林修の今でしょ講座 ウォーキングの効果的な歩き方や時間は?時間帯は何時がベスト?
21年4月6日放送のテレ朝系「林修の今でしょ!講座2時間SP」ではウォーキング特集。ウォーキングが趣味の出演者と共に正しい歩き方は?効果が出る時間帯はある?つま先で蹴る歩き方は古い常識?腰痛や肩こりにならない歩き方は?といった疑問を解決。間違った歩き方をしている人はもったいないですよ?
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目次
出演者
- 【MC】林修
- 【副担任】斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー)
- 【日直】伊集院光
- 【学友】井ノ原快彦 伊沢拓司 鈴木紗理奈
- 【講師】桜井智野風(スポーツ科学) 伊藤明子(医師・食事指導) 工藤孝文(医師)
- 【ウォーキング芸能人】ダレノガレ明美 菊地亜美 井上咲楽 コカドケンタロウ 的場浩司 花田虎上 馬場典子
モデル歩きはNG?
脚の使い方で注意するのは、
- 脚の出し方
- 歩幅
- 足裏の付き方
の3点。
脚の出し方でよくある間違いが女性に多いという「モデル歩き」。
脚を内側に入れて腰やお尻を振って歩くのは実はNG。
モデル歩きだと腰痛に原因になると専門家の指摘。
ウォーキングで筋肉を程よく鍛えつつ歩くためには、
「脚を真っ直ぐ前に出す」のがポイント。
すると自然と腰(骨盤)が左右にブレずに安定するので腰痛にはならないんですね。
「競歩でも腰(お尻)を振ってない?」と疑問に思うかもしれませんが、実はあれは骨盤を左右では無く上下に動かすという技術が使われているそうで、決して左右に振っているのはないそう。
正しい歩き方とモデル歩きで足の付く位置について比較してみると、
直線の両側に平行に足がついている正しい歩き方 vs 足を内側に入れて直線上を歩くモデル歩き
右足の前に一本の直線、左足の前に一本の直線をイメージして2本の直線の上を歩いて行くイメージが正しい歩き方。
決して一本の直線に両足を乗せるようにして歩いてはいけません。
さらにこのモデル歩きは美脚の天敵。
実はモデル歩きばかりしていると脚が太くなるという衝撃の事実。
というのもモデル歩きではウォーキングでは大事になる股関節の動きが小さくなるというマイナスポイント。
股関節にはリンパ節が通っているので正しい歩き方をするとリンパの流れが良くなって脚のむくみがとれるという嬉しい効果も。
逆を言えば、モデル歩きがクセになるとリンパの流れが滞って足がむくむ原因になるんですね。
ウォーキングをしてよく足を動かしているのになぜかむくむとお悩みの方は歩き方を見直してみましょう。
歩幅は2歩分
続いて正しい歩幅について。
綺麗な筋肉が付く正しいウォーキングに必要な歩幅というのが、
この2歩分を一気に進むストライドを意識して歩くのが正しいウォーキング。
地面にブロックなどの模様が付いている場合はそれを目印にしたりして、予め2歩分を見当付けして歩くのも良い心がけですね。
ただし、歩幅が広ければ広いほど良いという考え方はNGなので要注意。
2歩分を越えてストライドをどんどん広げてしまうと重心が安定せずに姿勢が崩れる原因になるのでほどほどに。
つま先で蹴るのはNG
足裏の付き方について、圧力センサーを使って良い例と悪い例を比較分析してみると、
上図の悪い例では歩幅が広く、赤い部分に力がかかっているのが分かりますね?
