理想的本箱で紹介された本 「空気」を読んでも従わない、それから、おともだち
23年6月26日放送のNHK「理想的本箱」から友達と絶交した時に読む本のテーマで紹介された本の「空気」を読んでも従わない、それから、おともだちの3作品を一覧でまとめてご紹介。
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「空気」を読んでも従わない
“世間=自分と直接関わりのある人たち”と“社会=自分と直接関わりの無い人たち”の違いを説き新しい視点を示すエッセー。
演出家としての長いキャリアに基づいた”コミュニケーション力”をベースとして、
論理的に「他人と自分との関係性」に焦点を置いた実践的アドバイスに触れられる一冊。
『友達のふりをする苦痛と独りの惨めさを天秤にかけてどっちが嫌かを考えたらいいと彼女にアドバイスしたのです。』
『僕は中学時代、どっちが嫌かを考えて独りの惨めさを選びました。』
『そしてしばらくすると同じように独りを選んだ人がいることに気付きました。その人と本当に友達になりました。』
息苦しさを感じたら、たった一つの強い世間に属するのではなく、いくつかの緩やかな世間に属するようにしませんか?というのが著者の投げかけるアドバイスの一つ。
見知った中で会話する世間話ではなく、知らない人と会話をする”社会話”をする技術を磨くのも大切。
世間には守ってもらえるという安心感がある一方で、その関係性からなかなか逃げられないという縛りがあるのも事実。
「世間と絶交しても社会はそこにあり続ける」ので世間だけではなく社会との関わり方も考えるべきなのかもしれません。
それから
一人の女性を巡る“絶交”の前後を描く近代文学の傑作。
家も親友も社会的地位も投げうって、自らの心の自然と向き合うべきか?否か?人は何を覚悟して絶交するのか?その心の移り変わりを知ることが出来る作品。
おともだち
“壊れてしまいそうな友情”を何とか繋ぎ止めようとする繊細な心情をなぞる漫画作品。
演劇の配役を巡る年頃の女学生たちのデリケートなコミュニケーション。蔓延するひそひそ話。
『今度こそいはなければと思ひました 今度いはなければ ほんたうに 永遠に手がつなげなくなつてしまふと 其んな気がしたのです』
会いたくても会えなくなってしまう関係性も絶交の一つの形。
以上、理想的本箱でおすすめされた友達と絶交した時に読む本でした。
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