道路標識が帽子の人なのはなぜ?国連標識とは?チコちゃん
23年12月15日「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ道路標識の人は帽子をかぶっている?』の答えを簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】遠藤憲一、秋元真夏
【VTRゲスト】なし
なぜ道路標識の人は帽子をかぶっている?
1問目の出題は、
なんで道路標識の人は帽子をかぶっている?
チコちゃんの答えは、
ヨーロッパの人だから
解説は日本サインデザイン協会の竹内誠会長。
トイレのマークや非常口に描かれる人物の頭はただの〇で表現されるのに対して標識では帽子付き。
これには国際連合道路標識(通称:国連標識)を参考にしたからという理由が。
国連標識とは1953年に発行されたヨーロッパ発の標識の事で国際的な統一を目指して作られたという経緯。
ヨーロッパは言葉や文化の異なる国が隣り合っているので標識の意味を共通にする事で利便性を上げようと「形、色、記号」を使った標識が考案される事に。
日本ではこのデザインをもとにややカスタマイズ。
日本版のものは体がふにゃふにゃでちょっと宇宙人っぽくも見えますが、
詳しい事は不明ながら元画像を引き延ばしてコピーしたせいでこうなったのでは?と竹内先生の推理。
日本がこの標識を採用したのは1963年のことで翌年開催される東京オリンピックに向けて交通網を整備している真っただ中。
それまでの標識は図柄ではなくもっぱら漢字で書かれたものが一般的でしたが、
これでは外国人がパッと見て分かりづらいという事で国連標識を参考にして新しいデザインに改める事に。
つまり元ネタはヨーロッパで生まれた国連標識という事なので、あの帽子の人=ヨーロッパ人。
では元々なぜ帽子が標識に描かれたのか?というとこれにはヨーロッパの印刷文化が関係しており、
1700年代にヨーロッパで印刷技術が発展すると本の表紙を華やかにする飾り模様や、文章を説明する挿絵の文化が誕生。
この時例えばゴルファーを描くとしたら「ハンチング帽、背広」といった特徴を捉えたリアルな絵柄が好まれ、特徴的な部分を誇張してデザインするという手法が生まれる事に。
標識が作られた1900年代のヨーロッパでは外出時に帽子をかぶるのが常識という時代。
歩行者というのは外を歩く人なので外を歩くという事はまず間違いなく帽子をかぶっているという時代背景を反映して帽子が特徴的に描かれたという事に。
ちなみに1964年の東京オリンピックはアルファベット以外の文字を使用する国で初めて開催されたオリンピックという事もあって、
単純な絵柄で情報を伝えるピクトグラムが活用されて、全競技をピクトグラムで案内するという新しい試み。
これを契機にしてピクトグラムは世界に広がって行って、あの非常口に駆け込むデザインは日本発で世界に浸透していたり。
ピクトグラムをデザインした11人のデザイナーが社会貢献という意味で著作権を放棄した事で世界中に広まったという事もあったとか。
という事で一問目は以上。
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