これはかかと・つま先の2点だけで歩くウォーキングになっているのがNG。
土踏まず辺りを上手く使えていないので、かかとが地面に付いた次の瞬間にはすぐにつま先に力が移るという無理のある歩き方に。
この歩き方は関節へ無駄な衝撃がかかってしまうので体を痛める原因に。
歩幅が広すぎる弊害はこんな所にも出て来るんですね。
スポンサーリンクまた「つま先で地面を蹴る」ようにして前に進む歩き方もNG。
実はこの歩き方は以前は正しい歩き方として指導されていた歩き方でしたが、今の新常識ではアウト。
つま先で蹴って歩くと一番使うべき股関節(太もも)では無く、ふくらはぎをより多く使ってしまうのがマイナスポイント。
「ふくらはぎを鍛えるのは悪くないのでは?」と疑問に思うかもしれませんが、
桜井先生によると、ふくらはぎの筋肉は足首を固定するのが主な役割で、実はあまり鍛えなくてもOKな部位。
その証拠に短距離走や長距離走など“走るアスリート”全般ですらふくらはぎが異常に発達している選手というのは見当たりませんよね。つまりふくらはぎは無理をして鍛える必要はないと桜井先生。
さらにふくらはぎが太くなるとは脚が太く見えてしまうというデメリットも。
というわけで、正しい足裏の付き方というのは、
- かかとから優しく接地
- つま先に向けて地面をソフトに捕まえてスムーズに離れる
という全体的にソフトに、スムーズにを意識する事。
参考動画
コチラはウォーキングよりも速度の速い早歩き(速歩)や競歩に近い歩き方の指導ビデオなので「足の付き方、地面のソフトな捉え方、優しいテイクオフ(足を地面から離す瞬間)」にのみ注目して見てみてください。
桜井先生によると特に意識すべき点は「つま先で地面を蹴らない事」であくまでソフトに足を離していくという点。
これだけ意識するだけでも自然と正しい接地になるそう。
まとめると、正しい脚の使い方は、
- 両足を真っ直ぐ前に出す
- 歩幅2歩分
- かかとから接地してつま先で決して蹴らない
の3つのポイント。
腕の振り方と肩こり
上半身の使い方で注意するのは、
- 腕の振り方
- 姿勢
の2点。
腕の振り方で正しいのは「体の後ろに振る」という意識。
実は多くの人が腕をしっかり振ろうと意識する時にやりがちなのが「体の前に振る」という間違い。
腕を後ろに振らないと肩こりの原因にもなるそうで、後ろに振る事で肩甲骨が動いて首や肩の血流がアップするとの事。
その他に間違ったものとしては肩に力が入ったり、肩が上がった状態で腕を振るという振り方。
上から見た時に肩が前後に大きく動くのは肩に余計な負担がかかるだけなのでストップ。
正しい腕の振り方は手の重みを上手く利用して後ろを意識して振るのが大事。
スポンサーリンク壁を使って姿勢改善
上半身の使い方では「姿勢」もポイントになって来ますが、
猫背(巻き肩)や反り腰(ぽっこりお腹)の人は要注意。
猫背で歩く人は首コリ、肩こりの原因になり、反り腰でお腹を張り出すような歩き方の人は腰痛の原因になると工藤先生。
「こり」というのは悪い姿勢のままで筋肉が固まってしまい、元に戻らなくなる状態の事。
猫背だと後頭部の筋肉は短く収縮し、一方で背中周りの筋肉はダランと伸びきってしまうのでマイナスポイント。
逆に反り腰気味だと腰の筋肉が縮んだまま固まって腰痛になりやすい姿勢。
特に張り切ってウォーキングしている人は知らず知らずのうちに反り腰気味になっている事が多いので上半身の立ち方には注意しましょう。
この正しい上半身の姿勢を意識する為に家で簡単に実践できるのが壁を使う方法。
- 壁を背にして立ち、肩甲骨・お尻・かかとを壁につける(アゴは少し引く)
- 肩甲骨を真ん中に寄せる(胸を開く)ようにして壁につける
- 壁と腰の間に自分の手が入る
- 視線は10mほど先
これが歩く時の正しい姿勢。
もしこの姿勢で「苦しい、不自然」と感じるという人は普段から姿勢が乱れている可能性が高いので是非この壁を使った姿勢矯正を日々取り入れてみましょう。
「姿勢はクセなのでなおしていくには時間がかかります。」と桜井先生。
また、動きながらの方が姿勢はなおしやすいそうなので、実際に歩きながら正しい姿勢を意識するのが重要のようですね。
パートナーやウォーキング仲間がいる場合は歩く時の姿勢を横からチェックしてもらうのも良さそうです。
まとめると、正しい上半身の使い方は、
- 腕を後ろに振って上半身は真っ直ぐ
- 正しい姿勢で肩こりや腰痛の改善も期待できる
の2つのポイント。
朝・夜のウォーキング
続いては歩く時の時間帯やコース選びというトピック。
皆さんは歩く際に、
朝に歩いていませんか?それとも夜に歩いていませんか?
