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硬式用テニスボールの価格比較と各モデルのレビュー。練習用など用途別ベストボールはどれか?その2


前回の記事ではセント・ジェームス、ツアープロ、NX1と3種類のテニスボールについて、その価格目安とレビューをご紹介しましたが、今回はその続き、ウィルソン、スリクソン、ヘッド、そしてダンロップフォートについてその価格比較、練習用などの用途別のレビューについてご紹介します。

※ボールの価格は基本的に1箱でまとめ購入する事を基準として計算しておりますのでご注意ください。

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4. Wilson ツアースタンダード

ツアースタンダード

トッププレイヤーの錦織圭選手が広告に起用されているボールです。錦織圭選手はウィルソン契約選手ですので、日本市場向けにはアピール効果が高いですね。

ただ、他のサークルで使用しているのはあまり見たことないので、コートで見かけるとレアですね。

こちらのボールの特徴は「寿命はまずまずで、ボールスピードはやや速め」です。

ツアープロとかなり似た特徴だと思います。

一応このボール唯一のセールスポイントとしては「ボールの撥水加工」です。

ツアースタンダードの特徴

日本の多湿な環境でもボールが湿気を吸水しにくい表面加工がしてあって、ボール重量が湿気によって変化しにくいそうです。

梅雨時期に使った事がありましたが、そこまで劇的な効果を感じることはなかったので、オマケ程度に考えておいたほうがいいかもしれないです。フェルトの耐久性もアピールされていますが、NX1には敵いません。

ただ、このデータはおもしろいですね。ボールの湿気対策という意味では、サークルで使用するボールの保管方法について一度見直してみるべきかもしれません。

価格比較では1球105円程度。誤差みたいなものですが、ちょっと高めです。

5. スリクソン HD

スリクソンHD

こちらはNX1と似たコンセプトのボールで、耐久性を前面に押し出したセールスをしています。ネーミングのHDは「High Durability(高耐久)」の意味で「High Definition」ではありません。

実際に使ってみると、ツアープロや、ツアースタンダードよりは寿命が長く、NX1には劣る感じです。

この製品の発売がアナウンスされた際には、「NX1に代わる新たな選択肢がついに」と思いましたが、耐久性の面では太刀打ちできないため代替品として使う目論見は崩れてしまいました。

ただし、打った感じではNX1よりはおとなし目のマイルドなフィーリングですね。それでいて、ツアープロやツアースタンダードよりはスピード感があります。

寿命は2~3週間ぐらいが目安ですかね。開封直後でも試合球として使える按配になっているのでNX1が強烈過ぎてもうちょっとおとなしいボールが欲しいというニーズにはぴったりです。

価格比較では1球105円程度。寿命が長めだということを考えればコストパフォーマンスは悪くないです。

私のサークルでは試合球として使うパターンもありますね。

6. ヘッド プロ (HEAD PRO)

新しいデザインに切り替わり中で、黒を基調に引き締まったデザインになりましたね。

ヘッドpro新

旧デザインが私としてはなじみ深いですが、ボールマークは変わらないのでプレー中に意識する事はないでしょうね。ヘッドpro旧

こちらのボールは一番バランスが良く、完成度はかなり高いです。寿命は3週間は持ちますし、打球感もかなりいいです。跳ね方やボールスピードもいいバランスです。試合球としても使えそうなクオリティなんですが、いかんせん価格が少々ネックです。

価格の問題でしょうか?ツアースタンダードよりもコートで見かける率が低い気がします。

このボールの上位モデルはATPツアーで使われる率が高いようですので、世界の舞台で戦う錦織圭選手はこんな感じのボールで普段やってんのかななんて勝手に想像しています。あくまで勝手にです。

ちなみにウィルソンのボールもグランドスラムやATPツアーで使われていますが、

2017年全豪

それらは日本向け製品と異なったクオリティのようですので、何とも言えませんね。もちろんヘッドの上位モデルについても同様ですよ。※2019年の全豪オープンではダンロップ製に変更

「試合球として使えるクオリティのボールを練習球みたいな価格で使いたい」という方に使ってみて欲しいですね。

ちなみに、当サークルでは試合球として購入しています。

価格は1球123円程度。他の練習球と比べると高いことは高いですが20円程度の差です。それだけの価値はあると思いますので一度使ってみることをオススメします。

7. ダンロップ フォート (FORT)

フォート

いわずと知れた、日本におけるスタンダード。大会で使用される率が非常に高いです。ただし、ボールの評価としては、「ただ値段が高いだけのふわふわボール」です。

実はフォートは以前、国内生産されていたそうなんですが、すでにもうそれは過去の話で、海外生産に移行してからは一気にボールのクオリティが落ちたそうです。

私は海外生産されるようになってからのフォートしか知らないので、何とも言えませんが、昔のフォートはかなり寿命が長く、それでいてソフトな打球感がずっと続くという、技術的にはそれはそれは物凄いボールだったとか。

ただ、かなりマイルドすぎるぐらいにおとなしいボールの性質は変わっていないのでラリーが長引く傾向にあります。ということはフォート指定の大会では粘りあいの展開になるので、それを見越してこのボールで練習しておくのは必要なことかもしれません。

そして寿命についてですが、セント・ジェームスと同程度かそれ以下。ということで「ゆっくりとしたペースでテニスがしたい。フォート指定の大会に出るので打っておきたい。ボールにかけるお金は気にしない」方であれば買ってみてください。

価格は一気に上がって1球199円程度。

練習球としてのラインナップではないので比較するのは微妙ですが、一番メジャーなボールなのでご紹介しました。この値段ならもっと寿命保たせてほしいというのが本音・・・。

8. ウィルソン ボーナスパック ※既に廃盤

ウィルソン ボーナスパック

12球で900円ぐらいで売られていましたので、1球75円でした。まあ安いものは安いなりで、寿命は1日も持ちません。2時間も使えばもう終わりで比較にもなりません。2週目にはまったく跳ねないボールになってしまいます。

打球感もあまりよくないですし、完全にレクレーション用と割り切って買うようなボールです。既にこちらのモデルは廃盤ですね。

現行モデルは私は未使用ですが、チャンピオンシップ EXTRA DUTYですね。

ウィルソン チャンピオンシップ

リニューアルして性能が上がっていればいいのですが、たまに見かけるこのボールは総じて、ごみボール状態になっている事が多いので全く期待できませんが。そのうち試してみたらまた感想を追加しようと思います。

セント・ジェームス、ツアープロ、NX1については前回のコチラの記事から。


以上が各ボールのレビューです。ちなみにブリジストンのXT8やヨネックスのMPとかは使う機会があまり無いので省略しております。Slazengerやバボラ、ヘッドATP、スリクソンの試合球モデルは全くノータッチです。それらは完全に公式試合用のボールということもあって比較したところであまり出番はないように思いますのでご容赦ください。

今回はフォートだけ試合球部門からノミネートした感じですが、それは目にする機会が非常に多いという理由で特別枠ですね。というわけで、前後半合わせて8種類のボールをご紹介しましたが、あなたにぴったりなボールは見つかったでしょうか?参考にしていただければ幸いです。

 - テニス

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