を大特集。正しい呼吸法を実践する事で免疫力&代謝アップの効果が望め、さらに中性脂肪、肩こり、冷え性を改善するという一見すると「ホントにそんな効果があるの?」と疑いたくなるような謳い文句。しかし、たった10秒で肺年齢を若返らせるというそのやり方には興味がありますよね。
というわけで19年4月25日放送の「主治医が見つかる診療所【専門医が緊急警告!肺が若返る呼吸の新常識SP】」(テレビ東京系)からまとめてご紹介します。
少し動いただけで動悸、息切れが出るようになったという方も必見の内容です。
スポンサーリンク肺活量=肺年齢ではない?
「最近の現代人はですね、生きていく上で欠かせない酸素を効率よく取り込むことが出来ていない人が多いというのが僕の実感です。」
そう指摘するのは、
国際医療福祉大学医学部教授で東京港区にある山王病院で副院長兼呼吸器センター長を務める奥仲哲弥医師。呼吸器外科が専門のスペシャリストですね。
専門医として本も書かれており、
その本のタイトルは「医者が教える 肺年齢が若返る呼吸術: 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、咳喘息、肺気腫、誤嚥性肺炎に負けない!」
呼吸の力を測ると言えば真っ先に思いつくのが「肺活量」ですが、実は肺活量が基準値を満たしていても肺の若さを示す「肺年齢」は実年齢よりも上回っているケースが非常に多いというのが現実。
これこそが肺の専門医が指摘するポイント。
奥仲医師「現代人は正しく息を吐けていない人がとっても増えているんですよ。」「肺年齢が実年齢をオーバーしてしまう皆さんには共通点があるんです。それが息を正しく吐けていないんです。」
奥仲医師によると呼吸機能の健康状態を診る上で肺活量よりも重要な指標があるそうで、それが、
1秒量(1秒率)
1秒量とは大きく息を吸いこんで一気に吐き出す時に1秒間でどれだけの量の息を吐き出せるかを示す値の事。
つまり1秒量が不足していると勢いのない呼吸をしているというわけですね。
これがどんなリスクになるの?というポイントについては、
スポンジを例にすると分かりやすいとの事。
スポンジを手で潰した時=息を吐いて肺が縮んだ状態、
スポンジを元に戻した時=息を吸って肺が膨らんだ状態
と仮定します。
スポンジをギュッとしっかり潰すと勢いよくスポンジが元に戻りますよね?これが呼吸の原理。
奥仲医師「呼吸も全て吐けば一生懸命吸わなくても自然に吸えるものなんですよ。」
正しく吐けていないというのは中途半端にスポンジを潰して弱い力でスポンジが戻っている状態の事。
奥仲医師「肺の中の一部の空気しか交換出来ないわけですね。したがってすぐ簡単に疲れる。息が切れてしまうという現象になってしまうと思います。」
疲れやすくなるというリスクの他にも肩こりや冷え性も引き起こすとの事。
さらに秋津医院院長で循環器内科が専門の秋津壽男医師は、アメリカの心臓の学会で1秒量が少ない人は心臓が原因の突然死(心筋梗塞など)リスクが1秒量が多い人に比べて約3倍も高くなるというデータを紹介。※2012年に米国心臓協会・学術集会で発表されたデータ
また、ナグモクリニック総院長で乳腺外科・形成外科が専門の南雲吉則医師は、実年齢よりも肺年齢が高ければ高いほど腹囲と中性脂肪の値が高い傾向にあるという指摘。※東京工科大学 医療保健学部 臨床検査学科 市川由理助教の発表による
肺年齢が高いとメタボリックシンドロームの傾向があり、心臓やがんに関連する生活習慣病の可能性が非常に高いそう。
そしがや大蔵クリニック院長で内科・リウマチ科が専門の中山久徳医師は、肺年齢が高くて呼吸器に障害が出ると同じ年齢でも骨がもろくなってしまうそうで、骨折リスクが上がり、場合よっては健康寿命が縮まってしまうという指摘。
札幌禎心会病院 脳疾患研究所所長で脳神経外科が専門の上山博康医師は術前に肺の柔らかさを調べて麻酔の指標にする関係で、肺の状態が悪いと麻酔リスクが上がるために術後の呼吸器の管理が厄介になるという意見。
これを防ぐために奥仲医師がおすすめするのが、
しっかり吐く
という事。
しっかり吐くと深い呼吸に自然となるので酸素も多く取り込めるようになり、免疫力アップして病気になりにくい体になり、血流アップして冷え性や肩こりが改善されるという効果があるそう。
さらには代謝アップによって痩せやすい体になると良いトコずくめ。
では一体どのような方法で肺年齢を若返らせる事が出来るのでしょうか?