実はこれらは全てウォーキングに適していない時間帯で、
ウォーキングに適した最も効率的な時間帯は夕方。
1日のうちで人間の体温が最も高くなるのが16時頃といわれていて、
この時間帯にピークを迎えるので、そこを狙ってウォーキングをするのがおすすめ。
体温が高いという事は血液の流れもスムーズで筋肉も動きやすいですよね。
筋肉が活発に働けばカロリー消費量も自ずと増えるので良いこと尽くめ。
ただし、14時ごろは気温が高くなって熱中症のリスクもあるので陽が落ちる頃の時間帯を選ぶのが正解。
スポンサーリンク逆に朝は体温が低く筋肉が動きづらいので運動には適していない時間帯。
どうしても朝しか時間がないという場合は朝食にバナナなどのエネルギー源になる糖質を摂り、1時間ほど時間を空けて歩くのが良いと桜井先生。
また、夜に歩くという人は睡眠の質を下げるのでやはりこれもオススメできない時間帯。
人間は日中に交感神経を働かせて活発に動き、夜になると副交感神経が働いてリラックスモードに入るのが自然ですが、夜に運動をしてしまうと交感神経が優位になって体が興奮状態で睡眠を迎える事に。
よく眠るためには「軽い運動」を勧められる事も多いですが、ウォーキングよりもさらに軽い運動、例えばストレッチなどが限度なのでやっぱり夜には歩かない方が良さそうです。
睡眠の質が落ちると筋肉の回復が遅れたり、生活のリズムが崩れがちになるリスクもあるのでデメリット多数。
日焼けしたくないから、仕事終わりの時間しかないからと夜を選ぶ人は要注意です。
上り下りのコース選び
続いてはウォーキングの際のコース選びについてですが、
平坦ばかりの楽なコースを選ぶのはもったいないと桜井先生。
コチラの画像は平坦が多いコースと階段上りで筋肉がどれだけ働くのか比較したものですが、
階段上りの方が下半身がより広く赤くなっているのが分かりますね。
逆に平坦コースだとごく一部の筋肉しか使っていないんですね。
一説によると階段上り20分は平坦ウォーキング1時間に匹敵するそうで、その差は3倍。
これを踏まえて、歩くコースには坂道や階段などを取り入れるのがおすすめ。
また「下る」動きも非常に重要で、下りでは太ももの筋肉が引き伸ばされるようにして働き、これを縮めようと頑張る事で最も筋肉に刺激が加わるんですね。
その他に単調なウォーキングに刺激を与えるアイディアとして、
- 周囲に十分注意を払いながら途中でサイドステップや後ろ歩きを入れる
- 少しジョギングも組み合わせてみる(ダッシュは負担が大きすぎるので避ける)
- 新しいコースを探索しながら歩く
- 坂道を見つけたら積極的にチャレンジする
などなど。
歩けば歩くほど良い?
コチラがゲストとして出演したウォーキング芸能人たちのウォーキング距離・消費カロリー・平均心拍数のデータ一覧。
皆さんは「歩数」を稼いで「距離」を歩けば歩くほどウォーキングは良いという考えではありませんか?
実はこれは間違い。
本当に正しいウォーキングというのは「心拍数」を重視するウォーキング。
心拍数がある一定のレベルに達していないと十分な有酸素運動とは言えず、心拍数が低いままダラダラ歩くだけでは不十分。
目安としては少し息が上がって会話がややしづらい程度の負荷が理想的。
ちなみにウォーキングや運動は最低でも20分は続けないと意味が無いというには古い時代遅れの理論。
現在の常識は、間に休憩を挟んだとしても合計の運動時間がある程度とれていればOK。
むしろ途中に休憩を入れる方がオススメだそうで、短い休憩込みで30分ほどウォーキングをするのが一つの目安。
歩く頻度は週3日以上が基準。
まとめると、
- ベストな時間帯は夕方
- 坂道や階段が多いコースがオススメ
- 息がやや上がるペースで心拍数を意識
- 週3日以上
という4つのポイント。
スポンサーリンクウォーキング前後は何をする?
