あさイチ 倍速視聴のデメリットやメリットは?脳や自律神経への影響
23年1月30日のNHK「あさイチ」は倍速視聴を特集という事で脳や自律神経への影響、子供の発達などデメリットやメリットなど簡単にまとめてご紹介。
スポンサーリンク倍速視聴
倍速視聴について参考として挙げられた本がコチラ。
その中で倍速視聴が増えた要因として挙げられたのが、
- 作品が多すぎる
- SNSの普及
- タイパ(タイムパフォーマンス=短時間でより成果を上げる)
- セリフで説明する作品が増えた
若い世代よりもむしろ40代以上の世代の方が倍速視聴をより多用しているという調査結果も。
倍速視聴のデメリット
ここまで広がっている倍速視聴は体に悪影響はあるのかないのか?番組で実験してみると、
通常速度で動画(あさイチのハワイ観光名所特集)を見た場合には、
副交感神経が優位に働いて寝る直前のようなリラックス状態。
動画を見だしてすぐに交感神経が圧倒的優位に。
その傾向は長く続き、場合によっては極度のストレスに晒されているのと同じ状態に。
自律神経の専門家として実験を監修した芝浦工業大学の駒澤真人先生によると、
交感神経優位の状態が長く続くと血管収縮が起こるので血流が悪化して冷え性・頭痛・めまいなどの体の不調につながるリスクがあるとの事。
倍速視聴中は交感神経の働きによって呼吸が浅くなるという現象も起こるようで、緊張状態を解くためにも深呼吸で神経を落ち着かせると良いというアドバイス。
スポンサーリンクまた、早稲田大学教授の枝川義邦先生によると倍速視聴は子供の発達に悪影響があるという指摘で、
映画やドラマは細かな表情の変化や登場人物の振る舞いを自ら疑似体験する事によって脳が発達するという側面があるので、
倍速視聴ばかり行っていると相手の表情を読み取る能力が不足したり、
登場人物の細かな感情の動きが理解できないという「非言語コミュニケーション」分野の発達に悪影響があるという解説。
子供の脳は変化に順応しやすい事を鑑みると等速と倍速の上手な使い分けがカギになってくるとの事。
その使い分けの方法は大人が上手くアドバイスしてあげることが大事になってきそうですね。
倍速視聴のメリット
デメリットの一方で倍速視聴では「作業効率アップ」「集中力アップ」が出来るのでは?という事でコチラも番組で実験。
脳波測定機器を使ってその集中度合いを等速と1.25倍速で比較してみると、
等速視聴の場合は地図を使って説明するシーンで集中度81%と一気に集中が高まっている様子。
3分間の平均集中度は40%という結果に。
平均集中度は49%で集中力はアップ。さらに最高値も85%という結果に。
枝川先生によると倍速視聴だと単位時間当たりに入ってくる情報量が増えるので、それらを高速で処理するために集中力が高まるという解説。
これを有効活用すると学習面でメリットがあるかもしれないという事で研究も進んでいるようで、
アメリカの研究では学習動画を2倍速で視聴しても特に成績に変化はなかったという結果も出ていて、
これは同じ成果を得るためにかける時間を半分に出来たという事になるので効率化アップ。
ただしスピードアップも限度があるようで2.5倍速視聴になると今度は成績が下がるという結果も。
どこまでスピードが上げられるか?は個人差による所が大きいそうですが、多くの人に当てはまるのが「2倍速が限度」と枝川先生。
また、倍速視聴の「作業効率アップ」について研究をしている奈良先端科学技術大学院大学の清川清教授によると、
倍速視聴のスピードに影響を受けてその後の行動がそのスピードに合わせようとスピードアップする傾向があるというお話。
速いテンポの曲をかけながら作業を行うと自然と動きのスピードが上がるように感じるのと同じ効果なのかもしれませんね。
一方で、倍速視聴を使い過ぎると先ほどの交感神経と同様に脳疲労もそれだけ溜まってくる事になり、
物忘れの増加・判断力低下・感情コントロール低下などにつながるので適度な休息をとりながら有効活用すべきと枝川先生のアドバイス。
以上、あさイチの倍速視聴についてでした。
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