スポンサーリンクおすすめ出来ない深呼吸
その方法とは、
深呼吸
普通に深呼吸をしてみると皆さんはどうのように行いますか?
吸って~吐いて~という順番じゃないですか?
このような深呼吸について、
奥仲医師「呼吸器の専門家としてはおすすめは出来ません。」
番組では比較として外国人を対象に取材。アメリカ、フランス、イギリスなどから日本に観光に来ている方に深呼吸をやってもらうと、外国の方はその多くが、
吐く→吸う
という順番で深呼吸。
ちなみに、
「深呼吸」を英語で表現する場合は“deep breath”。
「深呼吸をする」と動詞で表現する場合は“take a deep breath”とtakeを使うのが一般的。
『do』を使いたい場合は“do deep breathing”とすればOKですね。
『breathe』という動詞を使って表現する際には“breathe deeply”で伝わります。
例えば参考となるYouTube動画はこんな感じですね。
ちょっとした英語の勉強はこれで以上。本題に戻すと、
奥仲医師「基本的に無理やり吸った空気は全部吐く事が出来ませんから肺に残ってしまう部分があるわけですね。酸素交換が出来ない効率の悪い呼吸になってしまいます。深呼吸は空気を吐き切れば意識をしなくても自ずから空気は入ってきます。これが本当の深呼吸。」
呼吸
という漢字を見ると「吐いてから吸う」という順番になっていますがこれがポイント。
日本人は文化的にラジオ体操などで「吸って吐いて」というワードが幼い頃から刷り込まれている影響があるのでは?と奥仲医師の指摘。
奥仲医師「全員が全員吸って吐くのは日本人だけだという風に聞いた事があります。」
息を吐く事が重要と言うのは分かりましたが、ここからはいよいよ肺年齢を若返らせる具体的な方法について。
ポイントは呼吸筋
そのポイントになるのが
呼吸筋
奥仲医師「実は呼吸というのは肺が縮んだり膨らんだりする事で行われているんですけれども、肺そのものは自分の力では動く事が出来ないんですよ。じゃあどうやって動いているのか?という事になるんですけれども、肺の周りには20種類以上の呼吸筋と呼ばれる筋肉があって、その呼吸筋のサポート、筋肉のおかげで呼吸が出来ているんです。」
肺そのものには筋肉が無いのでその代わりに肩からお腹にかけての20種類以上の呼吸筋が互いに動く事で肺を動かしているんですね。
その呼吸筋群の中でも奥仲医師が最も重要と語るのが、
- 横隔膜
- 肋間筋
横隔膜は呼吸筋の主役とも言える筋肉。膜と付いていますが筋肉の一種で肺の一番下(みぞおち付近)に位置しているドーム(膜)状の呼吸筋。この横隔膜が上下する事で胸の圧力が変化して肺が伸縮する事で呼吸が出来ています。
コチラが横隔膜の動きの参考になるYouTube動画。
加齢や運動不足などで何もしていないと横隔膜は徐々に柔軟性を失って硬くなってしまうんですね。
そこで横隔膜を柔軟になるようにほぐすのが肺の若返りの重要なポイント。
スポンサーリンク横隔膜をほぐす
奥仲医師が横隔膜をほぐして柔らかくする方法としておすすめするのが、
「よこ笛呼吸」
そのやり方は、
- 口を横に広げて薄く開く
- 10~15秒かけて息をゆっくり吐き出す
- 吐き切るとさらに息を吐きながら体を前に倒す
- 口を閉じて鼻から5秒かけて吸う
フルートなどのよこ笛を吹く時をイメージした口の形からよこ笛呼吸ですね。吐き切った後に横隔膜の部分に手を置いてやや押さえるようにして、お辞儀をする姿勢で体を前に倒してさらに息を吐きます。口を閉じて体を元に戻して鼻から5秒かけて吸います。
