チコちゃんに叱られる 水族館が暗い理由は人を見えなくする為?水槽の素材や作り方は?
22年1月7日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第2問は『水族館が暗いのはなぜ?』という問題。答えは魚から人の姿を見えなくするためだそうで、さらには水族館にある超巨大水槽の素材や作り方について深掘りしてまとめて解説。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】安田顕、SHELLY
【VTRゲスト】なし
水族館が暗いのはなぜ?
2問目の指名は、
この中で一番、海の生き物が好きそうなステキな大人ってだーれ?
ここはヘアカラーがブルーに近いという事でSHELLYさんが回答者に。
出題されたチコちゃんの疑問は、
なんで水族館は暗いの?
暗い所で見た方が水槽の中が見えやすいからという答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
というわけでチコちゃんの答えは、
人を消すため
解説は水族館の獣医、渡邊文乃先生。
「人を消す」となると物騒な響きに聞こえますがこれは「水槽の中の魚たちから人が見えないようにする」という意味。
魚たちから見えるのはぼんやりとした人の姿だけですよね。
これは水槽内照明の光の方が外よりも強くなっており、魚から見た水槽が鏡の役割を果たして反射した水槽内の景色が映るために起こる現象。
一方で水槽の外にいる人の目からは水槽の中からの光が多く目に入るので見えやすいという意味でも。
明るい室内や車内から暗い外が見えづらく、外からは中が丸見えなのと同じ原理ですよね。
また、魚の視力は人間の10分の1程度で色の判別もほぼ出来ないので、そうなると人の姿はさらに見えづらくなると。
ではなぜ魚の目から人の姿を隠してるのか?というその理由については、
魚は大きな影や素早く動くものに驚いてしまうのでそれを防ぐためだそう。
スポンサーリンクまた、水族館の巨大な水槽の作り方についても番組では取材。
水槽メーカーの敷山靖洋さんによると、
1990年ごろから水族館では大きな水槽が求められるようになったそうですが、それまでは水圧に耐えられる力を持った強化ガラスで造られた水槽がほとんどだったとか。
ところがガラスで造れるサイズには限界があり、そこで敷山さんの会社で導入したのがアクリルで造る水槽。
そうして水族館で本格的に巨大水槽の需要が高まるよりも以前、1970年に屋島山上水族館(現:新屋島水族館)に世界初のアクリル製回遊型水槽を完成させたとか。
アクリルがガラスに比べて優れている点は、
- 強度が凄い
- 加工がしやすい
【強度】
コチラは沖縄美ら海水族館で使われている水槽の厚みを再現したものですが、なんと厚みは64cm(実際に導入されているのは厚み60cm)と超々極厚のアクリル。
これは厚さ4cmのパネルを16枚貼り合わせて造られるとの事。
分厚いアクリルを一発で造ってしまうと、表面と内部で分子の密度が変わってしまうので強度にバラつきのあるアクリルパネルになってしまいますが、そこで強度が安定する厚みである4cmのアクリルパネルを一度作り、それを重ねる事で強度を一定にするという工夫。
重ねるメリットはこれで分かりましたが、そうなると透明度が落ちてしまうように思えますが、
アクリルを貼り合わせる際には機械で表面を研磨して凹凸を失くした上で、アクリルパネルと同じ素材を使った接着剤によって貼る事で透明度が落ちない分厚いアクリルパネルが完成。
曇っている所は接着剤の浸透がまだ進んでいない所ですが、透明度の違いは明白ですよね。
【加工】
巨大水槽になると幅40m近く、高さ8mオーバーといった巨大なサイズが求められますが、
こういった水槽は実はこれよりも小さなパネルを現場に持ち込み、その場で組み立てるという納品スタイル。
当然ながらトレーラーなどで運べるアクリルパネルのサイズには限度があるので、現場で先ほどの接着剤を使って巨大パネル同士を繋げて超々巨大水槽に仕立てているわけですね。
また、水族館で求められる水槽は曲面だったりするので熱を加えるだけで加工しやすいアクリルは持って来いの素材。
というわけでコチラが結論。
水族館が暗いのは人を消すため
でした。
消してしたいものは?という質問には「2歳の夏のあの日。」と意味深なチコちゃん。
チコちゃん「ちょっと蚊に刺された程度ですけどね。」
という事で2問目は以上。
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