続いてはウォーキング前後の行動について。
ウォーキング前にストレッチをして体を温めるという人は多いかと思いますが、その際に、
「寝転がったり、座って行うストレッチ」はNG。
ストレッチには大きく分けて2つのストレッチがあり、それが、
- 動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ) – 運動前に立って行うストレッチ
- 静的ストレッチ(スタティックストレッチ) – 運動後に座ったり、横になって行うストレッチ
動的ストレッチは関節のスムーズな動きを促し、
筋肉の温度と柔軟性を高める事で筋肉のポテンシャルを最大限に引き出すもので、
一方の静的ストレッチは運動した後に疲労した筋肉をほぐしてあげるもの。
立ったまま行ったとしても腱や関節をグーッと伸ばすのは静的ストレッチに入るので、アキレス腱伸ばしや前屈などもあまり効果的ではありません。静的ストレッチを運動前に行うと筋肉の働きが弱くなるとする研究データもあるので厳禁。
動的ストレッチはラジオ体操のように体を大きく動かすのがポイントで例えばこんな参考動画。
番組では30秒で出来る動的ストレッチ「お相撲四股ストレッチ」を紹介していましたが、
- 肩幅より広く脚を開く
- 肩よりも肘を上げて肩甲骨を寄せる
- 膝を曲げて体を上下に動かす
- 5回繰り返す
ウォーキング前後のお風呂
ウォーキング前にお風呂に入って体を温めているという人は絶対ダメと桜井先生。
汗をかいた状態で外に出ると交感神経が過敏な状態でさらに発汗しやすく、簡単に脱水症状になってしまうとの事。
ペットボトルだと1本~2本ほどの水分を失った状態になってしまうので、水分補給をしっかり行っていたとしてもリスクがあるので危険。
飲んだ水が体に吸収される時間差なども考慮するとお風呂の後のウォーキングは絶対避けるべき。
ではウォーキング後に入るお風呂はどうか?というと、
お風呂の温度を40℃前後にするのがポイント。
決してこれ以上の熱いお風呂には入らないように。
ウォーキング後、運動後は体をリラックスさせるべきで、熱いお湯に入ると血管が収縮してしまうので循環が悪くなって筋肉の修復の妨げにも。
シャワーだけで済ませる場合は37~38℃とぬるめに設定して5分~10分と短時間で浴びるのがベストだそう。
ウォーキング前後の食事
ウォーキング前後にピッタリの理想的な食事を摂ると脂肪燃焼に効果的だそうで、
ウォーキング前に必ず摂るべき栄養素はエネルギーとなる糖質。
体に蓄積した脂肪は糖質が無いと上手く燃焼してくれない性質があるので、むやみに糖質をカットすると脂肪燃焼効果が下がってダイエット効果は低減されることに。
イメージとしては脂肪が焚き火の炎で糖質は薪。薪をくべてやらないと炎は大きく燃えないので糖質は適度に摂る事が大事。
- たまご納豆ご飯
- 豆腐入りお味噌汁
- たまごサンドイッチ
- りんご、バナナなどのフルーツ
などなど。食事から1時間以上空けてからのウォーキングが良さそうですね。
他にウォーキング後にお酒を飲んでリフレッシュしているという人は要注意。
実はウォーキング後にアルコールを摂取すると筋肉を作るたんぱく質が減少して筋力低下を招きかねないとの事。
筋肉そのものの材料はたんぱく質と言われていますが、アルコール摂取でたんぱく質を作る作用が抑えられてしまうので運動後のお酒は基本的にNG。
体作りにはマイナスになるので運動後は避けましょう。
以上「林修の今でしょ!講座2時間SP」からウォーキングの疑問を解決する正しいウォーキング完全ガイドでした。