曇りや雨だとうつ気味になるのはなぜ?天気と体調の関係は遺伝?チコちゃんに叱られる
21年7月2日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で出題されたのは『空がドンヨリだと憂鬱になるのはなぜ?』という問題。雨や曇りで天気が悪いと何となく気分が落ち込んでしまう事は多いように感じますが、その理由は実は太古の昔の遺伝に関係があるとか?そして産業革命が決定的な理由だそうですがそれは一体なぜでしょう?
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】野々村真、堀田茜
【VTRゲスト】なし
空がドンヨリだと憂鬱になるのはなぜ?
冒頭はいつものようにゲスト紹介からですが、
今日は初登場の堀田茜さんとオリジナルメンバーの野々村真さん。
野々村真さんは前回出演時はリモートで画面越しでしたが久しぶりにスタジオ登場。
オープニングはこの辺で1問目の指名は、
この中で一番、憂鬱な表情もステキな大人ってだーれ?
2人とも憂鬱そうな表情を作っていますがここは堀田茜さんが回答者に。
天気が良い日は爽快な気分になる一方で曇りや雨の日はどんよりした気分になるという話題を出すチコちゃんですが、チコちゃんの疑問は、
なんで空がドンヨリだと憂鬱になるの?
人間も自然の一部だからというちょっと深い答えをを出す堀田茜さんですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
というわけでチコちゃんの答えは、
現代人が働き者だから
解説は明治大学の石川幹人教授。
天気が悪い日に憂鬱な気分になってしまう理由のルーツは今から約30万年前まで遡らなければならないそうで、
ちょうどその頃というのはアフリカで誕生したといわれる人類の祖先ホモ・サピエンスが狩りで獲物を捕まえたり、木の実を採集したりして食料を命懸けで調達してたくましく生きていた時代。
その後は何度も氷河期を乗り越えて少しずつ人口を増やし勢力拡大。
ところが氷河期のピークを迎えた約7万年前に食料が激減してしまったために一部の人々はアジアやヨーロッパなど世界中へと散らばってこれまでとは違う環境で引き続きサバイバル生活をする事に。
ここで重要となって来るのが「どんな遺伝情報を持っている人」が生き残れるか?という事。
スポンサーリンクこの頃の人間が持つ遺伝情報について、天気に関係する特徴を考慮しつつ3つのタイプに大別してみると、
- Aタイプ – 晴れていると活発に行動し、曇り・雨だと活動せず休息モードになる
- Bタイプ – 天気に関係なくいつでも活動的
- Cタイプ – 晴れの日には休息モードになり、曇り・雨だと活動的
この3タイプが存在したとすると、
晴れの日にはAタイプとBタイプが外に狩りに出かける事になりますが、晴れの日は自然と獲物が見つかりやすいので沢山の食料を確保できるチャンスがアップ。つまり子孫繁栄には有利。
この時Cタイプはせっかくのチャンスなのに休息モードになっているのでみすみす獲物ゲットの絶好機を逃して子孫繁栄には不利に。下手をすると飢え死にするリスクも大幅アップ。
そして雨の日になるとBタイプは常に行動的な遺伝情報が災いして、悪天候で無茶な狩りを強いられる事になって体調を崩して病死したり、事故死するリスクがアップ。Cタイプもこれと同様。
一方、Aタイプは冒険はせずに天気が悪い日はじっとしているのでこれらのリスクは回避できますよね。
つまり食べ物をより多く確保しつつ、リスクを最小限に抑えて生存競争を勝ち抜くためにはAタイプが最も生き残りやすい遺伝情報と言えるのは明らか。
こんな事が何万年も繰り返されて行けばどんどんAタイプの人たちだけが生き残るようになり、その結果現代人はAタイプの遺伝情報を受け継ぐ人が多い事に。
そしてこの天気と気分には自律神経が大きく関係しているはずと石川先生。
ここで自律神経のスペシャリストとして順天堂大学の小林弘幸教授に一時バトンタッチ。
自律神経とは生命維持に必要な内臓の働きをコントロールしている神経系で、自律神経には活動的な交感神経とリラックスを司る副交感神経が存在しているというのは多くの人が知っている通り。
これを天気に当てはめると、
晴れの日は暖かくて外も明るいので交感神経が活発になって「今は動く時!」と心拍数も上がり活動量も増える傾向に。
反対に雨や曇りの日には気圧の低下によって呼吸が浅くなり酸素濃度が減少しリラックスモードに。
このように現代人の多くは自律神経の働きによって晴れた時は活動的で天気が悪い日はリラックスするのが遺伝的に刷り込まれているわけですね。
となると一つ引っかかるのが「リラックスと憂鬱はイコールなの?」という疑問。
この疑問を解決するヒントになるのが18世紀後半に起こった産業革命。
産業革命以前の労働は農業や漁業などが中心だったので晴れの日に働いて雨の日に休むというのが一般的でしたが、
これが産業革命によって大きく大変革を遂げ「天気に関係なく一年中働く」という労働環境が誕生する事に。
つまり働き者になってしまった現代人は空がドンヨリしていて体はリラックスモードに入りたがっているのに、仕事があるせいで無理やりやる気を起こしている状態であり、これが憂鬱な気分を引き起こす原因に。
本当であればちょっとした雨が降っただけでも休息モードに入るのが人間の遺伝的な生理なのにも関わらず、ましてや台風のような大雨なんて…。
というわけでコチラが結論。
空がドンヨリだと憂鬱になるのは現代人が働き者だから
でした。
ドンヨリするのはどんな時?という質問には「まこっちゃんが正解を出した時。」とゲストをイジるチコちゃん。
最後に塚原愛アナから補足。
中には雨や曇りの方が好きという人がいるのは、雨が降っても食べ物がとれる地域にいた人の子孫たちは「雨の日は休め」という遺伝情報が失われた為に天気の悪さで憂鬱な気分になる事が少ないのではという石川先生の見解。
他にも雨の日に良い思いをしたという体験を重ねる事で雨の日が好きになるケースもあるんだとか。
逆を言えば雨の日に悪い思い出を重ねてしまうと雨の日がどんどん憂鬱になるという意味でもありますよね。
という事で1問目は以上。
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