シンデレラの靴がガラスの意味は?聞き間違い誤訳がきっかけ?チコちゃん
22年9月16日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の2問目は『シンデレラの靴がガラスなのはなぜ?』という問題という事で聞き間違い誤訳説や古代エジプトのシンデレラのあらすじなど番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】森泉、天野ひろゆき
【VTRゲスト】柏木由紀、泉ピン子
シンデレラの靴がガラスなのはなぜ?
2問目の出題は、
なんでシンデレラの靴はガラスなの?
ガラスだと足が透けて見えて、王子様が足フェチだったという森泉さんの答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
という事でチコちゃんの答えは、
作家が聞き間違えたから
解説は関西大学の浜本隆志名誉教授。
浜本先生によると童話作家のシャルル・ペローによる民話の聞き間違いがガラスの靴を生んだとの事。
- 銀リスの毛皮=vair(ベール)
- ガラス=verre(ベール)
の2つのワード。
銀リスの毛皮(フランス語でベール)というのは当時のフランスで貴族たちだけが身に着ける事が出来た非常に高価な品。
そしてガラスも全く同じ発音のベールだった事が全ての始まりで、この聞き間違いによって貴族のシンボルだった銀リスの毛皮が何ともロマンチックなガラスの靴に変化する事に。
また、シンデレラの起源は実はとても古くその舞台は古代エジプトにまで遡るとか。
紀元前5世紀の記録にあったのはエジプトのシンデレラ「ロドピスの靴」のあらすじをNHKEテレおはなしのくに風に紹介すると、
北ギリシアの裕福な家庭に生まれた一人の少女ドーリカが家族旅行中に海賊に誘拐されて奴隷として売られてしまう事に。
その後成長したドーリカは絶世の美女に育ちバラ色の頬をした金髪の女性=ロドピスというあだ名知られるようになり、
大金持ちの老人に身売りされたロドピスはある日水浴びをする為に靴を脱いだところ、
ワシが片方の靴を持ち去り、ワシがその靴を偶然落とした場所はアマシス王の膝の上。
その美しい靴が気になった王様は持ち主を探しロドピスと出会い二人は結ばれる事に。
二人はその後幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
スポンサーリンクこのロドピスの靴の物語は世界中に広まって、ヨーロッパに伝わった中で一番古い記録が残っているのがイタリアの民話集に収録された「灰かぶり猫」というエピソード。
継母に灰かぶり猫と呼ばれて雑用を押し付けられていた少女ゼッゾラは父親からもらった金色のナツメの木を大切に育てて日々を過ごす毎日。
そしてあるお祭りの日に「どうしてもお祭りに行きたい。素敵な衣装を私にください。」とナツメの木に祈った所、
妖精が現れてたちまち豪華なドレスや木の靴を履いた姿に変身したゼッゾラ。
そこからの展開はみんなが知っているシンデレラとほぼ同じという事で以下略。
それぞれの国の文化に合わせて語り継がれる中でペローがフランス版シンデレラ「サンドリヨン あるいは小さなガラスの靴」に描いたのはガラスの靴。
より物語をドラマチックにする為に聞き間違えたのではなく、あえてペローがそうしたのでは?と考える事も出来ますが、浜本先生によるとこの聞き間違い説を提唱したのはフランスの文豪バルザックが言い出しっぺとの事。
バルザック大先生が言うならそうに違いないという事でそれがそのうち定説になったようですが、浜本先生個人としては聞き間違いがきっかけでガラスの靴になった後にペローがそこから創作を膨らませた説を支持。
宮廷に仕えていたペローはガラスで飾り付けられたベルサイユ宮殿の様子を見ていたので、ガラスの美しさを十分認識しており、ガラスの方がより物語が映えるという判断もあったはずと浜本先生。
真相は明らかではありませんが、やがてこのシンデレラ=ガラスの靴のイメージは世界中に広まる事に。
ちなみに1900年の明治時代に坪内逍遥が日本向けにシンデレラを翻訳して小学校の国語の教科書に載った「おしん物語」のあらすじは、
10歳の時に母と死別した少女おしんは継母に下働きをさせられて粗末な服で過ごす毎日。
そんな彼女を救ったのは弁天様で、炭とり籠を馬車に、粗末な着物を絹の着物に変えておしんが憧れる園遊会へ向けてドレスアップ。
そしておしんが園遊会の帰り際に落として行ってしまうのが絵柄が入った扇。
その後、持ち主を探して家にやって来た若殿に対しおしんは扇の絵柄を言い当てて二人は結ばれる事に。
という事でコチラが結論。
シンデレラの靴がガラスなのは作家が聞き間違えたから
でした。
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