これで1サイクル。
普段の呼吸では息を吐き切る動作をあまりしないので息を吐き切る動作を行う事で横隔膜をより上下に動かす事が出来るように。どこでも行えるのがよこ笛呼吸ですので信号待ちやエレベーターの待ち時間などの空き時間に簡単に行えますね。
肋間筋をほぐす
続いては2つ目の重要な筋肉、
肋間筋
肋間筋とは肋骨と肋骨の間にある筋肉。肋間筋損傷などでここを痛めたりすると呼吸をする度に痛みが出たりしますよね。
この肋間筋の一部は肋骨の間を縮める働きがあり、主に息を吐く時に動きます。
これも年齢と共に硬くなって、肋骨の間が狭くなるのが問題。その為にその自由度を広げるストレッチが有効との事。
おすすめのストレッチは、
「脇腹ストレッチ」
そのやり方は、
- 背筋をピンと伸ばして座る
- 片手は後頭部、もう一方の手は腰の横に添える
- 息を吐きながら体をゆっくりと横に倒す※手を上げた方の脇を伸ばすイメージ
- 倒し終わると少し息を止めて、息を吸いながら体を戻す
- 反対側も同様に
※高齢の方や持病のある方は医師と相談の上で行うように。
肋骨と肋骨の間が広がっているのを意識するのがポイントです。
さらにこの脇腹ストレッチと共に脇の下(肩甲骨の下あたり)を指先でグリグリと押してほぐすのも効果的。肩甲骨の下のすき間に指が入るようなイメージ。痛みがあると肋間筋が硬く張っている証拠だそう。
ひめのともみクリニック院長で心療内科が専門の姫野友美医師は、深呼吸や腹式呼吸などの呼吸のトレーニングを行っていると意識しすぎて自分の呼吸の状態が分からなくなってしまうという意見。それをしっかり自覚するためには横になってお腹の上に本を一冊置いて本が沈んんだり持ち上がったりしていく様を意識すると良いというアドバイス。
南雲医師は呼吸と自律神経には密接な関係があり、息を吐くと交感神経が優位に働き痛みや緊張に強くなるという効果も紹介。例えばジェットコースターの降り際には息を吐く事で恐怖心が軽減されるそう。
スポンサーリンク鼻歌が効果的?
さらに奥仲医師が肺年齢若返りの為のおすすめ呼吸法として紹介したのは、
「鼻歌呼吸法」
口から吐くのは簡単な事でも鼻から吐き出すのはとても難しいと奥仲医師。鼻歌が上手く出来ると横隔膜をきちんと使って呼吸出来ている証拠だそう。
小さな鼻の穴から勢いよく息を出すと肺に圧力がかかって空気の通り道である気道が広がって自然と呼吸も楽になるという効果も。
ただ単純に鼻歌を歌うだけでは不十分で、鼻歌でも吐き切るというのがポイント。
奥仲医師が紹介したのは童謡「海」の冒頭のワンフレーズを鼻歌で歌う事。
海は広いな 大きいな
というフレーズを前半の歌詞5秒、後半の歌詞5秒の合わせて10秒間に渡って鼻歌で歌い切るというトレーニングで、これがしっかり出来るだけで肺年齢30代、40代はキープ出来るそう。
コチラが参考のYouTube動画。動画は7秒ほどかけて歌っているので少し速め。もう少しゆったりと鼻歌してみましょう。
一息でなるべく長く歌うのがポイントですね。トレーニングを続けて一息で歌える範囲をどんどん広げていくと肺年齢はどんどん若返るそうなので是非チャレンジしてみてください。
というわけで以上、テレビ東京系「主治医が見つかる診療所【専門医が緊急警告!肺が若返る呼吸の新常識SP】」で紹介された正しい深呼吸のやり方&10秒で肺年齢が若返る鼻歌呼吸法のやり方でした。是非ご参考に。