チコちゃん 映画館が暗いのはなぜ?テレビは明るい所で見るのに違いは究極の黒
22年4月15日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第3問は『テレビは明るい所で見るのに映画館は暗いのはなぜ?』という問題。答えは究極の黒を作るために暗闇が欠かせないからだそうでテレビとはその前提とする視聴環境が真逆というお話も。という事で番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】高橋克実、井上咲楽
【VTRゲスト】なし
テレビは明るい所で見るのに映画館は暗いのはなぜ?
この日3問目の出題は、
テレビは明るい所で見るのになんで映画館は暗いの?
映画館は暗くないと雰囲気が出ないからという答えの高橋克実さんなので、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
というわけでチコちゃんの答えは、
究極の黒を作るため
解説は日本映画テレビ技術協会の毛塚善文事務局長。
テレビと映画の誕生の歴史を比べてみると、
先に誕生したのは映画で1895年にフランス人発明家のリュミエール兄弟が世界初の映画を生み出したのが始まり。
この当時の映画には今の映画にも通じる共通点があり、
- プロジェクターから出た光をスクリーンに反射させる
- 観客から料金を徴収するビジネスとして上映
という2点。
ビジネス面でいうとより大きなスクリーンを使って一度により多くの観客に見せる能力が求められるわけで、そのために映写機やプロジェクターはスクリーンとの距離をできるだけ離して使用。
ただ古い時代の映写機だと光源の性能があまり高くなかったので明るさに欠けていて、暗い部屋でないと十分な性能を発揮できないという問題点が一つ。
仮に強い光源を使ったとしてもそれに伴って発熱量も上がってしまうので、熱に弱いフィルムなどが溶けたり変形したりするので使いたくても使えないという事情も。
こういった理由で映写機とスクリーンを使うのに適した環境として暗い部屋が必須条件に。
スポンサーリンク一方で日本でテレビ放送がスタートしたのは1953年の事で元々家で使うものとして作られたので明るい部屋でも問題なく見られるように開発。
この結果、画面を明るくする事で明るい部屋でも見られるようになったわけですが、その反動として暗い部屋には適さないように。
明るい所から暗い所に移動すると段々と周囲のものが見えてくるように人間の目には周囲の明るさに合わせて見え方をコントロールする能力が備わっているので、
暗い環境で明るすぎる光を見てしまうと脳への刺激が強くなって意識障害などを起こす危険も。
暗い環境で見る事を前提として光が調整されている映画館ではこの問題は起こりにくいのでテレビと映画館ではその前提とする視聴環境が真逆。
現在はフィルムではなくデータを使って上映するデジタルシネマプロジェクターが主流になっていて、光源の性能も昔に比べると大幅にアップしているのでテレビ並みに明るく映すのは技術的に可能な時代に。
ところがそれでもやはり映画館を暗くする意味があり、それが究極の黒の再現。
黒の表現の中で一番黒い究極の黒を限りなく黒くすると黒の幅が広がるのがその理由。
究極の黒が大して黒くないと黒のグラデーションが上手く表現できなくなってしまうわけですね。
黒をより黒くする事で服の立体感がより表現されていますよね。
そしてこの究極の黒作りの手っ取り早い方法が部屋を真っ暗にして何の光も無い真の暗闇を作り出すというアプローチ。
ほんの少しでも部屋に明かりがあるとその光が反射して究極の黒が出ないので、であれば真っ暗にしてしまえば良いという簡単な理屈ですよね。
その為、明るい光源が使えるように技術が進んだ現代においても究極の黒を得る為に映画館は暗くなっているんですね。
というわけでコチラが結論。
映画館が暗いのは究極の黒を作るため
でした。
一番好きな映画は?という質問には「エイリアン vs プレデター」とチコちゃん。
という事で3問目は以上。
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